日本商工会議所が今年の6月下旬から8月初旬までに行った調査によると、回答した中小企業の約8割がまだ準備に取り掛かっていないといいます。そもそも変更手続きをする必要があることを知らないとの回答も28%ありました。この比率は、2016年7月の前回調査時と比べると20%ポイント下がっていますが、中小企業においては準備がほとんど進められていないと言えそうです。

 特に来年の増税から、食品など生活に欠かせないものについては軽減税率が適用されます。これまで消費税率は単一の税率でしたが、それが複数になるため、品目による税率の違いを正確に把握する必要があります。物品の販売時だけではなく、税還付のために仕入れ時においても税率の把握は重要になります。

 レジや発注システムの更新には、半年以上かかると見られるため、今から準備を開始しないと間に合わない事業者が多数現れることとなります。

3度目の消費税率引き上げ延期の
可能性は低いと見られる

 さて、今回改めて首相から消費税増税が表明されましたが、3度目の延期はないのでしょうか?実は可能性がないとは言い切れませんが、やはり再度の延期の可能性はかなり低いと見られます。

 閣議後の記者会見で管義偉官房長官は「リーマンショックのようなことがない限り引き上げる」と述べました。今後1年の間にリーマンショック級の危機が発生するかというと、その可能性はかなり低いと考えられます。

 リーマンショックは、レバレッジの拡大と共に証券化された金融商品の急拡大によって引き起こされたバブルが破裂することによって発生しました。同時に、グローバルのシステム全体でどの程度の損失が発生しそうかの見積もりを行うことも困難でした。そういった状況では、金融市場では売りが売りを呼ぶことになり、また世界の金融機関が企業や個人に対する貸し付けを消極化させました。