
仕事ができる若手社員には、どんな共通点があるのだろうか。仕事を頼んだときに上司が見ているポイントについて解説してもらった。
ダイヤモンド・オンライン会員限定で配信中の本連載をまとめた電子書籍『結果を出す人の仕事術』(石倉秀明著)の発売を記念して、特別編をお届けする。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)
上司が一目置く若手社員
「3つの特徴」とは?
私はこれまで多くの若手社員を見てきましたが、「この人は将来、出世するだろうな」「マネジメントとしても成果を出すだろうな」と感じる人には、大きく三つの共通する特徴があります。
まず一つ目は、「自分で考える力があること」。上司から指示された仕事や、会社の方針をただ鵜呑みにするのではなく、「これは何のためにやるんだろう?」「そもそも、本当にやるべきことって何だろう?」と、常にその本質を問い直すことができるのです。
自分で考えて行動している人は、上司の「なぜそのやり方にしたの?」という問いに対しても、きちんとその理由や思考プロセスを説明することができます。
二つ目は、「抽象と具体の行き来が上手なこと」です。
日々の具体的な作業やタスクを一つ一つこなす中で、「これはこういう構造になっているな」「このやり方は、こういう法則に当てはまるな」と抽象化して捉えることができる。そして、その抽象化された法則を、全く別の仕事やタスクにも応用し、具体的な行動に落とし込んで実行できる。こうした応用力があると、やったことがない新しい仕事についても、これまでの経験を生かしながら進めていくことができます。
そして最後に、「自分で手を動かしてやり切れること」。
いくら頭で素晴らしい戦略を練ったり、本質を理解したりしても、それを形にできなければ意味がありません。自分で率先して行動し、泥臭い作業もいとわず、最後までやり遂げることができるか。これがなければ、どんなに優れたアイデアも絵に描いた餅で終わってしまいます。
実際に手を動かし、試行錯誤しながらアウトプットを出すことができる。この行動力こそが、若手の成長を加速させ、結果的に大きな成果へとつながるのです。
山田進太郎D&I財団 COO。2005年に株式会社リクルートHRマーケティング入社。その後、リブセンス、DeNA、起業などを経て2016年より株式会社キャスター取締役COOに就任(2021年より取締役CRO)。2023年10月の東証グロース市場上場に貢献し、2023年12月からは働き方について研究、調査を行うAlternative Work Labを設立し所長就任(現在も兼任)。FNN系列「Live Newsα」、AbemaTV「ABEMAヒルズ」レギュラーコメンテーター。著書に『これからのマネジャーは邪魔をしない。』(フォレスト出版)、『THE FORMAT 文章力ゼロでも書ける究極の「型」』(サンマーク出版)など。
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