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「Society 5.0」関連の銘柄を狙え! 6月末に大阪で開催される「G20サミット首脳会議」で注目を集めそうな投資テーマ「Society 5.0×大阪」関連銘柄とは?

2019年3月21日公開(2022年3月29日更新)
村瀬 智一
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大阪で開催される「G20サミット首脳会議」は
日本がこれまで経験したことのない大規模な国際会議

 2019年G20サミット首脳会議が、6月28日(金)、29日(土)の2日間で開催されます。

 G20サミットとは、メンバー国や招待国の首脳、国際機関など、37の国や機関が参加し、経済分野を主要議題として毎年開催される国際会議であり、2019年は日本が初めて議長国となって大阪で開催されます。日本がこれまで経験したことのない大規模な国際会議です。

 こうした国際会議は、「日本や世界各国がこれからどういう方向に力を入れていくのか」といった情報が出てくるので、投資テーマを発掘する絶好の機会です

 過去のサミットを振り返っても、歴史的な合意がなされ、為替や株式市場に大きな影響を与えた会合が数多く存在します。例えば、2008年の洞爺湖サミット(G7)では、世界経済、環境問題、アフリカの発展などが話し合われ、環境関連株に関心が集まりました。また、2016年の伊勢志摩サミット(G7)では、会場となった三重県の交通や銀行、ホテルなどが買われたほか、警備関連が賑わいました。

 そこで今回は、このG20サミット首脳会議から有望なテーマを見つけて行きたいと思います

安倍総理の発言した「Society 5.0」は
株式市場での政策テーマになる可能性が高い!

 近年のサミットで取りあげられる議題としては、世界経済、貿易・投資、開発、気候・エネルギー、雇用、テロ対策、移民・難民問題などがあります。例えば、2018年11月30日~12月1日にアルゼンチン・ブエノスアイレスにて開催されたG20ブエノスアイレス・サミットでは、安倍総理が、新たなテクノロジーの進歩は高齢化や環境問題などの社会問題を解決する可能性を秘めており、全ての人がAIをはじめ新しいイノベーションを使いこなすリテラシーを身につけることが必要である、と訴えました。

 今回の「G20大阪サミット」においても、安倍総理の発言が株式市場での政策テーマとして意識され、市場の関心が高まりやすいでしょう

 外務省が運営する公式サイトには、G20大阪サミットに関する情報が随時更新されていますが、そこに掲載されている「安倍総理大臣からのメッセージ」には、以下のような一文があります。

デジタル経済への制度面の対応や、高齢化社会への対応についても議論し、あらゆる主体が活躍できる社会の実現のために、日本が推進するSociety 5.0 時代の生産性革命等の取組を紹介しつつ、議論を推進していきます。
(G20大阪サミット公式サイト内「安倍総理大臣からのメッセージ」より抜粋)

 今回は、この安倍総理のメッセージにも登場した「Society 5.0(ソサエティ5.0)」に着目しました

 「Society 5.0」とは何のことか分からない方もいると思いますので、説明しましょう。内閣府は、平成28年度に5カ年の「科学技術基本計画」を定めましたが、そこでは「Society 5.0」について以下のように記しています。

今後、ICT(※Information and Communication Technology:情報通信技術)は更に発展していくことが見込まれており、従来は個別に機能していた「もの」がサイバー空間を利活用して「システム化」され、さらには、分野の異なる個別のシステム同士が連携協調することにより、自律化・自動化の範囲が広がり、社会の至るところで新たな価値が生み出されていく。
(中略)
ICTを最大限に活用し、サイバー空間とフィジカル空間(現実世界)とを融合させた取組により、人々に豊かさをもたらす「超スマート社会」を未来社会の姿として共有し、その実現に向けた一連の取組を更に深化させつつ「Society 5.0」として強力に推進し、世界に先駆けて超スマート社会を実現していく。
(内閣府「第5期科学技術基本計画」より抜粋。※の注釈は筆者)

 つまり「Society 5.0」とは、現在の情報が溢れて必要な情報を見つけることが困難な状況下において、IoTやAIなどの最新テクノロジーを活用した便利な社会をつくることです。こうした社会を作るためには、IoTやAIのほか、ドローン、自動走行車、ロボットといったテクノロジーを活用することになるでしょう。

  IT技術関係はもともと投資テーマになりやすいことに加え、「Society 5.0」という“いかにも”な新しい言葉は、投資家の大好物です。投資テーマとしては、有力と考えられます

「Society 5.0」とG20が開催される「大阪」をキーワードに
おすすめ銘柄をピックアップ!

 この「Society 5.0」へのテーマ性も次第に高まってくるとともに、日本がこれまで経験したことのない大規模な国際会議が開催される大阪への関心が高まることが考えられます。そこで、大阪に縁のある企業へも物色が向かいやすくなるでしょう。

 そこで今回は、ちょこっとだけ捻り、「Society 5.0×大阪」というテーマでの銘柄を探りたいと思います

 今回の条件では、まず大阪府に本社がある企業の中から、「Society 5.0」に関連しそうな企業を挙げています。「Society 5.0」については、ある程度セクターを絞り込み、「サービス」「電気機器」「精密機器」「機械」「金属製品」の中から、個別に事業内容などをみて選定しています。

 その結果、挙がってきたのが以下の18銘柄です。

■大阪府に本社がある「Society 5.0」関連銘柄
アルトナー
業種 市場・コード 株価
サービス業 東1・2163 946円
【ポイント】
産業技術のコアとなる「機械」、「電気・電子」、「ソフトウェア」向けが主力の技術者派遣会社。また、多くの女性エンジニアが、様々な分野の最先端技術に関わりながら、自己実現している。
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リニカル
業種 市場・コード 株価
サービス業 東1・2183 1515円
【ポイント】
がんや中枢神経系など、新薬開発への強いニーズが存在する疾病領域を中心に臨床開発の支援事業を展開。ほか、申請業務支援、承認後のマーケティングや臨床研究、製造販売後調査支援まで活動のフィールドを広げる。
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ライク
業種 市場・コード 株価
サービス業 東1・2462 963円
【ポイント】
人材派遣や業務受託等の「総合人材サービス」に加えて、「子育て支援サービス」及び「介護関連サービス」も手掛ける。
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フュートレック
業種 市場・コード 株価
サービス業 東2・2468 509円
【ポイント】
ノイズ環境に強い高精度な音声認識システム「vGate ASR」。ビジネスシーンでの利用に適した音声翻訳システム「vGate Translate」。訪日外国人への観光案内を多言語で行うGPS連動のガイドシステム「U・feel」。映像展示システム等を展開。
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翻訳センター
業種 市場・コード 株価
サービス業 JQ・2483 2680円
【ポイント】
翻訳業界の国内最大手。翻訳だけでなく通訳、派遣、国際会議運営(コンベンション)、通訳者・翻訳者教育などに多角化し、顧客企業のグローバル展開における幅広い外国語ニーズに対応する。
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コンテック
業種 市場・コード 株価
電気機器 東2・6639 1519円
【ポイント】
高い信頼性、耐久性が求められるFA(ファクトリーオートメーション)環境に対応した産業用コンピュータを開発・生産・販売。近年ではデジタルサイネージ、医療、エネルギー市場など、ICT化が進められている成長市場へFAで培った技術を応用し、供給している。また、急速な広がりを見せるM2M/IoTに対応した機器やソフトウェアも提供している。
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ピクセラ
業種 市場・コード 株価
電気機器 東2・6731 100円
【ポイント】
画像・音声のコーデック技術、画像処理技術、デジタルテレビ放送処理技術を生かし、ハードウェア、ファームウェア、ドライバ、ミドルウェア、アプリケーションをWindows、Mac、Android、組み込みOSなど様々なマルチプラットフォームでの、ワンストップ・ソリューション設計開発。
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パナソニック
業種 市場・コード 株価
電気機器 東1・6752 950.8円
【ポイント】
総合電機大手。エアコン、テレビ、ヘアードライヤー等のアプライアンスと、エンターテイメントシステム、PC・タブレッド等のコネクティッドソリューションズ。照明器具、システムキッチン、空気清浄機等のエコソリューションズ、リチウムイオン電池、コックピットシステム等のオートモーティブ&インダストリアルシステムズを展開。
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ホシデン
業種 市場・コード 株価
電気機器 東1・6804 886円
【ポイント】
コネクタ・スイッチなどの接続部品をはじめ、音響部品、電磁部品、液晶表示素子、そしてこれらを組み合せた複合部品など、総合電子部品メーカ。IoT/IoE時代を支えるBluetooth(R) 5.0対応モジュールを開発。同製品はIoT/IoE市場におけるワイヤレスセンサやビーコン端末等、幅広く利用できる製品。
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アイコム
業種 市場・コード 株価
電気機器 東1・6820 2266円
【ポイント】
ライセンスフリートランシーバー、IPトランシーバーシステム、船舶・防災用システムといった業務用無線機器のほか、アマチュア無線機器を手掛ける。また、無線LANアクセスポイント/ルーター、屋外対応無線LANブリッジ・端末、通信機能拡張ユニット等を手掛けている。
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エスペック
業種 市場・コード 株価
電気機器 東1・6859 2041円
【ポイント】
最先端技術の発展を支える「環境試験器」の世界トップブランド。環境試験とは、環境を人工的に再現し、環境因子が製品に及ぼす影響を分析・評価することで、その耐久性や信頼性を確認する試験。装置事業が売上高の8割を占めており、環境試験器のほか、エナジーデバイス機器、半導体関連装置を手掛けている。その他、環境保全や植物育成装置なども展開。
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キーエンス
業種 市場・コード 株価
電気機器 東1・6861 6万8090円
【ポイント】
産業用計測制御機器大手。センサ、画像処理システム/画像センサ、判別変位センサ、PLC/モータ、変位計/寸法測定器、タッチパネル/FAデータ収集、測定機/投影機/三次元測定、レーザマーカ/産業用インクジェット、安全機器、マイクロスコープ/顕微鏡/形状測定、流量センサ/圧力センサ/レベルセンサ、3Dプリンタ、データロガー/記録計、コードリーダ/ハンディターミナル、静電気対策機器/イオナイザ等、多様な製品を手掛けている。
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メガチップス
業種 市場・コード 株価
電気機器 東1・6875 1646円
【ポイント】
ファブレス半導体メーカー。経営資源を研究開発・応用技術に特化・集中。拡大・成長する車載・産業機器市場をターゲットに、アナログ/デジタル/MEMS技術を融合したトータルソリューションを提供。
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三社電機製作所
業種 市場・コード 株価
電気機器 東2・6882 879円
【ポイント】
パワー半導体や産業用電源機器が主力。独自のプロセス・パッケージ技術により、大電流、高耐圧の信頼性の高いパワー半導体を提供している。電源機器事業においては、創業製品の映写機用電源や、各種発電用パワーコンディショナ、ごみ処理場やETCを代表とするインフラ施設などさまざまな場所で使われている。銅箔生成用電源はリチウムイオン電池、
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松尾電機
業種 市場・コード 株価
電気機器 東2・6969 566円
【ポイント】
タンタルコンデンサを主力に、回路保護素子、フィルムコンデンサ等の製造販売。電子機器の小形化、高機能化に伴う高密度表面実装のニーズに応えて、チップタイプを中心に品種を展開。267型の宇宙システム機器向けの高信頼度シリーズは、JAXAに認定されている唯一のタンタルコンデンサ。
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クボテック
業種 市場・コード 株価
電気機器 東1・7709 387円
【ポイント】
サイバネティック・テクノロジーに基づく創造エンジニアリングビジネスを展開。検査機システムは、独自の画像処理アルゴリズムと、それを高速に処理する超大容量高精細画像処理計算機を独自に開発し、更にそれに徹底的にモジュール化した機械制御機能を複合した柔軟な検査機システム。
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IMV
業種 市場・コード 株価
精密機器 JQ・7760 432円
【ポイント】
振動を中心とした環境試験・計測・解析の分野で事業を展開。主力のテストシステムの領域では、振動と温度・湿度などの複合試験に用いられるオールウェザータイプや実環境に近い振動を再現する事ができる多自由度試験機などを展開している。小惑星探査機「はやぶさ」の振動試験で実績。
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ホソカワミクロン
業種 市場・コード 株価
機械 東1・6277 5140円
【ポイント】
粉体機器のトップメーカー。機能性材料ではSAP(高分子吸収樹脂)、炭素繊維、生分解性樹脂、二次電池・磁性材料(自動車関連向け)、電子材料、ミネラル、化学品、樹脂関連など幅広い分野で同社技術が使われている。IoTの粉体プロセス技術への展開と市場ニーズに裏付けられた競争力の高い製品開発に注力。
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※株価は2019年3月20日終値。

 「G20大阪サミット」はまだ先のように感じられますが、3月期末を通過すると、あっという間に5月の大型連休となります。連休を通過すると市場の関心はG20大阪サミットに向かいやすいと考えられますので、ご参考にしてください。

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