道路特定財源を狙っているのは、厚生労働省だけではない。舛添大臣の医師増員発言と同じ13日、自民党文教族10人が、教育支出の増額を求める決議書を首相官邸に提出したという。公明党でも、「一般財源化分は、教育や福祉に充ててほしい」「(後期高齢者医療制度の)低所得者の負担軽減に役立ててほしい」といった議論が出ている。
一方で、CO2削減などの環境関連予算に取り込もうとしているのが、京都議定書目標達成議連(会長・中川秀直元自民党幹事長)だ。
福田首相の女房役の町村信孝官房長官でさえ、「北海道新幹線の延伸に使えないか」と自分の地元への利益誘導をする発言をしており、16日の道路特定財源に関する閣僚会議で、「自分もだが、よろしくない」と反省の弁を口にしたと伝えられている。
額賀福志郎財務大臣は「一般財源化で新たな財源が生まれるわけではない」と予算獲得を目指す動きを牽制する発言をしており、国の金庫番にあたる財務官僚は、道路特定財源の一般財源化で浮いた資金を、国債の発行抑制に充てたい考えという。
一方、道路族や国土交通官僚は、道路特定財源の看板を「一般財源」に掛け替えるだけで、使途を変える必要はないと考えている。というのは、道路特定財源を一般財源化する閣議決定「道路特体財源に関する基本方針」に、「必要とされる道路は着実に整備する」との文言が明記されているからだ。
自動車販売がジリ貧でも
肥大し続ける道路予算
これほど族議員や官僚が執着する道路特定財源には、いったい、いくらの資金があるのだろうか。2008年度予算をみると、道路特定財源には揮発油税、軽油引取税、自動車取得税など8つの税目があり、その税収の合計として5兆4043億円が見込まれている。このうち、国税は、揮発油税、自動車重量税、石油ガス税の3税目で、その合計の3兆3366億円が争奪戦の対象とされている。2009年度分から、この財源を一般財源化しようというのが、福田政権の方針だ。



