大切なのは
自律神経の“メリハリ”

 一方で、夜間に力を発揮するのが副交感神経だ。副交感神経が働くと、心身ともにリラックスして、体は省エネモードに切り替わる。つまり、ブレーキのような役割だ。

もりた・ゆたか/医師・ジャーナリスト。秋田大学医学部、東京大学大学院医学系研究科を修了、米国ハーバード大学専任講師を歴任。現在、現役医師として医療現場で医業に従事する。また、テレビや雑誌などのメディアでジャーナリストとして活動。『今すぐ「それ」をやめなさい!Dr.モリタのやめるだけで健康になる50のヒント』(すばる舎)など著書も多数。森田豊公式ホームページ(http://morita.pro/

「自律神経のバランスは、心身の健康のために欠かせません。しかし、このバランスが乱れて、日中に交感神経が働かなくなってしまうと、アドレナリンの分泌量が減り、活動量が落ちます。その結果、消費カロリーが減って太りやすい体になってしまうのが『モナリザ症候群』の正体です」

 肥満の原因を「加齢のせい」「体質的に太りやすい」などと考える人は多いが、実は自律神経のバランスの乱れが原因となっているかもしれないのだ。

 とはいえ、「モナリザ症候群」を回避して痩せやすい体になるためには、とにかく交感神経を活性化させればいいのかというと、そう単純な話ではないようだ。

「睡眠不足が続くと、やる気が出ないという経験は誰にでもあるはず。これは、休息が不十分で、交感神経の働きが鈍くなっている状態です」

 あくまでも、日中は交感神経、夜は副交感神経、というバランスが大切なのだ。

「2つの自律神経が交互に、メリハリある働きができる体であれば、『モナリザ症候群』のリスクは少ない。脂肪を燃焼し、痩せやすい体になります」と、森田氏は語る。

 では、どうすればメリハリをつけられるのか。実は、自律神経は「メリハリをつけよう」という意思の力では、どうにも動かないのだという。意思ではなく行動によってコントロールしなければならないのだ。