江戸時代初期、人々は現在より遥かにたくさんの種類の海藻を食べていました。寛永20年(1643年)に刊行されたレシピ集、『料理物語』の磯革之部(=海藻の部)を見ると、定番の昆布や若和布に始まり、荒和布《あらめ》、さがらめ、青苔、もづこ(もずく)、搗和布《かぢめ》、とさる……と、中には得体の知れない海藻の名前も。

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