ソニー/パナソニック/シャープの株価は今が底?
プロフェッサー・サカキの特別研究:第2弾家電大手3社が抱える驚愕の真実とは?

【第10回】2012年6月5日公開(2012年6月8日更新)
榊原正幸

パナソニック:こちらも株価はそろそろ底値と判断

株価:497円(6/4終値)

2012年3月5日~6月4日・日足

 この企業の場合、2013年3月期の1株配当予想値が10円ですので、株価が495円(2012年6月4日の安値)なら、配当利回りが税込で2.0%になります。こうした配当妙味からしても、株価はそろそろ底値ではあるでしょう

 また、株価が500円以下なら、名目PBRの値も0.6倍を切りますから、その面からも、株価はそろそろ底ではあるでしょう。ただし、最も悲観的な予想では、名目PBRの値が0.56倍(2008年実績)になるということも考えておかなければなりません。株価でいえば、468円です

シャープ:減配の恐れもあり株価はまだ低迷か

株価:382円(6/4終値)

2012年3月5日~6月4日・日足

 シャープはパナソニックと同じく、13年3月期の1株配当予想値が10円ですので、5月21日に付けた364円で配当利回りを計算しても、税込で2.75%になります。ですから、配当妙味から判断すればこの企業も株価はそろそろ底値でしょう。

 ただし、シャープだけは、今期の予想EPSも赤字(-27.3円)と公表していますので、減配のおそれもありますし、株価は、まだまだ低迷を余儀なくされそうです

資産価値の回復がなければ株価の本格回復もない

 以上のように、現在では、家電大手3社は配当利回りの下支えから、なんとか底が見えたかどうかという状況です。液晶テレビが売れないとか、スマートフォンやiPadで海外勢に押されたとかいった定性的なマイナス要因もさることながら、定量分析の基本である貸借対照表の資産価値ベースでも、こんなにも毀損が進んでいたのです。

 ただし、株価がどこで底を付けるにせよ、日本の家電大手3社の株価は当分の間は低迷を免れないでしょう。

 なぜならば、企業価値の基本にある「資産価値」が、これだけハッキリと毀損してしまっているからです。こういった状況の場合、資産価値が毀損するのに5年かかったように、回復するのにも少なくとも5年はかかるとみておくべきでしょう。

 私は会計学専攻の大学教授としての知識と経験を生かして、ここで解説したような「理論の裏付けのある堅実な投資情報」をインターネット上で、有料・無料で提供しています。「兜町大学教授の教え」というサイトを訪ねてみてください。

今回の執筆者 特別研究員:榊原正幸

さかきばら・まさゆき。1961年生まれ。名古屋大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程(後期課程) 単位取得満期退学。97年4月から東北大学大学院にて経済研究科の助教授、03年10月には教授に就任。この間、01年~02年にはフランス・国立レンヌ第一大学経営大学院客員教授をつとめ、01年7月には英国レディング大学より博士号 (PhD, 会計学専攻)を授与される。04年4月から青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授となり、現在に至る。『現役大学教授がこっそり教える 株式投資「必勝ゼミ」』(PHP研究所)、『新・サカキ式 大化け割安株 投資実習』『本気で「株」で1億円!』(弊社)など、株式投資などに関する数々の著作がある。自己サイト「兜町大学教授の教え」では、会計学専攻の大学教授としての知識と経験を生かして安心できる堅実な投資情報を提供。ちなみに愛車はフェラーリ! 株式投資で稼いだお金で新型にバンバン乗り換えている。                 (イラスト/宗誠二郎)

 

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