「なんであんなこと言っちゃったんだろ」「こう言えばよかった」
大事な相手と話した日の夜ほど、このように布団の中で後悔することがある。励ましたつもりが傷つけてしまった。正しいことを言ったはずなのに、距離ができてしまった。大切な人との関係ほど、言葉選びに悩んでしまう。そんな人のために書かれたような一冊が『頭のいい人が話す前に考えていること』で、著者の安達氏は、本当に頭のいい人は、自分の大切な人を大切にできる、と説きます。本記事では、「大切な人にこそやらないこと」について、本書からひもといていく。(構成/山守麻衣)
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「良かれと思って」が、なぜすれ違うのか
家族やパートナー、親しい友人が悩んでいるとき、つい口を出したくなる。
「それはこうしたほうがいいよ」「そもそも、その考え方が問題なんじゃない?」
良かれと思って言ったアドバイスが、なぜか相手を黙らせてしまう。
正しいことを言っているはずなのに、相手の表情が曇る。そんな経験はないだろうか。
安達氏は、そのすれ違いの構造を解き明かしている。
「アドバイスするな」という教え
本書には、著者がコンサルタントとして入社したときのエピソードが出てくる。
アドバイスする仕事なのに、アドバイスするな。
この一見矛盾した教えの裏には、深い理由がある。
知識を持っていると、つい披露したくなる。「こうすればいい」と教えたくなる。
でも、それは相手のためではなく、自分の優秀さを確認するためになっていないか。
「教えてやろう」は、だいたい自分のため
安達氏は、「聞くこと」の落とし穴を具体的に示す。
大切な人ほど、ここを踏むと致命傷になる。
正しさの押し付けは、相手の気持ちの逃げ場を塞ぐからだ。
「正しいアドバイス」でも、人は動かない
本書の指摘で、特に印象に残ったのがこの部分だ。
正しいアドバイスをしても、相手が動かない。
それは、アドバイスの内容が間違っているからではない。
「この人に言われたくない」と思われているからだ。
逆に言えば、信頼されていれば、多少言葉が拙くても相手は耳を傾けてくれる。
では、大切な人が悩んでいるとき、何をすればいいのか。



