ELXとは分散型金融(DeFi)領域で新たな注目を集める仮想通貨(暗号資産)であり、Elixirプロトコルにおける中核的な役割を担っている。
取引通貨としてだけでなく、オーダーブック型DEXにおける流動性提供やステーキング、ガバナンス投票などに使用される実用性の高いトークンであり、DeFi市場における利用拡大が期待されている。
本記事では、仮想通貨ELXの特徴や将来性、注意点までを幅広く解説する。
- 仮想通貨ELXは、Elixirプロトコルにおけるネイティブトークンである
- Elixirはオーダーブック型のDEXを採用しており、一般ユーザーによる流動性提供を可能にする革新的な設計が特徴
- DPoSを採用しており、トークンの保有者は投票によってネットワークに貢献できる
- ELXは、国内未上場銘柄である点や、プロジェクトが発展途上である点に注意が必要
- 仮想通貨取引を始めるなら国内大手の取引所のbitbankが利用できる
日本の取引所では取り扱われていない銘柄の取引を行うためには、基本的に海外のサービスを利用する必要がある。
多くの海外の取引所は日本円の取引に対応していないため、ビットバンクなどの国内取引所にて、取引に使う仮想通貨を事前に入手しておくと良い。
ビットバンクなら、少額から気軽に仮想通貨の取引を始めることができるため、初心者でも安心して利用できる。
この機会にビットバンクの公式サイトにアクセスして、詳細を確認してみるとよいだろう。

仮想通貨ELX(Elixir/エリクサー)とは?

名称 | Elixir |
---|---|
ティッカーシンボル・通貨単位 | ELX |
最大供給量* | 1,000,000,000枚 |
価格* | ¥15.69 |
時価総額* | 2,435,153,148 |
時価総額ランキング* | 704位 |
取り扱いのある主な仮想通貨取引所 | 国内取引所での取り扱いなし |
ELXは、DeFiにおいて仮想通貨の流動性を支えるために使われる、2022年に始動したElixirプロジェクトにおける主要なトークンである。
このプロジェクトでは、一般ユーザーが仮想通貨の流動性を提供する(=取引に使える仮想通貨をあらかじめ取引所に預ける)ことで、取引を円滑に進める仕組みを開発している。
その中で、取引の活性化やネットワークの運営において重要な役割を担うのが、Elixirブロックチェーン上で発行されるネイティブトークン「ELX」である。
Elixirブロックチェーンは独自に構築されたブロックチェーンであり、2024年10月にメインネットがローンチされた。
ネットワークの運営には「Delegated Proof of Stake(DPoS)」という方式が採用されており、これはトークン保有者の中から代表者(バリデーター)を選び、その代表者が取引の正しさを確認する仕組みである。
ELXトークンは、このネットワーク内で多面的に機能する。
例えば、一定量のELXを預け入れることでネットワークのセキュリティを支える「ステーキング」への参加が可能となる他、「ガバナンス」と呼ばれるネットワークの将来に関する方針決定にも投票権を行使できる。
これにより、ELXは単なる取引用の仮想通貨にとどまらず、ネットワークそのものの運営に深く関わるトークンとして機能している。

仮想通貨ELX(Elixir/エリクサー)の特徴
まずは、仮想通貨ELX(Elixir)の特徴について確認を進める。
- 一般ユーザー参加型の流動性提供モデル
- DPoSによるネットワーク運営
一般ユーザー参加型の流動性提供モデル
仮想通貨ELXは、Elixirが構築する分散型流動性モデルの中核を成すトークンであり、主に資金提供や報酬獲得に使われる。
この仕組みを実現する場として、Elixirネットワーク上には独自の分散型取引所(DEX)が構築されている。
Uniswapを含む多くの分散型取引所(DEX)では、価格を自動で決定するAMM(自動マーケットメイカー)方式が採用されているが、ElixirのDEXはオーダーブック方式(注文板方式)を採用している。
- AMM(自動マーケットメイカー)方式
AMMでは、ユーザーが通貨ペアの両方を預けてプールを形成し、価格はプログラムに基づく計算式で自動的に決定される。
- オーダーブック方式(注文板方式)
オーダーブック方式においては、ユーザーが取引における希望価格を自ら設定する。
オーダーブック方式においてはユーザーが取引における希望価格を自ら設定できるため、透明な価格形成が可能となっている。
AMM方式と比べて価格決定の仕組みが明示的であり、市場の動きが可視化されやすいという利点がある。
従来、このような流動性の提供は高度な知識や技術を持つ「マーケットメイカー」と呼ばれるプロの事業者が担ってきたが、Elixirではインターフェースの簡略化や報酬設計により、誰でもマーケットメイカーに近い役割を担うことが可能になっている。
この仕組みによって注文が厚くなり(注文数量が多くなり)、スプレッド(買値と売値の差)が縮小し、希望価格での取引が成立しやすくなるという利点がある。
- 分散型で誰でも参加可能
- 報酬設計が明確
- プロに頼らない新しい流動性モデル
このように、Elixirネットワークは、高い透明性を備えた、一般ユーザー参加型の次世代型の分散型流動性提供モデルとして注目を集めている。
DPoSによるネットワーク運営
Elixirネットワークは、Delegated Proof of Stake(DPoS)というコンセンサス機構(ネットワーク上で取引の正しさを確認し、合意を得る仕組み)を採用している。
DPoSとは、「Delegated Proof of Stake(デリゲーテッド・プルーフ・オブ・ステーク)」の略であり、トークン保有者が信頼できる代表者(=バリデーター)に投票し、その代表者がブロックの生成や取引の検証を行う仕組みである。
Proof of Stake(PoS)と比べて、処理速度が速く、参加者の役割が分担されているのが特徴だ。
トークン保有者は、自らブロック生成を行う必要がなく、投票によって間接的にネットワーク運営に関与できるため、技術的・設備的な負担が軽減されるというメリットがある。
このDPoSの枠組みの中で、仮想通貨ELXはElixirネットワークの中核を担うトークンとして機能している。具体的には、以下のような役割がある。
ELXの主な機能 | 説明 |
---|---|
ステーキング | ELXを保有しバリデーターに委任することで、報酬を得られる |
ガバナンス参加 | ネットワークの方針決定に関する投票権を持つ |
セキュリティ強化 | トークンの分散保有と投票により、ネットワークの安定性が高まる |
このように、ELXはユーティリティトークンとしてもガバナンストークンとしても機能しており、単なる決済手段にとどまらない多面的な役割を担っている。
トークン保有者は、報酬を得るだけでなく、ネットワークの未来に対する意思決定にも参加できる立場にあるのだ。
Elixirにおいては、トークンの保有がそのままネットワークへの参加と関与ができるよう設計されており、これはDeFiにおける利用者参加型の運営方式の一例として注目されている。
仮想通貨ELXの価格動向

仮想通貨ELXは、Elixirプロジェクトの開発開始から約2年を経て、2025年3月7日に市場での取引が始まった比較的新しい銘柄である。
そのため、現在はローンチ初期段階であり、価格変動が大きい時期にあると考えられる。
ELXは取引が開始された3月7日時点では0.38USDTほどであったが、4日後には0.53USDTを記録した。
この急騰の背景には、新興銘柄によく見られる投機的な取引のほか、Elixir公式エアドロップイベント、各取引所で開催されたELX取り扱い開始記念キャンペーン、プロジェクトへの純粋な期待感などがあったと見られる。
しかしその後、価格は下落に転じ、4月17日には0.08USDTという過去最安値を記録した。
この下落の要因は、エアドロップでELXを受け取ったユーザーによる売却や、短期的な投機的取引の影響などが考えられる。
2025年5月現在、ELXは約0.10USDT前後で推移している。
今後の価格動向は、Elixirプロジェクトの進捗状況、さらには仮想通貨市場全体の環境など、多くの要因に左右されるだろう。

仮想通貨ELX(Elixir/エリクサー)の将来性
続いて、仮想通貨ELX(Elixir)の将来性について考察する。
- 革新的な分散型流動性システム
- クロスチェーン対応とdeUSDの展開
- RWA分野における活用
革新的な分散型流動性システム
Elixirプロトコルが採用する「一般ユーザーによる分散型流動性提供モデル」は、既存のAMMや中央集権的マーケットメイカーに対する代替手段として活用される可能性がある。
現在のDeFi市場では、流動性の多くが一部の大口事業者に集中しており、価格操作や急激なスプレッド拡大などのリスクが存在する。
一方、Elixirの設計は、より公平で持続可能なDEXエコシステムの構築を目指している点で革新的である。
特に、以下の点において、将来的な競争優位性が見込まれる。
-
透明性の高い価格形成
誰でも注文板を閲覧でき、市場構造が明瞭になる -
スプレッド縮小による取引効率向上
取引コストの低下はユーザー獲得に直結する -
参加者の分散化
特定業者に依存しない構造は、規制や障害への耐性を高める -
収益機会の拡張
一般ユーザーが流動性提供報酬を得られることで、参加動機が生まれる
さらに、DeFi全体が今後も拡大基調にあると見られる中で、「誰もがマーケットメイクに参加できる」構造を持つElixirの仕組みは、今後さまざまな分散型取引所(DEX)や仮想通貨プロジェクトに共通のインフラとして導入されるようになる可能性もある。
導入が進んだ場合、Elixirネットワーク内で使用されるELXトークンの需要増加につながる。
Elixirが採用される取引所やアプリケーションが増えた場合には、ELXのユースケースが拡大するため、長期的な価格上昇の可能性に期待できる。
クロスチェーン対応とdeUSDの展開
仮想通貨ELXは、Elixirプロトコルの中核トークンとして、ネットワークの成長やDeFiサービスの拡大と密接に関わっている。
なかでも、複数のブロックチェーンに対応するクロスチェーン設計と、合成ドル「deUSD」の存在は、今後のELXの需要を左右する重要な要素といえる。
Elixirのクロスチェーン設計には、以下のような特徴がある。
- Ethereumなど、Elixir以外のチェーンと連携可能
- 資産移動やアプリ連携など、相互運用性の高い設計
Elixirがマルチチェーンに対応していることで、ネットワーク上の資産は他のチェーンでも活用可能となる。
その代表例が、Elixirネットワークで発行される独自ステーブルコイン「deUSD」である。
- 概要
米ドルと1:1で連動する設計のステーブルコイン
※「deUSD」とは「decentralized US Dollar(分散化された米ドル)」の意
- 主な担保資産
stETH、sDAIなどの「利回り付き(保有するだけで報酬が得られる)」資産
- 主な用途
Elixir上および他チェーンでの取引通貨および流動性提供
Elixirのクロスチェーン設計により、deUSDはElixirネットワーク外のDeFiエコシステムへの展開ができるようになり、流通が拡大する可能性がある。
deUSDの流通が拡大すれば、Elixirエコシステムの成長が促進され、そのネイティブトークンであるELXの需要が一層増大することが予想される。
RWA分野における活用
仮想通貨ELXを基盤とするElixirプロトコルでは、実物資産(Real World Assets/RWA)をDeFiに取り込む取り組みが進められている。
トークン化されたRWAをDeFiで運用することで、安定性と収益性を兼ね備えた担保資産を導入でき、Elixirプロトコルの信頼性と実需が高まっている。
なかでも、トークン化プラットフォーム「Securitize」を通じて、米国の大手資産運用会社が保有するRWAをブロックチェーン上で発行し、Elixirエコシステムで活用する構想は革新的といえる。

以下は、その代表的な事例である。
機関名 | トークン化したRWA |
---|---|
BlackRock(ブラックロック) | 自社マネーファンド「BUIDL」 |
Hamilton Lane(ハミルトン・レーン) | 私募ファンド「SCOPE Fund」 |
従来のDeFiでは例の少なかった実物資産の活用により、資金調達や運用の新たな可能性が広がりつつある。
このような仕組みを通じて、ElixirプロトコルはRWA分野とDeFiを結びつける役割を担っており、その中核で機能する仮想通貨ELXの価値向上にも期待が寄せられている。
仮想通貨の取引をしてみたい人は、この機会にビットバンクの公式サイトにアクセスしてみてはいかがだろうか。

仮想通貨ELX(Elixir/エリクサー)の注意点・リスク
仮想通貨ELX(Elixir)は将来性が期待できる仮想通貨ではあるが、以下のような注意点やリスクも懸念される。
- 国内未上場銘柄である
- 発展途上のプロジェクトである
国内未上場銘柄である
仮想通貨ELXは、2025年5月時点で日本国内の取引所には上場しておらず、基本的には海外の仮想通貨取引所を通じて売買することとなる。
仮想通貨ELXに関しては、大手機関の関与や技術開発が確認されており、一定の信頼性は担保されていると考えられるが、それでも国内未上場であること自体が一定のリスクを伴う点は忘れてはならない。
具体的には、国内未上場銘柄には以下のようなリスクが挙げられる。
-
情報収集の難しさ
日本語での公式情報が少なく、誤解や誤報のリスクが高い。 -
プロジェクトの不確実性
法整備や審査を経ていない段階のプロジェクトが多く、中には開発が停滞したり、プロジェクト自体が中止されるケースもある。 -
スキャム(詐欺)トークンの可能性
知名度が低い段階では、正当性のないプロジェクトが見られるケースもある。 -
日本の法規制が及ばない
国内取引所に上場していない通貨は日本の法規制が及ばない点にも注意が必要だ。何らかのトラブルにあっても自己責任となり補填等を受けられない可能性も十分にある。
ELXは国内未上場銘柄であるが、海外のサービスなどを活用することで日本から取引することは可能だ。
ただし、海外のサービスを利用する際には以下のような点に注意する必要がある。
-
言語の壁
英語やその他の言語によるサポートが中心であり、日本語に対応していないことでトラブル時の対応が困難になる可能性がある。 -
文化・習慣の違い
返金方針やサポート対応など、日本とは異なる点がある。 -
セキュリティリスク
自衛的なウォレット管理が求められ、資産の自己責任が原則となる。
このように、ELXなどの国内未上場銘柄を取引する際には、リスクに関する十分な理解と慎重な姿勢が求められる。

発展途上のプロジェクトである
仮想通貨ELXは、Elixirプロジェクトの中で利用される基軸トークンであるが、プロジェクト自体がまだ開発段階にある点には注意が必要である。
このような発展途上のプロジェクトに投資する際には、以下のようなリスクに留意する必要がある。
-
開発スケジュールの遅延
予定通りに機能が実装されない可能性がある。 -
仕様変更
設計や方針が変更され、トークンの用途や期待値に影響することがある。 -
技術的課題
バグやセキュリティ上の問題が見つかるリスクがある。 -
価格変動リスク
流動性が低いためボラティリティが高くなりやすい。
このように、ELXは将来的な価値成長の可能性を持つ一方で、現段階では発展途上のプロジェクトに紐づくトークンである。
開発スケジュールの遅延や仕様変更、セキュリティ上の課題や流動性の不足などが生じた場合、投資家の期待が後退し、ELXの価格下落や流動性の低下といった直接的な影響を受ける可能性がある。
したがって、ELXの取引においては、プロジェクトの進捗を注視しながら慎重に判断するべきである。
仮想通貨ELX(Elixir/エリクサー)に関してよくある質問
- ELXを使って報酬を得る方法にはどのようなものがありますか?
-
ELXは、ネットワークへの参加や資金の預け入れによって利回りを得る仕組みを備えている。
具体的には、ElixirのDEXにおける流動性の提供や、ステーキングによるElixirネットワークの参加などにより報酬を得ることができる。
- ELXはどこで購入できますか?
-
現時点では、仮想通貨ELXは日本国内の取引所には上場していない。
そのため、日本円で直接購入することはできず、基本的には海外のサービスを経由した購入が必要となる。
なお、日本の規制が適用されない海外のサービスを利用する場合には一定のリスクが存在するため、利用においては十分に注意する必要がある。
仮想通貨ELX(Elixir/エリクサー)のまとめ
本記事では、仮想通貨ELX(Elixir)について詳しく解説した。
- 仮想通貨ELXは、Elixirのネットワーク運営やガバナンス投票などに使用される
- ステーブルコイン「deUSD」がElixirエコシステムの成長を支えている
- Elixirプロトコルは、複数チェーンに対応可能なDeFiインフラとして将来性が期待される
- Elixirプロジェクトは、大手機関が保有するRWAをトークン化する取り組みも進めている
仮想通貨ELXは、分散型取引所のオーダーブックに対する革新的な流動性提供モデルを提案するElixirプロトコルの中核トークンである。
ユーティリティ機能とガバナンス機能の両面を備えたELXは単なる投機対象にとどまらず、その実用性にも注目されている。
仮想通貨の取引には500円という少額から取引が可能な国内大手取引所のbitbankがおすすめだ。
興味がある方は、ビットバンクの公式サイトにて最新情報をチェックしてみてはいかがだろうか。
