実践!株主優待の基本から
お得なトレード法まで教えます!

2014年3月3日公開(2017年11月30日更新)
ザイ・オンライン編集部

優待利回りの高い銘柄が人気な理由

 コスト面から優待投資を考えた時に、優待品の価値が手数料などのコストを上回っていればお得感がある。後述する「クロス取引」は、配当金をもらわず優待品を低リスクで取りに行く技だ。だからこそ優待品の価値が重要になる。

 そこで、目安になるのが「優待利回り」だ。たとえば、【図表2】に載っている吉野家ホールディングス(9861)の場合、100株持っていれば、3000円分の飲食券が年に2回、計6000円分もらえる。株価が1451円の場合、優待利回りは……。

 優待券6000円分÷株価1451円×100株=優待利回り4.1%

 20万円以下の現物株買いでは、ネット証券を利用すれば、片道手数料が数100円なので、この場合、コストを考えても優待品はお得と考えられる。ただし、ここでは株価の変動を考慮していない。

低リスクで優待品をゲットする技

 優待品を受け取る権利をもらうには、1営業日だけ株を持ち越せばいい。だが、権利落ち日には株価が下落する傾向があるから、優待品の価格以上に損をする可能性がある。

 そこで、現物買いと信用新規売りを同時に行い、株価の変動リスクを打ち消してしまう手がある。それが「クロス取引」、または「つなぎ売り」と呼ばれる手法で、松井証券カブドットコム証券のホームページ上でもやり方が紹介されている。

 やり方を簡単に説明しよう。まず、ある株主優待銘柄について、権利付最終日の寄付き前に、現物買いと信用売りを「成行」注文。両方とも約定後、権利落ち日以降に現物買いと信用売り建玉を「現渡(品渡)」にて決済すれば終了。

 「現渡」とは、信用の売建玉を、すでに保有している現物の株式で充当し、信用売建玉と現物株式を両方決済する方法だ。これで2、3カ月後に優待品が送られてくる。

 この時にかかるコストをまとめたのが【図表4】。【図表2】で掲載した吉野家ホールディングス(9861)を例に掲載した。ここでは、優待券をもらってコストを差し引き、実質2472円分得したことになる。クロス取引では、配当金は現物買いと信用売りでほぼ相殺されるため、優待利回りの高い銘柄ほど、有利となるのだ。

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クロス取引の落とし穴「逆日歩」

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