日本人は親切でまじめである。これはしばしば美徳として語られるが、他人を慮りすぎ、まじめすぎるがために、生産性が低いのだとしたら――。反論したい気持ちにもなるが、誰にでも少なからず思い当たる節があるはずだ。本書は、ビジネスで「もったいない場面」が起こるのは「日本人らしい美徳」が裏目に出た結果であることが多いと指摘する。まじめであることは大切であるが、まじめであればあるほど生産性が上がるわけではない。むしろ、度が過ぎるとパフォーマンスを落とす原因になりかねないというのだ。

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