倒産件数が歴史的低水準だった2021年から一転、企業の倒産がじわじわと増えている。ゼロゼロ融資終了、円安、物価高、人手不足……。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う手厚い支援で倒産を免れていた企業の「選別」が始まった。ダイヤモンド編集部が上場企業3935社の倒産危険度を総点検したところ、509社が倒産「危険水域」と判定された。景気後退入り待ったなしの23年は大倒産時代が待ち構える。特集『選別開始!倒産危険度ランキング2022』は、10月31日(月)から全20回以上にわたり、倒産の最新事情を追った。
#1 10月31日(月)配信
倒産危険度ランキング2022【ワースト100】ハウステンボス売却のHISが31位、1位は?
ゼロゼロ融資終了、暴力的な円安の進行、資源価格高騰――。企業を取り巻く環境の激変とともに、世界的な金融引き締めの動きもあって、景気後退待ったなしの2023年。大倒産時代が、ついにやって来る。そこで、上場企業3935社の倒産危険度を総点検。まずは総合版として、リスクの高い509社をあぶり出した。今回はワースト100を紹介する。
#2 11月1日(火)配信
国がゼロゼロ融資の債務減免「令和の徳政令」実施へ、救われる企業の「ボーダーライン」は?
債務減免を含む抜本的な事業再生――。ゼロゼロ融資で膨れ上がった債務の負担を軽減するため、政府は「令和の徳政令」を実行しようとしている。もちろん全ての企業が債務減免されるわけではない。倒産を回避して生き残らせる企業の“選別”が始まろうとしている。徳政令の恩恵にあずかれる企業と、そうではない企業の境目は?倒産回避の最後の秘策ともいえる徳政令の行方に迫る。
#3 11月1日(火)配信
中小企業「債務減免規模は2~3兆円」、片山さつき氏が明かす“令和の徳政令”の理由
倒産を防ぐべく、企業のセーフティーネットを強化する緊急決議を実施した自由民主党金融調査会。特にゼロゼロ融資で債務が膨らんだ中小企業にとって、債務減免は救いになる一方、モラルハザードだという声も上がる。企業の事業再生支援になぜ債務減免という奥の手が必要なのか。金融調査会会長の片山さつき参議院議員を直撃した。
#4 11月2日(水)配信
倒産危険度ランキング2022【自動車25社】3位日産自動車、1位は?
劇的な円安は本来自動車産業にとって追い風のはずだ。ところが、倒産危険度で測ってみると、安泰とはいえなそうだ。総合ランキングとは別に、市場環境が激変した16業界について、業界別の倒産危険度ランキングを作成した。今回取り上げるのは自動車関連業界。25社が危険水域に入った。大手ですらワースト“上位”にランクインし、仮に円高に転移した場合に、恐怖すら感じる結果となった。
#5 11月2日(水)配信
倒産危険度ランキング2022【航空・鉄道25社】4位西武、2位ANA、1位は?
海外旅行の制限、在宅勤務の普及と、コロナ禍で大打撃を受けた航空・鉄道業界。最悪期は脱しつつあるものの、やはり、倒産危険度という指標を通しては厳しい現実が目の当たりに。総合ランキングとは別に市場環境が激変した16業界について、それぞれ倒産危険度ランキングを作成。今回取り上げるのは航空・鉄道。25社が危険水域に入った。
#6 11月3日(木)配信
倒産危険度ランキング2022【ワースト101~200】不動産と鉄道会社で約3分の1占める
倒産危険度ランキング総合版の第2弾。多くの企業がコロナ禍で悪化した業績を回復させつつあるが、その格差は大きく、低迷から脱し切れない企業も少なくない。上場企業3935社の倒産危険度を総点検。リスクの高い509社をあぶり出した。今回はワースト101~200を紹介する。
#7 11月3日(木)配信
倒産危険度ランキング2022【アパレル37社】7位サマンサタバサ、1位は?
コロナ禍で人の流れが変わり、街のアパレルショップへの客足はいったん遠のいた。短期間で人の嗜好、売れるジャンルが変わったことにより、コロナ禍前から弱っていたアパレル業界の序列は激変している。業界別の倒産危険度ランキングとして、今回取り上げるのはアパレル関連業界。37社が危険水域に入った。
#8 11月4日(金)配信
倒産危険度ランキング2022【不動産69社】12位東京建物、財閥系大手もランクイン
不動産業界はコロナ禍の影響を比較的受けなかった業界といえるかもしれない。なにしろ、コロナ禍でも不動産市況は落ち込まず、都心の新築マンションは首都圏のビジネスパーソンにとって購入が難しいほどの高値にある。では、不動産業界の全社が安泰かといえばそうではない。倒産危険度ランキングの不動産業界版では、なんと業種別で最多となる69社が危険水域に入ったのだ。
#9 11月4日(金)配信
倒産危険度ランキング2022【小売り20社】5位イオン、3位丸井、1位は?
コロナ禍の影響がボディーブローのように残る小売業界に、値上げラッシュによる買い控え要因が生じ、新たな苦境が浮かび上がる。総合ランキングとは別に、市場環境が激変した16業界について、それぞれ倒産危険度ランキングを作成した。今回取り上げるのは小売業界。20社が危険水域に入った。本質的な構造転換、経営改革が未遂に終われば、小売業界の未来は暗いままだ。
#10 11月5日(土)配信
倒産危険度ランキング2022【ワースト201~300】コロナ禍の傷癒えぬ紳士服大手や空港運営会社
倒産危険度ランキング、総合版のワースト201~300を紹介する。上場企業3935社の倒産危険度を総点検。リスクの高い509社をあぶり出した。今回はコロナ禍の傷癒えぬ紳士服大手や空港運営会社が登場。他にも老舗の百貨店や身近なクリーニングで首位の企業など、意外な顔触れも。
#11 11月5日(土)配信
倒産危険度ランキング2022【陸運・海運21社】6位第一交通、1位は?
海運業界はコロナ禍に伴う世界的な海運需要やコンテナ不足の影響で、未曽有の好況を迎えていたはずだった。そして、陸運業界も在宅勤務や外出規制によるネットショッピングの増加で大きな追い風を受けていた。しかし、どちらも業界全体で見れば、明暗がはっきりと出た。市場環境が激変した16業界について、それぞれ倒産危険度ランキングを作成した。今回取り上げるのは陸運・海運業界。21社が危険水域に入った。
#12 11月6日(日)配信
倒産危険度ランキング2022【ワースト301~509】業績回復途上の外食やメディアが顔を出す
外食需要が減る中で、憂き目に遭う企業はどこか。あのメディア企業にも危機が!?上場企業3935社の倒産危険度を総点検。リスクの高い509社をあぶり出した。倒産危険度ランキング総合版の第4段では、ワースト301~509を紹介する。
#13 11月6日(日)配信
2023年は「倒産増加必至」六重苦の年!ゼロゼロ融資終了、円安、物価高…
倒産「六重苦」が企業に迫っている。コロナ禍により壊滅的影響を受けたはずの2021年の倒産件数は、実は歴史的低水準だった。背景には、融資の優遇など政府のがむしゃらな対応があった。そんな状況から一転、22年度上半期の倒産件数は増加に転じている。ゼロゼロ融資の終了や円安、物価高……。本来なら成長力の低い企業を無理やり延命させてきたのならば、たまったマグマは、いつか大きく噴火する可能性がある。
#14 11月7日(月)配信
倒産危険度「悪化度」ランキング2022【ワースト50社】3位メルカリ、1位は?
倒産危険度が“危険水域”と判定された企業の中でも、危険度が急速に悪化している企業は要注意だ。経営に変調を来している恐れがあるからだ。危険度が1年前よりも悪化した企業50社を検証したところ、ワースト3位になんとフリマアプリで高成長企業のメルカリが入った。
#15 11月7日(月)配信
倒産危険度ランキング2022【外食26社】5位ひらまつ、2位東天紅、1位は?
新型コロナウイルス感染拡大に伴う営業自粛で大打撃を受けた外食産業。中でも居酒屋業態は、飲み会控えが浸透したこともあり、回復の遅れが続く。外食業界の倒産危険度を検証したところ、26社が“危険水域”に。居酒屋業態の企業が多くランクインする中、著名な高級店が上位に名を連ねた。
#16 11月8日(火)配信
倒産危険度ランキング2022【鉄鋼・金属20社】高炉メーカーが2位、財閥系企業も
自動車や建設など、さまざまな産業と密接に結び付く鉄鋼業界。ロシアのウクライナ侵攻に伴う世界的な資源高や、急速に進行した円安は、鉄鋼メーカーのコスト増を招いている。市場環境が激変した16業界について作成した倒産危険度ランキングで、今回取り上げるのは鉄鋼・金属業界だ。20社が“危険水域”に入った。
#17 11月8日(火)配信
倒産危険度ランキング2022【機械23社】9位に財閥系三井E&S、1位は?
自動車と共に日本のものづくりを支える機械業界。企業の設備投資に業界動向が左右されるため、景気のバロメーターにもなっている。コロナ禍では企業の設備投資減の影響を受けたところに、今度は資源高という危機も訪れる。機械業界の倒産危険度を検証したところ、23社が“危険水域”に。財閥系企業もワースト9位にランクインした。
#18 11月9日(水)配信
倒産危険度ランキング2022【化学20社】総合化学の昭和電工が3位にランクイン
コロナ禍からの苦境を脱し始めた化学業界。原油をはじめとする資源価格の高騰が各社の業績を後押しし、売上高を前期と比べて伸ばす企業が続出した。しかし、資源高を商品価格に転嫁できるかどうかの差も出始めている。16業界別の倒産危険度ランキングで、化学業界は20社が“危険水域”に。総合化学メーカーもワースト3位にランクインした。
#19 11月9日(水)配信
倒産危険度ランキング2022【電機・精密20社】4位に医療機器のニプロ、1位は?
コロナ禍で経済環境が激変する中、電機・精密業界の明暗はくっきり分かれた。半導体需要の爆増を追い風に業績を伸ばす企業がある一方、事務機器やカメラなどの需要は減少。製品ごとのトレンドが浮き彫りとなった。円安を追い風に受けるものの、原料高の負担も増している。今回、電機・精密業界で倒産危険度ランキングを作成したところ、20社が“危険水域”入りしていることが判明した。
#20 11月10日(木)配信
倒産危険度ランキング2022【紙・パルプ13社】2位三菱製紙、1位は?
円安と原燃料価格の高騰で、収益が急激に悪化する紙・パルプ各社。値上げを繰り返すも、生産コストの上昇に追い付けない。値上げに抵抗する需要家もあり、ペーパーレス化が一層進みそうだ。業界別の倒産危険度ランキングとして、今回取り上げるのは紙・パルプ業界。13社が“危険水域”に入り、三菱製紙がワースト2位にランクインした。
#21 11月10日(木)配信
倒産危険度ランキング2022【旅行・ホテル25社】9位HIS、5位極楽湯、1位は?
「衣・食・泊」――。コロナ禍で深刻な危機に陥ったのがこの3業界だ。このうち外食とアパレル業界は若干回復基調なのだが、海外旅行やインバウンド需要に頼っていた旅行・ホテル業界はいまだ苦しい状況が続く。旅行・ホテル業界は25社が“危険水域”に。9位にエイチ・アイ・エスが名を連ねるなど、有名企業もランクインした。
#22 11月11日(金)配信
倒産危険度ランキング2022【半導体・電子部品12社】6位ジャパンディスプレイ、1位は?
世界的な新型コロナウイルス感染拡大が企業のデジタル化を後押し。半導体需要が高まり、業界の垣根を越えた奪い合いを生んだ。自動車産業などは半導体不足による生産縮小を余儀なくされている。好調の半導体・電子部品業界では12社がランクイン。倒産危険度ランキングの“上位常連”のジャパンディスプレイはワースト6位だった。
#23 11月11日(金)配信
倒産危険度ランキング2022【電力・ガス17社】9位関電、8位東電、1位は?
円安や燃料高に伴う電気代やガス代の高騰は、暮らしへの重荷となって日本国民にのしかかる。政府は総合経済対策で1世帯当たり4.5万円の電気・ガス代を支援する方策を盛り込んだ。業界別の倒産危険度ランキングとして、今回取り上げるのは電力・ガス業界。17社が“危険水域”と判定され、東西の電力大手が8位と9位で並んだ。
#24 11月12日(土)配信
倒産危険度ランキング2022【情報・通信17社】5位GMO、1位は?
コロナ禍に伴う企業のデジタル化や巣ごもり需要は、情報・通信業界に大きな追い風となった。しかし、その波に乗り切れない企業もある。コロナ禍が落ち着き、巣ごもり需要も一服感が出てきた今、業界の格差がつき始めている。今回取り上げるのは情報・通信業界。17社が“危険水域”と判定された。
#25 11月12日(土)配信
「最悪期は脱した」「問題ない」倒産危険度ランキングのワースト20社が大反論!
「最悪期は脱した」「問題ない」……。倒産危険度ランキングは、あくまで「Zスコア」という指標による評価だ。ワースト上位入りした企業は現状をどう見ているのか。ダイヤモンド編集部はワースト20社に入った企業を直撃し、それぞれの言い分を聞いた。
#26 11月13日(日)配信
中小企業「5大補助金」獲得の最新テクニック!事業再構築、ものづくり、IT導入…
倒産を回避し、企業経営の一助になるのが補助金の活用だ。幸い、コロナ禍で手厚い補助金が用意されている。事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金、事業承継・引継ぎ補助金の「5大補助金」に焦点を当て、獲得のための最新テクニックを伝授する。
#27 11月29日(火)配信
【倒産危険度ランキングワースト4位】止血材の3Dマトリックス社長に聞く赤字脱却の勝算
バイオベンチャーのスリー・ディー・マトリックスは、自己組織化ペプチドの技術を用いた止血材などの医療製品を提供する企業だ。2024年4月期での黒字化目標を掲げるが、その蓋然性はどれほどのものか。倒産危険度ランキングのワースト4位にランクインした同社の岡田淳社長に現状と打開策を聞いた。
#28 11月30日(水)配信
【倒産危険度ランキングワースト5位】ユニポス社長に聞くネット広告撤退後の成長策
ITベンチャーのUniposが今春、赤字だったインターネット広告事業から撤退し、ピアボーナスサービス「ユニポス」事業の単一業態となった。いまだ先行投資フェーズにあるユニポス事業だが、勝算はあるのか。倒産危険度ランキングのワースト5位にランクインした同社の田中弦社長に現状と打開策を聞いた。
#29 12月1日(木)配信
【倒産危険度ランキングワースト8位】ホテル業ポラリスHD社長に聞く打開策「光は見えてきた」
コロナ禍で大打撃を受けたホテル業界。一時期は債務超過になるなど苦境に陥ったポラリス・ホールディングスだが、復活の兆しを見せつつある。倒産危険度ランキングのワースト8位にランクインした同社の梅木篤郎社長に現状と打開策を聞いた。
#30 12月5日(月)配信
【倒産危険度ランキングワースト10位】フェニックスバイオ社長が見せる自信「需要は旺盛だ」
フェニックスバイオは、ヒトの肝細胞を持つキメラマウスである「PXBマウス」などを生産するバイオ関連企業だ。売り上げなどが振るわず、2018年3月期以降5期連続で赤字となっている。倒産危険度ランキングワースト10位にランクインした同社の島田卓社長に現状と打開策を聞いた。
#31 12月6日(火)配信
【倒産危険度ランキングワースト20位】ロイヤルホテル社長が明かす窮状「コロナ損失は49年分の利益に匹敵」
コロナ禍で大打撃を受けたのがホテル業界だ。大阪を代表するホテルグループであるロイヤルホテルも例外ではなく、厳しい市場環境が続く。倒産危険度ランキングのワースト20位にランクインした同社の蔭山秀一社長に現状と打開策を聞いた。
Key Visual by Noriyo Shinoda