スタディサプリ合格特訓コース
出典: スタディサプリ合格特訓コース

スタディサプリ合格特訓コースとは?

 スタディサプリには、「ベーシックコース」と「合格特訓コース」があります。

 ベーシックコースは、6教科19科目4万本の映像授業が見放題になるプランです。授業テキストは、PDFでダウンロードすれば無料で利用ができますし、追加料金1,320円(税込)を支払えば紙のテキストを購入することも可能です。また、自動生成にはなりますが、志望校向け学習プランを立ててもらえます。

 合格特訓コースは、ベーシックコースにコーチングサービス等が付帯したプランです。志望校向け学習プランは、担当コーチによる個別調整がされるので、より自分に適した学習プランを立ててもらうことができます。その他にも、担当コーチによる個別指導、科目サポーターによる質問対応、サポート事務局によるフォローなど、受験生をサポートするサービスがあります。

 スタディサプリでは、初回14日間は無料体験をすることができ、ベーシックコースだけでなく合格特訓コースも選択可能です。実際に利用して、自分に合うかどうかを確認してみるのがおすすめですので、この機会に始めてみてはいかがでしょうか。

スタディサプリ合格特訓コースの特徴

合格特訓コースの特徴
出典:スタディサプリ

 合格特訓コースには、受験生をサポートするサービスが付帯していますが、具体的にはどのようなサービスが受けられるのでしょうか。

現役難関大コーチによるサポート

 合格特訓コースでは、生徒の志望校(文系・理系)に合わせてマッチングされたコーチが、受験のサポートをしてくれます。担当コーチは、東京大学・京都大学・東京工業大学・早稲田大学・慶應義塾大学・一橋大学・立教大学・大阪大学大学院など、現役の難関大学生や大学院生。基本的なコーチングスキルを身につけており、「学習のスケジュール管理がうまくできない」「ひとりで映像授業を受講するだけで勉強を続けていけるか不安」という受験生の悩みに寄り添い、志望校合格に向けてサポートをしてくれます。

 現役の学生がコーチをしているため、学習のアドバイスをもらうだけでなく、受験の悩みを相談しやすいのもポイントです。「学習が予定通りに進まない」、「試験が間近に迫ってきて不安」などの状況でも、励ましの言葉やアドバイスをもらえるので、精神的にも支えになってもらえます。

 また、定期的に学習プランを調整してくれたり、学習の進捗状況を確認してくれたりするので、「ひとりで受験勉強はできない」と感じている受験生にとっては、担当コーチが頼りになる存在になるかもしれません。なお、コーチからの回答は、原則72時間以内に返信してもらえるとのことですが、多くの場合当日中に返信をもらえるようです。

科目サポーターへの質問が可能

 通信教材における不安のひとつが「わからない問題について誰に質問すればいいのか」ということです。その点、スタディサプリの合格特訓コースでは、「科目サポーター」と呼ばれる質問対応の専門スタッフが質問に答えてくれるようになっています。科目サポーターは平日でも土日祝日でも、質問を受け付けていて、22時までに質問をすると原則当日中に一次回答をもらえるようです。

 懸念点としては、科目サポーターが対応する回数や内容に制限があることです。

 具体的な内容としては、

  • 相談できる内容は、英語・数学・物理・化学・生物 の5教科のみ
  • 相談できる問題は、スタディサプリの講座や副教材(スタディサプリ指定の参考書)で扱っている問題のみ
  • 添削が必要な英作文、論述問題、解答や解説のない問題などはサポート対象外
  • 質問できる回数は毎月10問まで(翌月への繰越は不可)

ということです。

 チャットから手軽に相談できるというメリットがありますが、英作文や論述問題が頻出の大学を受験する生徒にとっては物足りなさを感じるかもしれません。

サポート事務局が安心な利用を提供

 サポート事務局は、受講者の学習状況や志望校をヒアリングして、担当コーチとのマッチングをサポートしてくれます。また、コーチとのチャットのやり取りをチェックしているので、安心してコーチと連絡を取ることができるようになっています。

 スタディサプリ合格特訓コースに興味がある方は、ぜひ14日間の無料体験をしてみるとよいでしょう。現役難関大コーチや科目サポーターにも質問ができますので、この機会に試してみてくださいね。

柳生好之氏のワンポイントアドバイス

 担当コーチが学習スケジュールのサポートをしてくれるとはいえ、学習を進めていくのは生徒自身です。目標から逆算してしっかりと学習スケジュール通りに学習を進めるように意識しましょう。

 スケジュールを立てるときは、1週間の時間を可視化することが大切です。その中で、テレビを見ている時間、スマホを操作している時間など、削れる部分は削って、勉強が可能な時間を増やしていくように心がけてください。学習プランは講師も監修しているので頼りになるツールですが、自分で学習時間を確保して学習を進めていくという意識も大切です。

 また、どの参考書や問題集を使えばいいのかアドバイスをもらうのも有効です。例えば、私や英語を担当している関正生先生は『ポラリス』という問題集を出版しており、私の講座を受ける学生にはおすすめしています。他にも、講師によって「スタディサプリを利用している生徒にはこの参考書・問題集を使ってほしい」という思いで出版している参考書・問題集もあります。

 各科目における講座と併用するのに適した問題集は講師とともに選定しているので、どのような参考書や問題集を使えばいいか迷っている生徒は、ぜひ担当コーチに相談してみてください。

スタディサプリ合格特訓コースで大学受験はできる?

 スタディサプリは、学習塾や予備校に比べて低料金で利用できるサービスです(具体的な料金については後述)。そのため、スタディサプリ合格特訓コースだけで大学受験ができたら非常にコスパがよいところですが、合格特訓コースで大学受験はできるのでしょうか。

向いているのはどんな人?

 スタディサプリ合格特訓コースだけで大学受験をするのに向いている人の特徴は、以下の通りです。

自学自習ができる

 合格特訓コースは、担当コーチがサポートをしてくれるといっても、基本的には自学自習で受験勉強をしなければなりません。コーチが示してくれたスケジュールに従って、自力で学習を進められる能力が求められます。

問題解決能力が高い、周りに相談できる人がいる

 科目サポーターは、スタディサプリの講座で扱った問題や副教材の追加解説が主なサポート内容で、英作文・小論文・解答がない過去問などの質問はサポート対象外です。そのため、上記のような問題、自分で用意した参考書の問題・解答解説のない過去問などでわからない問題があっても、自力で問題を解決していく能力が必要です。あるいは、科目サポーター以外に勉強の相談ができる人がいるのが望ましいでしょう。

何から手をつければいいかわからない

 ベーシックコースだと、完全に自学自習になってしまいますが、合格特訓コースならどの動画を視聴するのがいいか、どの程度の学習量が必要なのかをアドバイスしてもらえます。学習塾や予備校には行かないけれど、自分だけでは何から手をつければいいかわからないような場合は、ベーシックコースよりも合格特訓コースのほうが向いています。

どのレベルの大学まで対応している?

スタディサプリ大学受験講座の志望校対策
出典:スタディサプリ

 スタディサプリの志望校対策講座は、日本の最高峰大学である東京大学にも対応した講座があります。また、現役の東京大学の学生コーチもいるようですので、実質的にはすべてのレベルの大学に対応しているといえます。

対応科目とその活用方法は?

 スタディサプリの講座は、一般入試に必要な科目・内容の映像授業がすべて揃っています。例えば、高校3年生の講座には、以下のようなレベル・科目・内容があります。

レベル 科目:講座
トップレベル
(最難関国公立・最難関私立大学)
英語:文法編、英文解釈編、読解編、長文演習編、リスニング編
   英作文編
数学:数学Ⅲ、数学ⅠAⅡB
国語:現代文、古文<読解編>、漢文
理科:物理、化学<理論編>、化学<有機編>、生物
社会:世界史<通史編>、世界史<文化史編>、世界史<論述編>
   日本史<通史編>、日本史<文化史編>、日本史<論述編>
   日本史<史料問題・テーマ史編>、地理<論述編>
   政治経済<政治編>、政治経済<経済編>
ハイレベル
(難関国公立・難関私立大学)
英語:文法編、英文解釈編、読解編、長文演習編、リスニング編
   英作文編、英単語補充編
数学:数学Ⅲ、数学ⅠAⅡB国語:現代文、古文<読解編>、漢文
理科:物理、化学<理論編>
   化学<有機編>、生物
社会:世界史<通史編>、世界史<文化史編>、世界史<論述編>
   日本史<通史編>、日本史<文化史編>、日本史<論述編>
   日本史<史料問題・テーマ史編>、地理、地理<地誌編>
   地理<論述編>、政治経済<政治編>、政治経済<経済編>
スタンダードレベル
(国公立・私立大学)
英語:文法編、英文解釈編、読解編、長文演習編、英単語補充編
数学:数学Ⅲ、数学ⅠAⅡB
国語:現代文、現代文<読解力・表現力養成編>
   現代文<重要語句・知識編>、古文<文法編>、古文<読解編>、古文<和歌・文学史編>、漢文
理科:物理、化学<理論編>、化学<無機編>、化学<有機編>、生物
   物理基礎、化学基礎、生物基礎
社会:世界史、日本史、日本史<史料問題・テーマ史編>
   地理、地理<地誌編>、政治経済<政治編>、政治経済<経済編>
   現代社会、倫理
小論文:高3ハイ&スタンダードレベル小論文
ベーシックレベル
(基礎理解)
英語:ベーシックレベル英語
数学:数学Ⅲ<極限/微分法/積分法編>
   数学Ⅲ<平面上の曲線、複素数平面編>
小論文:ベーシックレベル小論文

 これらの講座の他にも、共通テスト対策講座や志望校対策講座も用意されています。

 豊富な映像授業を提供しているスタディサプリの活用法としては、以下のような方法が考えられます。

・先取り学習

 高校の授業を先取りして学ぶことができるので、どんどん学習を進めて、早めに過去問演習などの志望校対策に入ることができます。学校推薦型選抜などでの受験を見通していて、内申点を上げたい生徒にとっても、先取り学習は有効です。

・苦手克服

 中学校の内容まで遡って学習することができるため、苦手克服にも役に立ちます。スタディサプリの講座は、単元ごとにまとまっていて、検索機能を使って簡単に探すことができるので、目的に応じて手軽に学び直しをすることができます。

・受講レベルをコーチと相談

 講座がたくさんあるため、どのレベルの講座を受講すればいいか迷う場合、合格特訓コースではコーチに相談するのも有効です。コーチが生徒のレベルやヒアリングした内容をもとに、適切な受講レベルについてアドバイスしてくれます。

柳生好之氏のワンポイントアドバイス

 スタディサプリには豊富なラインナップの講座が用意されていますが、基本的にはどれかのレベルをひと通り学習すれば大丈夫なように講師は授業を組み立てています。そのため、ベーシックコースから徐々にレベルを上げて講座を受講していくのではなく、自分に合ったレベルの講座を受講するようにしましょう。

 ただ、一部の講座では、「スタンダードレベル・ハイレベル・トップレベルの3つの講座を受けてほしい」という思いで講師が授業を組み立てている場合もあります。どのような受講の仕方がいいか迷ったら、担当コーチに確認するとよいでしょう。

 また、スタディサプリは神授業といわれるように映像授業でのインプットが特に有用なため、塾と併用するのもおすすめです。塾と併用する場合は、合格特訓コースではなくて、ベーシックコースを受講するのがよいでしょう。合格特訓コースで受けられるコーチングサービスは、塾や予備校で受けられるからです。

 塾のタイプによってスタディサプリとの組み合わせ方が異なってくる点には注意しましょう。従来のように授業コンテンツを提供するタイプの塾と併用する場合、スタディサプリでは塾で受講していない教科を中心に学習をするのがおすすめです。

 一方で、最近では塾のコンテンツとして授業を持っていないという塾も多くなっています。塾で授業を受けることができない場合は、学習のインプットの部分でスタディサプリを使うようにしましょう。

スタディサプリ合格特訓コースの合格実績

 スタディサプリ公式ホームページによると、合格特訓コースのみで難関大学に合格できた生徒もいるようです。公表されている具体的な合格実績は以下の通りですが、合格年度や入試形態、合格者の割合などは未記載でしたので、あくまでも参考程度にしておくのがよいでしょう。

<合格特訓コースのみでの合格実績(偏差値)>

  • 横浜国立大学 教育学部(55.0〜67.5)
  • 大阪市立大学 工学部(55.0〜62.5)
  • 慶應義塾大学 法学部(67.5)
  • 慶應義塾大学 文学部(65.0)
  • 早稲田大学 社会科学部(67.5)
  • 早稲田大学 教育学部(62.5〜65.0)
  • 大阪大学 法学部(65.0)
  • 大阪大学 経済学部(65.0)
  • 青山学院大学 経営学部(62.5)

※( )内の大学・学部の偏差値は、スタディサプリ公式ホームページ内に示されている偏差値によります。
※横浜国立大学は、教育学部の偏差値が掲載されていなかったため、教育学部ではなく大学の偏差値帯を記載しています。
※大阪市立大学は、大阪府立大学と合併し、2022年度より大阪公立大学に名称が変更しています。

スタディサプリ合格特訓コースの料金

 スタディサプリ合格特訓コースの料金は、ベーシックコースの料金に加えて、月額8,602円(税込)です。したがって、ベーシックコースを月払いで利用している方は月々10,780円(税込)、12ヶ月一括払いの方は21,780円(税込)の一括払いと月々8,602円(税込)がスタディサプリ合格特訓コースの料金となります。

 なお、ベーシックコースを月額2,178円(税込)で利用した場合と比較すると、次の表のようになります。

利用期間 合格特訓コース(税込) ベーシックコース(税込)

高校1年生の4月から

高校3年生の1月まで

366,520円
(10,780円×34ヶ月)
74,052円
(2,178円×34ヶ月)

高校2年生の4月から

高校3年生の1月まで

237,160円
(10,780円×22ヶ月)
47,916円
(2,178円×22ヶ月)

高校3年生の4月から

高校3年生の1月まで

107,800円
(10,780円×10ヶ月)
21,780円
(2,178円×10ヶ月)

 なお、スタディサプリは初回14日間無料で利用することができ、無料期間終了後の継続も任意となっています。利用するか迷っている方でも気軽に始めることができるのが特徴です。