帝国データバンクが11月9日に発表した2022年10月の全国企業倒産(法的整理かつ負債1000万円以上を対象)は、前年同月(512件)比16.0%増の594件となり、6カ月連続で前年同月を上回った。年上半期とは一転し、年下半期は増加基調に転じている。また、2022年1月~10月の累計件数は5214件となり、前年同期を168件上回っている。2021年の年間倒産件数は6015件で帝国データバンクが全国企業倒産集計の発表を開始した1964年以降、1965年(5690件)、1966年(5919件)に次ぐ歴史的な低水準となったが、増加基調に転じている現状を踏まえると2022年は過去最少を更新する可能性は低いとみられる。そうしたなか、今回は最近の大型倒産や話題性の高い企業の倒産において不適切案件が増えていることや、地域金融機関担当者から聞いたコロナ禍で倒産する企業の共通点について解説する。

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