社会保障の財源は限られており、医療を必要とするすべてのひとに無料・あるいは安価に提供することはできない。そこで、有限の資源をどのような基準で分配するのが公平なのかが問題になる。日本は長らく、この「不愉快な問題」を論じるのを避けてきたが、超高齢社会で医療費が膨張し、現役世代の負担が限界に達したことで、「誰が痛みを負うべきか」の議論が避けられなくなった。そのことがよく表われたのが、「高額療養費の見直し」問題だ。
続きを読む社会保障の財源は限られており、医療を必要とするすべてのひとに無料・あるいは安価に提供することはできない。そこで、有限の資源をどのような基準で分配するのが公平なのかが問題になる。日本は長らく、この「不愉快な問題」を論じるのを避けてきたが、超高齢社会で医療費が膨張し、現役世代の負担が限界に達したことで、「誰が痛みを負うべきか」の議論が避けられなくなった。そのことがよく表われたのが、「高額療養費の見直し」問題だ。
続きを読む