不動産を高値で売却する方法[2018年]
2018年11月9日公開(2018年11月12日更新)
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ザイ・オンライン編集部

不動産がなかなか売れないとき、不動産会社を変える時期、最適な方法は?
契約解除のリスクとペナルティも確認を

不動産の売出価格は妥当であるにも関わらず、売却が長期化しているのであれば、不動産仲介会社の乗り換えも選択肢の一つとなる。ただし、乗り換えにはデメリットもあるため、決断ポイントやタイミング、契約上の注意点などを確認しておこう。

不動産仲介会社に問題があれば、乗り換えも!

 売り出した不動産がなかなか売れない場合、不動産仲介会社の乗り換えを検討する人も多いだろう。「売却が長引いている」「担当者の態度が不誠実」「値下げの提案を受けた」というケースでは、なおさらだ。これらの問題が乗り換えによって解決すれば良いが、チラシ制作など、ゼロから仕切り直しになる分、売却が余計に長期化する恐れもある。それだけに、乗り換えの判断は慎重を期す必要がある。

 ポイントとなるのは、問題の原因が本当に不動産仲介会社にあるかどうかだ。例えば、競合物件より価格設定が高いため、買い手が付かないのであれば、いくら不動産仲介会社を変えても問題は解決しない。現在のまま、値下げすれば済む話だ。

 では、どうすれば、不動産仲介会社に原因があるかどうか見極められるのだろうか。それには、「内覧希望者数」「掲載先の不動産検索ポータルサイト」「広告制作物のクオリティ」の3点をチェックすることだ。

 以下、順に見ていこう。

【チェック(1)】
「内覧希望者数」の少なさは、「囲い込み」が原因ではないか?

 通常、内覧希望者数は、業者間物件情報ネットワーク「レインズ」や、不動産検索ポータルサイトに情報を掲載後、時間が経つほど減少していく。比較的売れやすい都会の分譲マンションなら、掲載直後2週間以内であれば2組以上、それ以降は2週間に1組以上、内覧の問い合わせがあれば、苦戦しているとは言い難い。

 この目安以下の場合、売出価格が高過ぎるなど、販売戦略や販売活動に何かしらの問題があると考えた方がいい。専属専任媒介契約であれば1週間に1回以上、専任媒介契約であれば2週間に1回以上、不動産仲介会社から販売活動について報告を受けているはずなので、適切な反響があるかを確認しよう。

 ただし、報告内容については法律で規定されていない。そのため、不都合な情報を隠している可能性もある。特に注意しなければならないのは、「両手取引」を狙って「囲い込み」が行われているケースだ。買主からも仲介手数料を得るために(両手取引)、他社から内覧希望があっても売主に無断で断り(囲い込み)、自社の顧客から買主を見つけようとしている場合である。

 囲い込みが行われていないかを判断するには、以下の3点をチェックするといいだろう。

(1)内覧希望者が依頼先の不動産会社の顧客に偏っていないか?

→ 偏っていれば、囲い込みが行われている可能性がある。また、競合物件がどれくらいの価格、期間で成約しているかも不動産会社に確認しよう。

(2)レインズに「図面」がきちんと登録されているか?

→ 図面を登録せずに、他社から問い合わせが来ないようにしている業者も。レインズへのアクセスは売主自身でも行える。ID、パスワードは、レインズの「登録証明書」に記載されている。「登録証明書」は、不動産会社が売主に渡すことが義務付けられているので、手元になければ不誠実な不動産会社の可能性が高い。

(3)レインズに「物件画像」が登録されているか?

→ 物件画像については、レインズの中でも業者しか閲覧できないページに掲載される。当然、物件画像が掲載されているほうが反響は大きいので、不動産仲介会社に依頼して、業者向けの管理画面を確認させてもらおう。


 囲い込みは違法な行為であり、業者のモラルが問われる悪質な行為である。疑いが濃い場合、速やかに乗り換えを検討することをオススメする。

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【チェック(2)】
掲載先の不動産検索ポータルサイトはどこか?

 不動産検索ポータルサイトによって反響は大きく異なる。現在、“2強”と言われているのが、「SUUMO(スーモ)」「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」。そして地方に強い「アットホーム」も抑えとして掲載していれば、概ね問題はないといえる。

 もしこの条件を満たしていなければ、まずは掲載先の変更が可能か相談してみよう。ただし、通常、不動産仲介会社によって、掲載する不動産検索ポータルサイトは決まっている。対応してもらえなければ、乗り換え以外に解決方法はない。

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【チェック(3)】
広告制作物のクオリティで競合物件に負けていないか?

 不動産検索ポータルサイトへの掲載内容やチラシ等のクオリティが競合物件に対して見劣りしてないかチェックしよう。内覧希望者の獲得にダイレクトに影響するだけに非常に重要だ。

 リビングの広さを謳うにしても、担当者が手持ちのスマホで撮影したものと、日差しや部屋のレイアウトを計算し、広角レンズを使ってプロが撮影したものとでは、大きな差が出る。反響が少ないなら、キャッチコピー等も変更した方が期待を持てるはずだ。

 ただ、不動産仲介会社ごとに制作物のフォーマットは決まっていて、制作も固定のメンバーが当たることが多い。そのため、間取り図の描き方やデザインセンスなど、根本的な部分を修正してもらうのは難しい。明らかに力量が劣るようなら、乗り換えて、希望の売却価格で成約を目指した方が良いだろう。

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乗り換えを決める前にすべきこと

 前記のとおり、不動産仲介会社の乗り換えには、売却がより長期化するリスクを伴う。乗り換えは問題解決の最終手段であって、現依頼先の不動産仲介会社に販売活動を改善して貰う方がベストだ。なかなか買い手がつかない場合、まずは担当者と打開策を話し合って欲しい。

 その際に、競合物件の状況や他にできる販売活動がないかもよく検証せず、安易に「値下げ」を提案してくるようなら、乗り換えをチラつかせてみよう。目の色を変えて、販売に取り組むようになることも多い。乗り換えられると、それまでかかった費用は、原則自社の持ち出しとなるためだ。

 そうした事情から、なかには引き留めるために、ペナルティの発生を匂わせてくるところもあるかもしれない。無用なトラブルを招かないためにも、以下でお話しする契約解除のルールを理解しておきたい。

契約解除は「3カ月」単位で考える

 不動産仲介会社と「専任媒介契約」もしくは「専属専任媒介契約」を結んでいる場合は、更新の意思を示さなければ、3カ月で自動的に切れるルールになっている(法律上の契約の有効期限が3カ月であるため)。そのタイミングで別の不動産仲介会社に乗り換えれば、何の問題もない

 「一般媒介契約」については、契約期間は自由だが、こちらも3カ月契約としているところが多い。そもそも同時に複数の不動産仲介会社と契約できる形のため、いつ別の不動産仲介会社と契約を結んでも問題ない。ただし、解除については、自動更新の特約が付けられている場合、売主から連絡が必要になる。

 3カ月というのは、売り出し開始から売買契約成立までの平均でもある。この3カ月を一区切りに、乗り換えを検討するのがベストだろう。

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途中解除は「書面」に残す

 では、契約期限を待たずに解約したい場合はどうなるのだろうか。前出のいずれの契約形態でも、双方の合意があれば問題なく解約できる。通常の契約内容であれば、ペナルティも発生しない。

 例外として、「売主側の都合で契約解除する場合は費用請求できる」旨が契約書に明記されている場合は注意したい。国道交通省の「標準媒介契約約款」には、「乙(不動産仲介会社:引用者注)の責めに帰すことができない事由によってこの媒介契約が解除されたときは、乙は、甲(売主:引用者注)に対して、この媒介契約の履行のために要した費用の償還を請求することができます」と記されている。契約書に同じような内容が盛り込まれていないか確認しよう。この場合も、3カ月経てばペナルティなしで解約可能だ。

 また、途中解除では、「解約の意思表示」「解約の合意」とも、書面の形にして残しておくことが重要だ。例えば、解約の意思表示をメールで送信し、不動産仲介会社から電話で合意の返事を得た場合、合意の証拠は何も残らない。書面の作成を面倒がるようならメールによる返信でも構わないので、必ず一筆貰うようにしよう。

乗り換え先の不動産仲介会社の選び方

 最後に、乗り換え先の不動産仲介会社の選定にあたっては、現在の不動産仲介会社の問題を正直に伝え、どのような対処をしてもらえるかヒアリングしよう。大切なのは、対処の中身が具体的であること。いたずらに同調したり、解約を急かしたりするようなところは避けたほうが良いだろう。

 また、知識の豊富な客ほど、大切に扱ってくれるのが現実である。現在の不動産仲介会社に不満があっても、新たなところを探せばいいと背中を向けずに、正確な情報を引き出したほうが、乗り換え先でも”勉強している“という印象を与えて、話を有利に進められるはずだ。

 新たな不動産会社と契約を結び直すのは、確かに手間がかかる。とはいえ、その僅かな手間で売却金額が何十万円、何百万円と違ってくることを心に留めて、売却を成功させよう。

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<不動産売却の基礎編>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

■相場を知るのに、おすすめの「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U公式サイトはこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール公式サイトはこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S公式サイトはこちら
◆スマイスター(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫
掲載する不動産会社数 1400社 不動産一括査定サイト「スマイスター」の公式サイトはこちら
サービス開始 2006年
運営会社 リビン・テクノロジーズ
紹介会社数 最大6社(売却6社、賃貸、買取)
【ポイント】強みは、掲載している不動産仲介会社数が多く、マンション、戸建て、土地以外の工場、倉庫、農地も取り扱いがある点。弱点は、運営会社が広告代理店で上場していないこと。
スマイスター公式サイトはこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ公式サイトはこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ公式サイトはこちら
Special topics pr


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