スタディサプリ高校講座だけで大学受験はできる?

スタディサプリ大学講座のホームページ
出典:スタディサプリ

 スタディサプリ高校講座は、塾や予備校と併用して活用している生徒がいる一方で、スタディサプリのみで受験対策をしている生徒もいます。では、スタディサプリ高校講座だけで、どこまで大学受験に対応できるのでしょうか。

できる人はどんな人?

 スタディサプリだけで志望校合格ができる人は、次のような特徴に当てはまる人です。

受験までの学習スケジュールを立てられる

 いつまでに何をすればいいのか、見通しをもってスケジュールを立てられる人は、自分のペースで実力をつけていくことができます。

意欲的に自学自習ができる

 スタディサプリを利用した受験勉強は、自学自習が基本です。そのため、自分でタイムスケジュールを立てて学習管理をし、集中して学習し続けられる意志の強さや学習環境が整っている人が向いていると言えます。

自分で別途、問題演習ができる

 スタディサプリは、有名講師によるわかりやすい授業で人気ですが、問題演習や過去問対策が不十分なところがデメリットになっています。映像授業でインプットしたことを、実際に問題演習をしながらアウトプットしていかないと、知識の定着も解答力の向上も難しいと言えます。自分に必要な問題集を購入するなどして、問題演習に取り組むようにしましょう。

問題解決能力が高い

 スタディサプリでは、質問や添削には対応していません。そのため、わからない問題があった時に、自分で問題解決をしていく能力の高さが必要になります。

 スタディサプリ高校講座で大学受験をできるのか気になっている方は、ぜひ一度利用してみると良いでしょう。

 14日間の無料お試し体験は公式サイトから申し込めますので確認しておいてくださいね。

柳生好之氏のワンポイントアドバイス

 志望校に合格するためには、目標から逆算してスケジュールを立てて、しっかりとスケジュール管理をしていくことが重要です。ただ、スケジュールを立てたとしても、スケジュール通りに受験勉強が進まないこともあります。その時は、なぜスケジュール通りに学習が進められなかったのかを振り返り、改善していくことが大切です。

 スタディサプリに関連した学習スケジュールを立てる際には、以下に示す時間を参考にしてみてください。スタディサプリの講座は、基本的には実力相応レベルの動画を1周見るとして、各科目の動画視聴時間を50時間(倍速で視聴するなら25時間)と見積もることができます。

 もちろん、動画を見るだけでは力がつかないので、動画の視聴と併せて予習と復習をすることが必要になってきます。予習と復習に50時間程度使うとして、各科目における学習時間は、約100時間と想定することができます。つまり、7科目受験をする場合の学習時間は、「100時間×7科目=700時間」と見積もることができます。

科目ごとの活用方法は?

 先述の通り、スタディサプリの講座は4段階の難易度に分かれているため、苦手科目はベーシックレベルから学び直したり、得意科目はトップレベルを受講してさらに点数を伸ばしたりするなど、自分の実力に応じて受講することができます。また、6教科19科目4万本の授業が単元や内容ごとに分かれているため、定期テストの範囲を集中的に学習することもできます。

スタディサプリ高校講座の陥りがちな問題点は?

 スタディサプリは、低価格で豊富なラインナップの映像授業が視聴できる優良なサービスですが、いくつかの問題点もあります。事前にデメリットも確認して、スタディサプリを効果的に活用するようにしてください。

わかりやすい授業で理解したつもりになる

 有名講師による1回15分程度の授業は、ポイントが簡潔にまとまっているので、理解しやすいと評判です。しかし、授業を見てわかったつもりでも、実際に問題演習に取り組むと問題が解けないということもあります。スタディサプリでインプットしたことを、問題演習でアウトプットしてしっかりと学習内容を定着させることが大切です。

模試がないため実力を正しく把握できない

 大手塾や予備校では、独自の模試や合否判定テストを実施していることがあり、その結果が自分の実力を把握するためのものさしになります。模試や合格判定テストがない塾や予備校でも、外部模試を受けさせることで実力を把握するための材料としていることがあります。スタディサプリでは模試を実施していないので、外部の模試や合否判定テストを受けて、自分の実力を客観的に評価してもらうようにするとよいでしょう。

スタディサプリ高校講座を上手く活用するには?

 スタディサプリを契約しても、ほとんど授業を受けずに定額料金だけを支払い続けるといったことのないように、上手に活用する方法を紹介します。

定期テスト対策に活用する

 テスト前に集中的に学習するという活用方法があります。スタディサプリの映像授業は、単元ごとに授業内容がまとまっているので、定期テストの範囲に合わせて効率よく学習することができます。

塾や予備校と併用する

 自学自習だけで志望校合格が難しいと感じているなら、塾や予備校と併用する方法も検討してみましょう。スタディサプリを塾や予備校の復習として活用したり、苦手分野の基礎理解として活用したりするのもひとつの方法です。

問題演習テキストと併用する

 学習内容がしっかり定着したかどうかを確認するために、問題演習用のテキストと併用することも検討してみましょう。学習理解が不十分なところは、基礎から振り返って学習することで、基礎をしっかりと固めて学習を進めることができます。

スキマ時間を活用する

 1回15分程度の授業が提供されているため、スキマ時間を活用しやすいのがスタディサプリのメリットです。通学時間や軽食を食べている時間など、スキマ時間を上手く活用することで、スタディサプリのメリットを生かすことができます。

柳生好之氏のワンポイントアドバイス

 スタディサプリを塾や予備校と併用する時には、通っている塾・予備校によっておすすめの組み合わせ方が異なります。塾・予備校が、限定した授業コンテンツしか提供していない場合、それを補う形でスタディサプリを活用する方法があります。例えば、塾では数学と英語しか授業がないから、国語・理科・社会はスタディサプリで学習をするというような場合です。

 また、「コーチング塾」などのように、塾・予備校自体が授業コンテンツを持っていないこともあります。その場合、スタディサプリで講義を受けて、学習内容をインプットするステップが必要になります。

 特に、スタディサプリのような映像授業は、初学の内容を理解するのに役立ちますので、未習の内容を学習するのには適しています。いずれにせよ、インプットとアウトプットのバランスを見て学習することが必要です。

 なお、大学入試になると、多くの問題を解くことが大切になってきますので、参考書や問題集と併用することも重要です。

 また参考書の選び方にもポイントがあります。スタディサプリの講師は、講義動画に合った参考書や問題集を出版していることがあります。スタディサプリを中心に学習を進めていくのであれば、講座を担当している講師が出している参考書や問題集を使用するのも効率的です。各講師がSNSなどでも情報を発信しているので、積極的に情報をキャッチしてみてください。