仮想通貨(暗号資産)BIOはBio ProtocolというDeSci(分散型科学)プラットフォームが発行する仮想通貨である。
このトークンは、プラットフォームにおけるガバナンスとして機能しており、保有特典によるインセンティブ獲得やDAO(分散型自律組織)が提供するサービスへの早期アクセス権としても活用されている。
この記事では、BIO(Bio protocol)の特徴や将来性、投資におけるリスクなどについて解説していく。
- 仮想通貨BIOはBio Ptorocolが発行する仮想通貨
- プラットフォームのガバナンストークンとしての機能性を持つ
- 新製品・サービスへの早期アクセスといった保有特典がある
- トークン配分の半数以上がコミュニティに割り当てられている
- 仮想通貨取引を始めるなら国内大手取引所のコインチェックを利用できる
BIO(Bio protocol)は国内取引所に上場していないため、海外取引所の利用が必要だ。国内取引所を利用したことがないという人は、まず国内取引所の口座開設から進めよう。
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仮想通貨BIO(Bio Protocol)とは?
トークン名 | Bio Protocol |
---|---|
トークンシンボル | BIO |
総発行枚数 | 33.2億BIO |
現在価格 | 66.55円 |
時価総額 | 約86億円 |
時価総額ランキング | 138位 |
購入できる取引所 | Binanceなど |
仮想通貨BIOはDeSciプラットフォーム「Bio Protocol」が発行する仮想通貨である。
Bio Protocolはバイオテクノロジーに特化したプロジェクトや、IP(知的財産)への共同出資・開発などを進めるほか、研究者や企業に対して、Web3の技術や概念を学習できるプロダクトの提供なども行っている。
BIOは、そんなプラットフォームのネイティブトークンとして機能。プラットフォームの方向性を左右するガバナンスのほか、ローンチパッドにおけるキュレーションプロセスに参加する際に活用されている。
2025年1月には、海外大手取引所「Binance」のローンチプールで取り扱いがスタート。初期総供給量の3%となる9,960万BIOが報酬として用意されたこともあり、仮想通貨業界から注目が集まった。
仮想通貨BIO(Bio Protocol)の特徴
業界大手の海外取引所に上場後、BIOはプラットフォームとともに認知を高めている。ここでは、仮想通貨としての特徴についてさらに深掘りしていこう。
- 発行元はDeSciの「Bio Protocol」
- 複数のトークン保有者特典を用意
- コミュニティ主導のトークン配分
- 過去にトークンエアドロップを実施
発行元はDeSciの「Bio Protocol」
トークン発行を手掛けるのは、バイオテクノロジー分野に特化してプロジェクト支援を行う「Bio Protocol」だ。
このプラットフォームは、従来の資金調達や研究開発の仕組みを革新し、より多くの人々がバイオテクノロジーの進歩に貢献できるような環境の構築を目指している。
Bio Protocolでは、以下の4つの要素がプラットフォームの中核を担う。各要素によって簡易的な資金調達や研究データへのアクセスを可能にし、研究者や一般ユーザーにインセンティブが渡るような仕組みを実現しようとしている。
-
BioDAO:
- 主に遺伝子編集やガン研究などに焦点をあてたDAO
- 研究者や企業などが共同で研究プロジェクトを推進
-
キュレーション:
- プロトコルで支援するDeSciプロジェクトを決める仕組み
- トークンステーキングによるプロジェクト投票が可能
-
Bio/Acc Rewards:
- 早期参入者や貢献者のためのリワードプログラム
- BioDAOへのあらゆる貢献に対してトークンを付与
-
IPトークン:
- 研究成果の知的財産をトークン化する仕組み
- データの分散化と簡易的なアクセスを実現
BIOは、そんなプラットフォームのガバナンス機能を持つ。トークンを保有するユーザーは、プラットフォームの方向性やトークン発行・配布といった意思決定への参加が可能だ。
複数のトークン保有者特典を用意
BIO(Bio Protocol)はトークンの保有者に対して、複数の保有特典を提供している。
- BioDAOの資金調達ラウンドへの優先参加権
- BioDAOへの貢献や臨床試験参加に対する報酬獲得
- BioDAOが開発した新医療製品への早期アクセス
上記のとおり、トークンはBioDAOが提供する製品やサービスに参加する権利としても機能する。BioDAOへ貢献するユーザーに対してインセンティブを用意することで、トークンの投資対象としての魅力を高めようとしている。
そのためBIOは、仮想通貨としての価格変動から得られる損益以外に、保有特典からも利益が獲得できる可能性がある。
コミュニティ主導のトークン配分
BIOの初期供給量は33.2億枚に設定されており、その大部分がコミュニティに配分されている。
トークン配分先 | トークン配分率 |
---|---|
コミュニティ | 56% |
コア貢献者 | 21.2% |
投資家 | 13.6% |
Molecule | 5% |
アドバイザー | 4.2% |
主要なコミュニティ配分は56%の割り当てとなっているが、その内訳は、エアドロップやコミュニティにおけるインセンティブ、Moleculeのエコシステムファンドなど、さらに細分化されているのが特徴だ。
また、コミュニティだけでなく、プラットフォームのコア貢献者にも、他と比較してトークン配分が多めに設定されている。コミュニティや貢献者に比重を置いたトークン配分と言えるだろう。
なお、コアチームや投資家には、最初の3年間に限り段階的にトークン配布が実施される。市場へのトークン供給が徐々に増加していくため、一度にトークンが配布される場合に比べると、短期的な売り圧力にはつながりにくい。
過去にトークンエアドロップを実施
BIO(Bio Protocol)は過去に、初期供給量の3%にあたるトークンエアドロップを実施している。
このエアドロップでは、BioDAOのコア貢献者や100ドル以上のトークン保有者などが対象となった。スナップショットは2024年4月に行われており、エアドロップの対象アドレス数は8,500を超えた。
対象者はエアドロップ権利確定済みの「vBIO」を請求でき、すぐにBIOへの交換が可能であった。しかし、獲得したトークンはガバナンス投票によってロックが解除されるまで、譲渡できない仕様になっている。
上記以外にも、Bio Protocolは初期コミュニティへ初期供給量の1%に当たるエアドロップも実施している。こうした経緯もあり、BIO(Bio Protocol)は投機筋からの注目を集めた。
仮想通貨BIO(Bio Protocol)の価格動向
仮想通貨BIOはこれまでどのような価格推移を続けてきたのだろうか。ここでは、BIOの対USDTの1時間足チャートを見ながら価格動向を確認していこう。
BIOは1月3日、Binanceのローンチプールに上場。上場後は0.03ドルで取引がスタートしたが、一気に買い圧力が強まったことで約1.4ドルと4,800%以上の高騰を見せた。
その後、高騰を見た投資家の利益確定の動きから売りが加速し、3日は約0.7ドルで取引を終えている。翌日以降は0.9ドル付近まで価格を戻たが、8日には0.7ドルのラインを完全に下抜けした。
全体を通してBinance上場のピークを境に下落が継続。執筆時点では約0.41ドルで取引が行われている状況だ。今後の動きに注目していきたい。
これからBIO(Bio Protocol)へ投資を進める際は、まず国内取引所の口座開設が必要になる。まだ口座を持っていないという人は、「コインチェック(Coincheck)」を検討してはいかがだろうか。
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仮想通貨BIO(Bio Protocol)の将来性
執筆時点で価格が下落しているBIOだが、今後の動向次第では投資需要が高まる可能性も考えられる。ここでは、BIO(Bio Protocol)の将来性を左右する要素について解説していく。
- クロスチェーン展開による認知拡大
- 大手ベンチャーの強力なバックアップ
- ローンチパッドへの参加促進
クロスチェーン展開による認知拡大
BIO(Bio Protocol)はクロスチェーン展開を進めており、今後さらにユーザーの利便性が高まる可能性がある。
従来、BIOはイーサリアムチェーン上のみで展開していたが、1月9日にソラナチェーン上でのトークンサポートを発表。これにより、双方のチェーン間でシームレスなトークン転送が可能になった。
ソラナチェーンは高速なトランザクション処理や、安価な手数料を実現しているのが特徴だ。これにより、従来のBio Protocolエコシステムの開発者は、ストレスなく新製品やサービス等の開発を進められるようになった。
また、BIOは今後、イーサリアムのレイヤー2「Base」での展開も予定されている。今後のクロスチェーン化の加速により、より多くのユーザーがBIO(Bio Protocol)を認知するきっかけになる可能性が考えられる。
大手ベンチャーの強力なバックアップ
Bio Protocolは複数のベンチャー企業から出資を受けている。
2024年11月、Binanceの投資部門「Binance Labs」がBio Protocolへの投資を発表。Binance LabsによるDeSci分野への投資が初の事例であったことからも、業界から注目を集めた。
その他にも、Bio Protocolは「Northpond Ventures」や「1kx Network」といったベンチャー企業からのバックアップを受けており、今後も積極的なパートナー提携を進めていく姿勢を見せている。
業界から一目置かれているパートナーの獲得は、Bio Protocolの信頼性を高める要因となる。こうした要因が投資家にとってプラスに働けば、BIOの価値向上につながる可能性が考えられるだろう。
ローンチパッドへの参加促進
ローンチパッドにBioDAOや投資家が集まることで、BIOの需要が高まる可能性がある。
ローンチパッドとは、有望なBioDAOをBio Protocolに迎え入れることを目的としたプラットフォームだ。BIOの保有者は任意のBioDAOへステーキングを行うことで、ローンチパッドの投票に参加できる。
ステーキングされたBIOは、BioDAOの運用資金として活用される。ステーカーは資金提供の見返りとして、将来的にBioDAOが発行する独自トークンを受け取ることが可能だ。
仮に投票したBioDAOが急成長を遂げれば、独自トークンの価値も高騰する可能性が考えられるだろう。また、ステーカーはBioDAOの初期投資や新サービスへ優先的に参加できる権利も得られるチャンスがある。
そうした面からも、ローンチパッドは投資家を引きる可能性がある。ローンチパッドへBioDAOや投資家の参加が促進されれば、トークン価格が上昇し、DeSciエコシステム全体の成長に寄与する可能性がある。しかし、思惑通りに参加者が増えない場合には、トークン価格は下落する可能性もある。
仮想通貨BIO(Bio Protocol)のリスク・注意点
プラットフォームでの中核を担うBIOだが、投資する際は必ずリスク面も理解しておく必要がある。ここでは、BIO(Bio Protocol)のリスクや注意点について解説していく。
- 最大供給量の上限が設定されていない
- 海外取引所経由での購入が必須になる
最大供給量の上限が設定されていない
BIOは最大供給量が設定されていない点に注意が必要だ。
現状の総発行枚数は33.2億枚となっているが、これはトークン発行時点の総量である。
最大供給量の上限はコミュニティ投票によって決まる仕組みのため、将来的に供給量が増える可能性がある。その場合、既存のBIOに置き換わる新たなトークン契約が展開される予定だ。
仮に最大供給量の上限が大きく引き上げられた場合、将来的にトークンのインフレ化を招く可能性がある。そうなれば強力な売り圧力により、トークン価値が大きく下落する可能性も否定できない。
BIOを購入する際は、上記の将来的なリスクもぜひ考慮していただきたい。
海外取引所経由での購入が必須になる
BIOは国内ではなく、海外取引所での購入が必須となる点にも注意が必要だ。
海外取引所は日本人向けにサービス提供を行っているが、日本の金融庁から正式な認可を受けていない。海外取引所の利用自体が直ちに違法となるわけではないものの、万一のトラブル発生時に補償を受けられないリスクが存在する。海外取引所での取引に関して、日本の法規制が適用されない点も注意が必要だ。
また、海外取引所の特徴でもある「国内取引所以上の高いレバレッジ」や「玉石混合の取扱通貨」などは、投資家にとって利益拡大のチャンスになり得る一方、大きな損失を招く要因にもなりやすい。
そのため、必ず余剰資金を使い、かつ自己責任で海外取引所の利用を進めていただきたい。
仮想通貨BIO(Bio Protocol)に関するよくある質問
- BIOの買い方は?
-
国内取引所で元手通貨を用意し、トークンを取り扱う海外取引所へ送金。その後、BIOの購入を進めるといった流れになる。
だが、海外取引所は万一のトラブルがあっても補償を受けられないリスクがある点に注意していただきたい。
- BIO(Bio Protocol)のロードマップはありますか?
-
BIO(Bio Protocol)のロードマップは公式サイト上で公開されている。以下のとおり、Bio Protocolは今後コミュニティの拡大やDeSci全体のさらなる発展を目指す予定だ。
BIO(Bio Protocol)のロードマップ- 2025年Q1:Bio protocolローンチパッドの正式公開
- 2025年Q1:Bio Research Agentsの公開
- 2025年内:患者コミュニティのオンチェーン化
仮想通貨BIO(Bio Protocol)のまとめ
仮想通貨BIOはガバナンス機能を持つだけでなく、コミュニティに対して保有特典を提供している。現在はクロスチェーン化を進めており、多くのブロックチェーン上でのトークン流通を目指している。
また、発行基盤のBio Protocolは、今注目のDeSci分野である点や大手ベンチャーからのバックアップなどにより、今後の発展が期待されている。
- BIO(Bio Protocol)はガバナンストークンとして機能する
- クロスチェーン対応による利便性の向上が図られている
- Binance Labsといった大手ベンチャーの後ろ盾がある
- ローンチパッドの活用がトークン需要拡大にも影響する可能性がある
- 仮想通貨取引を始めるなら国内大手取引所のコインチェックが利用できる
BIOは執筆現在、海外取引所でしか取扱いがない。そのため、まずは国内取引所の口座開設を行い、元手となる通貨の準備を進めておきたい。
初心者からの評価が高い「コインチェック(Coincheck)」であれば、ビットコインをはじめとした仮想通貨をスマホアプリ上から簡単な操作のみで取引できる。
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