「毎日を気分良く過ごしたい」「他人に振り回されるのをやめたい」「自己肯定感を高めたい」……そんなあなたにおすすめなのが、日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)だ。本記事では、ライターの小川晶子氏に、「忙しい毎日にこそ必要な、リラックスする時間のつくり方」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

【嫌な人あるある】「いつも他人を見下している人」が言いがちな頭の悪い口癖・ワースト1Photo: Adobe Stock

「騙されるやつは頭が悪い」発言

 才能があって活躍しており、発信力もある知人のことを尊敬しているけれど、SNSでこんな発信をしているのを見て残念な気持ちになった。

「頭の悪いやつが、〇〇に騙される」
「〇〇を信じる人はIQが低い」

 〇〇には思想的なものが入る。

 私は〇〇に詳しくないから反論する気もないけれど、「頭が悪い」「IQが低い」と言う必要があるんだろうか、とは思う。

 騙されているのが本当だとしたら、騙している人のほうが悪いのであって、騙されている人に対して「おまえ頭悪いぞ」と言うことは、それこそ頭の良い人ならしないのではないか?

 だってそんなことを言われて「そうか、私は頭が悪いから騙されていたのか。よし、これからはもっとよく考えて行動するぞ」とは思わないだろう。

 すると、何のためにそういうことを言うのか、と疑問なのである。

自分を疑わない「無知」さ

 知人の例のみならず、そんなことがSNSの中では頻発している。

 たとえば尊敬するインフルエンサーがあるとき「騙されてるやつ全員バカ」発言をする。

 影響力のあるポジションを使って、あえて強い言い方をすることで議論を巻き起こしているのだろう。

「こうかもしれない、ああかもしれない」とゴニョゴニョ言っていても熱心なファン以外にはスルーされるだけだから、それは理解できる。

 それにしても、と思う。

 本当にそんな必要があるんだろうか?

 そんな中でもある人は「自分だって騙されているのかもしれない。もしかすると自分が気づいていないことがあるのかもしれない」と発信していた。私はこの人を信頼できるように感じた。

「他人を見下す人」こそダサい

『人生は「気分」が10割』の中に「『行動がダサい人』とは距離を置く」という項目がある。

 著者のキム・ダスル氏が言う「行動がダサい人」は、こんなときに馬脚をあらわすそうだ。

1.自分より立場の低い人に高圧的なとき
2.カネを出しているからと威張り散らしているとき
3.他人の好みを見下しているとき
『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.62)

 キム・ダスル氏はコピーライターで作詞家だからクリエイティブ業界にいる人である。とくに3の「他人の好みを見下しているとき」に実感がこもっていて面白い。

3.他人の好みを見下しているとき
 こういう人は自分こそ宇宙一センスがいいと勘違いしている。自分が心酔しているジャンルやアーティストだけが素晴らしく、それ以外の大衆的なカルチャーを小バカにする。クリエイティブ業界によく生息しているんだけど、こういう自分の趣味嗜好だけが高尚だと思っているやつらには、一種の特権意識でもあるんだろうか。

 彼らの共通点は、自分が傾倒するジャンルをバカにされると烈火のごとく怒り出す点にある。お宅らも同じことをしてきたのに、何をキレてるんだって話だ。自分の嗜好が尊いなら、他人の嗜好だって尊いはずだろう?
『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.63)

 人を見下す言動は、ダサいっていうことだ。

価値観の「自己点検」を

 キム氏の文章を読んでいると、溜飲が下がる一方で「自分もそうなっていないだろうか?」とヒヤリとしてしまう。

 自分の言動も振り返って、ダサい行動をとらないようにしたいと思う。

(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)

小川晶子(おがわ・あきこ)
ブックライター、絵本講師
幼い頃から絵本が好きで、幼稚園生の頃の趣味は絵本作り。本と表現に関わる仕事をしたいと、2008年よりフリーのライターになる。『文章上達トレーニング45』(同文館出版)、『プロフィール作成術』(kindle)などの著作を持ち、『読書する人だけがたどりつける場所』(齋藤孝著、SB新書)などベストセラーの制作にも関わる。メディア出演、講演実績多数。2人の男の子の母親でもある。