こうして、「親グローバル化(エリート層)vs反グローバル化(中低所得者層)」という新たな対立軸が出現するに至ったわけだ。

 この新たな対立軸は、かつての「右vs左」という対立軸に回収されてしまうものでもなければ、それに取って代わるものでもない。

「右vs左」は、かつてと比べれば曖昧になっているとはいえ、依然として存在する。その「右vs左」に、「親グローバル化vs反グローバル化」が上乗せされるのである。

 この2つの対立軸からなる構造を分かりやすく図式化したのが、図1である。

 このように、今の政治は「右」と「左」の2大勢力ではなく、「親グローバル化/右」「親グローバル化/左」「反グローバル化/右」「反グローバル化/左」の4大勢力間の争いとなる。

 この4元構造は、政治の不安定化をもたらしやすい。というのも、2者間の勢力争いとは違って、4者間の勢力争いは、さらに決着がつきにくいからである。

 しかし、米国の政治は、依然として「右vs左」によって分けられた二大政党しかない。その結果、政治勢力の動きは、従来の二大政党制の枠組みから外れたものとなり、混乱してしまうわけだ。