テレビ番組で、株価や株式投資についてコメントする人が登場するが、立場によってコメント内容が変わる。未曾有の金融危機に翻弄される株式市場の投資家は振り回されがちだが、立場の差として最も大きいのは、「コメンテーターが証券会社や運用会社に所属しているかいないか」である。具体的には、彼らは日経平均が「上がるはずだ」という「断定的な判断」を言えなかったり、個別銘柄に関するコメントができたりできなかったり、あるいは本当は株価に対して弱気(下がると予想すること)であっても弱気なことが言えなかったりすることがある。 近年特につまらないのは、バイサイド(運用会社)に所属する人のコメントだ。顧客の資金を運用する商売なので、弱気を言いにくいし、顧客に責任を問われる言質になる可能性のある本音が言えない。
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