いよいよ業績相場が到来!
保有銘柄の診断とサプライズ銘柄の発掘法

2013年8月1日公開(2016年5月31日更新)
久保田正伸

7月下旬から8月中旬にかけて、四半期決算発表が目白押しだ。これまではアベノミクスの期待相場だったが、今後は実績をあげる企業の株だけが上がる業績相場に移行するといわれる。銘柄選びの選球眼が必要な相場の到来だ。さて、あなたが持っている銘柄は大丈夫だろうか。

とにかく見やすいのがイイ!

 決算発表で見極めるべきことは、前年同期比の増益や、通期業績に対する決算の進捗率など。「調べるのが面倒そう……」と思ったあなたに、今回は決算を見る便利ツールを紹介しよう。マネックス証券が提供する無料ツール「決算&業績予想IFIS」だ。
 

 このツールは、業績推移がグラフで見られるなど、とにかく見やすい点が特徴だ。7月24日に第2四半期の決算発表があり下方修正をした後、株価が下落したキヤノン(%%%7751%%%)を例に見てみよう【図1】。

【図1】四半期ごとの進捗状況を示すグラフ。前期実績が灰色、今期実績がピンク色で表示されている。

 グラフを見ると一目瞭然。まず、進捗率は、単純に考えれば中間決算なので50%達成していれば、通期目標が達成できそうだが、実績は40.8%。また、今期実績は前期実績に追いついていないのに、通期では増益予想を出している。果たして通期予想を達成できるか疑念が生まれそうな発表。加えて、下方修正もあったため株価下落となった。

国際優良銘柄=投資対象と考えるのは早計!?

 キヤノンといえば国際優良銘柄の代表格だから、「持っていれば安心」と考える人もいるかもしれない。「決算&業績予想IFIS」では、プロのアナリストたちが予想した業績予想の最新状況と推移が見られる【図2】。一見すると「強気」のアナリストが9人もいるし、最新レーティングは「4.06」(5段階評価)だから高評価で問題はないようだ。

 そこで、レーティングの推移を見ると3カ月前の「4.24」から「4.12」→「4.06」と徐々に下落している。単にレーティングの高さだけでなく、「推移」を見ることも重要だ。株価は利益などの変化率に連動する傾向があるため、優良大企業といえども、将来どう変化するかわからない。

会社予想が控えめな銘柄の見つけ方

 では、同業他社の中からキヤノンよりも「変化率」のいい銘柄を探してみよう。「決算&業績予想IFIS」では、「同業他社の状況」が掲載されており、日本電波工業(%%%6779%%%)が先週に比べてレーティングが0.5アップし、「4」に上昇している。

 さらに「簡単スクリーニング」という機能を利用し、「電気機器」セクターを見る。このデータはCSV形式でダウンロードできるので、表計算ソフトを使ってファイルを開くと色々な銘柄比較が可能だ【図3】。

【図3】表計算ソフトの「並べ替え」機能を利用。業績予想が控えめな銘柄などがすぐに見つかる。

 次に「経常利益かい離率」で並び替えてみた。結果は【図4】のとおり。コンセンサスとのかい離率が高いほど「会社予想は控えめ」とアナリストたちが思っていることを意味する。後々は上方修正が出るかもしれない。

【図4】電気機器セクターの中で経常利益かい離率が高い銘柄順に並び替えた結果。かい離率が2倍以上の銘柄もある。

 ちなみに、電気機器セクター272銘柄の中で、キヤノンの時価総額はトップだが、経常利益かい離率は66位、コンセンサス増益率94位、会社予想増益率は151位。企業規模が大きいだけでは、投資対象にするべきか判断できない。

サプライズ銘柄を手っ取り早く探す方法

 「決算&業績予想IFIS」の「簡単スクリーニング」【図5】では、手っ取り早く有望銘柄を探し出す機能がある。

・「低レーティング銘柄の上方修正」
・「低PER銘柄の上方修正」

【図5】「簡単スクリーニング」では、業績やレーティングでサプライズが出た銘柄を発掘できる。

 この条件で現れるのは、人気がないものの上方修正が出た銘柄だ。つまり、良い意味でサプライズ銘柄と言える。今後の株価に期待が持てそうだ。

・「【A】コンセンサスの上方修正が会社予想を上回った!」
・「【B】会社予想がコンセンサスを上回る上方修正をした!」

 この条件もいいサプライズだ。これから決算発表の時期では、【B】の条件で好決算企業が登場してくるに違いない。

 ただし、コンセンサスやレーティングをうのみにはできない。アナリストの人数が少ない銘柄や、そもそもレーティングそのものが出ていない銘柄もある。最終的な投資は決算短信やチャートの動き、出来高などを自分の目で見てから判断するべきだろう。

※本記事は証券会社の投資情報ツールを紹介するのが目的であり、個別の銘柄を推奨するものではありません。画面や表データは7月26日終値時点のものです。

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