トランプ米大統領の「中間テスト」となった米中間選挙の結果を受け、米議会には上下両院で多数派政党が異なる「ねじれ」が生じることになった。この先、大統領選挙での再選をもくろむトランプ氏が成果づくりへ一段と過激な行動に出ることが懸念される状況にある。(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平、竹田孝洋)
「トランプ大統領を支持するかどうか」──。端的に言えば、これこそが最大の争点となった11月6日投開票の米中間選挙。改選前は与党・共和党が多数派だった上下両院のうち、下院(定数・改選435議席)は野党・民主党が8年ぶりに過半数を奪還する一方、上院(定数100議席、改選35議席)は共和党が過半を保つ形で決着した。
大勢判明と取引時間帯が重なった7日の東京株式市場は、現地メディアなどからの選挙速報に一喜一憂し乱高下。日経平均株価は続伸して始まった後、午後に下院での民主党の勢いが伝わると売りに押され、前日比61円95銭安の2万2085円80銭で取引を終了した。
米中間選挙について株式市場が最も望んでいた結果は、追加減税やインフラ投資など景気浮揚目的の法案などが議会を通りやすいという意味で、上下両院とも共和党が過半の議席を得ることだった。
だが、結果は上下院で多数派の政党が異なる「ねじれ」となり、トランプ氏の意図をくんだ法案の議会通過が難航するのは避けられない情勢だ。