Berachain(ベラチェーン)とは、EVM互換を実現したレイヤー1ブロックチェーンである。
2024年1月にテストネットを公開しており、わずか7日で100万人のユーザー数を突破したことは記憶に新しい。
また、バージョン2のテストネット公開や大手サービスとの提携も話題になったため、新たな投資先としてBerachainに注目している方も多いだろう。
この記事では、Berachainの特徴や使い方、その将来性について解説する。
- BerachainはNFTプロジェクトから誕生したレイヤー1ブロックチェーン
- 流動性にスポットをあてたコンセンサスアルゴリズムを実装している
- 現在はテストネット段階で今後メインネットローンチを控えている
- テストネットの利用でエアドロップされるのではないかと期待されている
- 仮想通貨(暗号資産)取引なら国内大手取引所のbitbankが利用できる
Berachainは現状テストネット段階であり、メインネットのローンチが待たれている。
本格的にBerachainが稼働を始める前に、国内取引所を使って投資の下準備を進めておきたい。
国内取引所「bitbank」であれば、500円とワンコインから仮想通貨の購入が可能だ。
まだ国内口座を持っていない方は、bitbank公式サイトから詳細を確認してみてほしい。
Berachain(ベラチェーン)とは
名称 | Berachain(ベラチェーン) |
---|---|
運営組織 | Berachain Foundation |
テストネット公開 | 2024年1月 |
ユースケース | DeFi(分散型金融)・NFTなど |
独自トークン | BERA・BGT・HONEY |
Berachainは(ベラチェーン)は、「Bong Bears」というNFTコミュニティから誕生する予定の、DeFi(分散型金融)特化のレイヤー1ブロックチェーンである。
2018年8月にリリースされたクマがモチーフのNFTコレクション。コミュニティはBong Bearsの成功を足がかりに、より分散化されたネットワーク実現のため、2022年4月よりBerachainを開発することを発表した。
Berachainは「Cosmos-SDK」というフレームワークを使って構築されており、EVM(イーサリアム仮想マシン)との互換性を持っているのが特徴だ。
さらに「BeaconKit」という独自のフレームワークを開発し、Berachain上の開発者へ柔軟性の高い独自ブロックチェーンの開発基盤の提供も行う。
その他にもBerachainは、独自のトークンモデルやコンセンサスアルゴリズムなど、既存のレイヤー1ブロックチェーンとの差別化が図られている。
現状はテストネットの運用段階であるが、メインネット公開に向けて着々と準備が進んでいる状況だ。
Berachain(ベラチェーン)の特徴
Berachainが既存のレイヤー1との差別化を図っている点は、上記のとおりだ。ここでは、より詳しいBerachainの特徴に迫っていこう。
- コンセンサスアルゴリズムに「PoL」を採用
- 3種類のトークンによるエコシステムを形成
- 独自トークンのエアドロップが期待されている
コンセンサスアルゴリズムに「PoL」を採用
Berachainはコンセンサスアルゴリズムに「PoL(Proof of Liquidity)」を採用している。
PoLはイーサリアムが採用するPoS(Proof of Stake)をベースにしつつ、より流動性を拡張させているのが特徴だ。
具体的には取引内容の検証者だけでなく、デリゲーター(委任者)や流動性プロバイダーもネットワークのセキュリティに貢献し、その貢献度に応じて報酬を得られる仕組みとなっている。
ユーザーはBerachainのネイティブトークンをステーキングすることで、同チェーン上のガバナンストークンを報酬として受け取れる。
この仕組みにより、Berachainは高い分散性による強固なセキュリティを実現し、利用者にとってより魅力的なブロックチェーンになることを目指している。
3種類のトークンによるエコシステムを形成
Berachainでは3種類のトークンがエコシステムにおいて重要な役割を果たす。
以下の独自トークンは、Berachainメインネット公開と同時にローンチされる予定だ。
- BERA:ネットワークでのガス代の支払いに利用される
- BGT:保有によりネットワークの意思決定に参加できる
- HONEY:米ドルと価格連動するステーブルコイン
特にBGTは譲渡不可能なトークンとなっており、流動性の提供を通じてのみ取得できる点が特徴だ。
また、エコシステムの活動によるインセンティブとしての役割のほか、BERAへの一方向の交換(交換レートは1:1)が可能など、ガバナンストークンにとどまらない活用手段も用意されている。
BerachainはBGTをエコシステムの軸として、BERAやHONEYも活用したセキュリティの強化やコミュニティの成長を目指している。
独自トークンのエアドロップが期待されている
Berachainでは公開中のテストネットを活用した、トークンエアドロップが期待されている。
テストネットではすでに、以下のようなDeFiサービスが展開されており、実際に利用体験を進めることが可能だ。
- BEX:BerachainのDEX(分散型取引所)
- BGT Station:BGTのガバナンスハブ
- BEND:HONEYの借り入れ・貸し出し
- BERPS:HONEYを使ったデリバティブ取引
- Beratrails:チェーン上のすべての取引履歴を閲覧
テストネット公開時点では100万人のユーザーを集めたことからも、ユーザー間でのエアドロップへの期待値は高い。
今のうちにテストネットに触れておくことで、将来的なエアドロップ獲得につながる可能性がある。
ただし、あくまで可能性となるため、エアドロップが確約されているわけではない点に注意が必要だ。
Berachain(ベラチェーン)の使い方
現状、エアドロップが行われるかどうか、そしてそれが行われた場合に、Berachainのテストネットをどのように使えばエアドロップを受け取れるのかは不明だ。
しかし、エアドロップが行われる場合には、Berachainで取引実績を作っておくことが重要になる可能性は高いだろう。
以下は、Berachainのテストネットで実績を作るための利用方法の例だ。
- メタマスクにテストネットを追加
- テストネット用のBERAを請求
- BERAを他のテスト用トークンへスワップ
- BENDでテスト用HONEYを借り入れる
- BGTを使ってガバナンスにテスト参加
上記以外にも、テスト用のデリバティブ取引や流動性の提供などから取引実績を作ることも可能だ。
まずは上記手順を参考に、Berachainのテストネットを実際に触ってみるといいだろう。
メタマスクにテストネットを追加
まずは、ブラウザの拡張機能である仮想通貨ウォレット「メタマスク」のアカウント作成を行ってほしい。
その後、メタマスクへBerachainテストネットのネットワーク追加を進めていく。
テストネット追加の際には、Berachainのネットワーク情報をメタマスクに手入力する必要がある。
しかし、Berachain公式ドキュメントから「Add Testnet」をクリックすれば、情報入力をせずにネットワークを追加できる。
テストネット用のBERAを取得
「Faucet」というサービスでは、テストネットで使用するBERAの請求が可能だ。
ここで受け取ったBERAを使い、Berachainテストネットのサービス上で各種取引を進めていく。
- メタマスクのウォレットアドレスを入力
- 「Drip Token」をクリック
- メタマスクでBERAの受け取りを確認
上記の手順を済ませれば、メタマスクに1BERA(テスト用)が送付される。
なお、請求から8時間経過すれば、再度上記の手順でBERAを追加請求することが可能だ。
ただし、BERAの請求にはメタマスクのイーサリアムメインネットで0.001ETH以上の保有が条件となる。
テストネットに参加したいという方は、あらかじめ国内取引所を通じて、イーサリアムの購入と送金を済ませておくとスムーズに進められるだろう。
BERAを他のトークンへスワップ
受け取ったBERAを他のテスト用トークンにスワップして、テストネット上で運用する準備を進めていく。
分散型取引所(DEX)である「BEX」を利用すれば、Berachain上に展開するトークンの手軽なスワップが可能だ。
- スワップ元をテスト用BERAに設定
- スワップ先を任意のテスト用トークンに設定
- 数量を設定してスワップを実行
BEXではステーブルコインのHONEY以外にも、WBTCやUSDTといったテスト用仮想通貨とのスワップに対応している。
今後のサービス利用で必要なテスト用トークンがあれば、ぜひスワップ機能を使ってトークンを用意してほしい。
BENDでHONEYを借り入れる
「BEND」ではテスト用HONEYの借り入れ・貸し出しが可能だ。
借り入れではWBTC・WETHを担保として預けることで、その量に応じたHONEYを借り入れするテストができる。
さらに、借り入れの対価としてガバナンストークンBGT(テスト用)を獲得できるのがBENDの特徴だ。
- WBTC・WETHの「Deposit」をクリック
- 数量を設定して預け入れを完了
- Borrow Honeyから「Borrow」をクリック
- 数量を設定してHONEYを借り入れ
- 「Claim」からBGTを請求する
また、HONEYの貸し出しでは、貸し出し数量に応じてHONEYによる利子を受け取るテストができる。
貸し出しではBGTを獲得できないが、ぜひHONEYの借り入れとあわせてチャレンジしてみてほしい。
BGTを使ってガバナンスに参加
「BGT Station」ではバリデータにBGTを委任し、Berachainのガバナンスに参加するテストができる。
ガバナンスと聞くと難解な作業に思われるだろうが、BGT Stationでは一連の作業を手軽に進められる。
- 一覧からバリデータを選択
- 「Delegate」をクリック
- 数量を設定して委任を完了
バリデータによっては、HONEYやその他トークンによるインセンティブを用意しているケースもある。
BENDでの借り入れからBGTをコツコツ請求し、ぜひ積極的なガバナンス参加のテストを進めてみてほしい。
上記の手順を進めるためにも、まずは国内取引所でイーサリアムを準備しておきたい。
国内大手の「bitbank」であれば、スマホアプリを使ったスムーズな仮想通貨取引が可能なので、利用を検討してみてはどうだろうか。
Berachain(ベラチェーン)の将来性
Berachainは流動性を重視したコンセンサスアルゴリズムを採用し、必要なDeFiインフラをすでに整えている。
今後、レイヤー1ブロックチェーンとして台頭するポテンシャルを秘めていると言えるだろう。
ここでは、そんなBerachainの将来性を図る指標として、以下の2点に注目していきたい。
- 大手VCから資金調達を完了している
- NFTマーケットプレイスでの実装予定
大手VCから資金調達を完了している
Berachainは多くのベンチャー企業から資金提供を受けており、その将来性を有望視されている。
Berachainは2023年4月に、Polychain Capitalが主導したプライベートラウンドで4,200万ドルの資金調達を完了した。
さらに、2024年同月に行われたシリーズBラウンドでは、約1億ドル(約153億円)の調達を完了させている。
特にシリーズBラウンドは、大手ベンチャー企業である「Framework Ventures」と「BH Digital」が主導しており、Polychain CapitalやSamsung Nextなどの名だたる企業が参加したことでも話題となった。
Berachainは調達した資金について、メインネットローンチに向けての準備はもちろん、香港やシンガポール、東南アジアなどでの事業拡大を強化するために使用すると語っている。
今後Berachainがグローバルな展開を進めていけば、世界規模でのユーザー獲得に期待できるだろう。
そうなれば、Berachainのさらなる活性化や、トークン経済圏の成長促進につながる可能性がある。
NFTマーケットプレイスでの実装予定
2024年10月、大手NFTマーケットプレイスである「Magic Eden」が、Berachainを実装する予定を発表している。
ソラナやイーサリアムを含む、7種類のチェーンに対応したNFTマーケットプレイス。NFT取引だけでなく、NFTの学びやコミュニティ形成にも注力しており、シンプルなインタフェースで初心者も扱いやすい。
まだテストネット段階であるBerachainの採用を決めたこと、NFTプロジェクトから誕生したチェーンであることを考慮すると、Magic EdenはNFT取引基盤としてBerachainのポテンシャルを高く評価していることがわかる。
仮にMagic Edenでの実装が成功すれば、OpenSeaやRaribleといった大手のNFTマーケットプレイスでの実装にも期待が持てる。
BerachainはDeFiだけにとどまらず、NFTなどでも活用が拡大していく可能性があるだろう。
Berachain(ベラチェーン)の注意点・リスク
Berachainは、現状はテストネットが稼働している段階だが、メインネットが公開され、実際に投資を検討しようとする際の注意点・リスクとして、ぜひ今後以下の点に留意していただきたい。
- バグや脆弱性が存在する可能性がある
- 偽トークンが出回るリスクがある
- 海外プロジェクトである
バグや脆弱性が存在する可能性がある
Berachainは、すでに成熟しているブロックチェーンと比較すると、バグや脆弱性に関するリスクが高い点がリスクだ。
仮にバグや脆弱性が見つかれば、悪意のあるユーザーからのハッキング・不正アクセスの危険性が高まる。
その結果、取引処理が遅延したりブロックチェーン自体の稼働がストップしたりする可能性も考えられるだろう。
バグや脆弱性はユーザー側では対処しようがないため、いかにリスクを最小限に抑えられるかが重要になる。
メインネット稼働後は、少額からBerachain上のサービスを利用して様子を見るのがおすすめだ。
偽トークンが出回るリスクがある
仮想通貨の世界では市場の話題に乗じて偽トークンを作成し、不正に利益を得ようとするケースが多発している。
例えば2023年には、当時人気を博していたAPT(アプトス)の偽トークンが韓国大手の仮想通貨取引所に入金される事件が発生しており、偽のAPTを実際に取引したユーザーにまで被害が及んでいる。
市場参加者の興味につけ込んだ悪質な手口は、Berachainも無関係でいられるとは限らない。
エアドロップ期待で多くのユーザーを集めたBerachainは、悪意のあるユーザーにとっての格好の的とも言える。
今後BERAやBGTなど、あたかも本物のトークンであるかのように装い、購入を促されるケースに気をつけたい。
不審な購入勧誘に乗らないのはもちろん、常に公式情報を確認して情報をアップデートしておくことも重要だ。
海外プロジェクトである
Berachainは日本の金融庁の認可を受けてない海外のプロジェクトである点にも注意が必要だ。
つまり、日本国内の法律が適用されず何らかのトラブル等が発生しても保護や補填を受けることができない可能性が非常に高い。
また、Berachainがメインネットで稼働を開始しTGE(Token Generation Event/トークン生成イベント)を行なっても、直後に国内取引所への上場がされる可能性はとても低いといえるだろう。
日本の取引所への上場は厳格な審査を通過したのちに行われるため、仮にBerachainのトークンが発行されても国内の取引所で取引ができるようになるのはかなり先になる可能性が高い点に注意が必要だ。
参加にあたってはこういった注意点やリスクを念頭において、十分に精査した上で判断を行なってほしい。
Berachain(ベラチェーン)に関してよくある質問
- Berachainのメインネット公開はいつですか?
-
2024年の年末までにメインネットローンチされる予定だ。
上記のローンチ時期については、2024年9月にシンガポールで開催された「Token 2049」でFramework Venturesの共同設立者バンス・スペンサー氏が言及している。
- BerachainのRPCをはじめとしたネットワーク情報は?
-
Berachainのネットワーク情報は以下のとおりだ。
ネットワーク情報一覧- ネットワーク名:Berachain bArtio
- RPC URL:https://bartio.rpc.berachain.com/
- Chain ID:80084
- トークンシンボル:BERA
- ブロックエクスプローラーURL:https://bartio.beratrail.io/
Berachain(ベラチェーン)のまとめ
Berachainは現在テストネット段階だが、既存のレイヤー1ブロックチェーンと差別化された特徴を持ち、すでにそのサービス基盤が確立されている。
アプリ開発者のみならず、エアドロップに期待する投資家からの支持も熱い。
- Berachainは今後ローンチ予定のレイヤー1ブロックチェーン
- 流動性を重視するPoLにより、セキュリティと分散化を強化
- BERA・BGT・HONEYの3種類のトークンがローンチ予定
- テストネット利用時はメタマスクや少額のイーサリアムが必要
- 国内取引所bitbankなら少額かつ手軽にイーサリアムの購入が可能
Berachainでエアドロップを狙うためには、まず少額のイーサリアムを準備する必要がある。
国内取引所「bitbank」であれば、スマホアプリからでもシンプルに仮想通貨購入が可能だ。
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