武蔵中学校について

 男子御三家の中でも募集定員が160名と少なく、「自調自考」を重んじる少人数教育が特色です。武蔵大学がある広いキャンパス内に校舎があり、主体的な学びに挑戦できる「高大連携講座」もあります。

 机上ではなく本物に直接触れる学びを重視し、さまざまな学びの機会を用意しています。例えば、校舎横の小屋で「ヤギ研究」のためのヤギが飼育されているのも本物に触れるためです。

 中学3年から第二外国語を必修にし、あえて英語圏以外への「国外研修」を実施しているのも多様な学びを意識しているからこそ。中学1年生が全員参加する、自然観察やデータ採取の重要さを学ぶ「地学巡検」など、校外学習が盛んな点も武蔵ならでは。

 注目すべき施設面では理科・特別教室棟があり、地球の自転を体感できるフーコーの振り子のほか、化学・生物・地学・物理実験室、天体観測室、標本庫なども充実しており、実験・観察を重視する探求心の養成を図っています。(松井誠:TOMAS教務企画局 教務本部)

武蔵中学校の基本情報
区分 私立
男女校種別 男子校
入試日 2/1
住所

〒176-8535

東京都練馬区豊玉上1-26-1

アクセス

・西武池袋線「江古田駅」
南口より徒歩6分、「桜台駅」南口より徒歩8分
・都営大江戸線「新江古田駅」
A2出口より徒歩7分
・西武有楽町線「新桜台駅」
2番出口より徒歩5分
・中野駅より関東バス江古田駅行
「江古田駅」下車徒歩5分
・高円寺駅より関東バス・国際興業バス赤羽駅行
「豊玉北」下車徒歩5分
・目白駅より都営バス練馬車庫行
「武蔵大学前」下車徒歩0分

公式HP 武蔵高等学校中学校のHP

※参照: 武蔵高等学校中学校のHP

武蔵中学校の入試分析

国語の入試分析

傾向:長文読解と長文記述

 伝統的に物語1題に漢字や語句などの知識問題という出題構成。この10年は説明文が出されることもある。物語の確率が高いが、説明文への準備も怠れない。文章内容も多岐に渡り、苦手な分野でも集中して読めることが必要。記述は表面的な理解ではなく、読み取ったことを自分の言葉で表現することが求められる。

出題:時代、場所を意識した読み取りを

 大正時代の北海道を舞台にした小説が1題。かなりの長文で難しい言葉もたくさん出て来る。しかし、脚注を参照しながら読み進めれば難解ではないはず。内容はむしろ素直であり、方針が立ちにくいものはない。採点では主観による思い込みは減点されるので、大事な項目が抜けないように気を配りながら記述をまとめたい。

対策:常に自分の限界に挑戦しよう

 漢字の書き取り7問と慣用表現5問以外はすべて長文記述。記述以外では大きな差はつかないことが予想される。記述では満点を取ることは難しいが、半分の点を目標にして自分なりの答案を書くことは決して無理ではない。6問しかないので、どれかひとつでも全く得点できないと挽回するのが大変になる。解きやすい設問はなるべく短い時間で完成させ、解きにくいものにじっくり腰をすえて、最大限の力を発揮した表現を心がけたい。

読解問題 頻出テーマ ベスト3:

1位 友人

2位 人としてどう生きるか

3位 文化と学問

算数の入試分析

傾向:「自分で確かめる重要さ」を問う

 手書きの問題がB4用紙1枚に1題ずつ計4題。「平面図形」「和と差・割合・速さ」「整数・場合の数・条件整理」が頻出。定番の問題が多いが、高度な思考・作業を要求される問題も出される。定石の解法はもちろん、効率良く調べる方法も重要だ。多くの問題で考え方の記述をする必要があり、答えの根拠となる事実を自分の目で確かめたか否かを問われていると言ってよい。

出題:情報処理の正確さを問う内容

 大問1(1)整数。(2)仕事算、大問2の平面図形、大問3の速さ(1)~(3)、大問4の調べ(1)(3)は標準的な難易度であり、これらで失点を防ぐことが合否を分ける。一見扱い辛そうな数値をいかに楽に扱うかという点にも意識が向くとよい。大問3(4)、大問4(2)(4)は丁寧な調べ作業を伴う問題と言え、差がつきそうだ。

対策:定番題は勿論、思考・表現力も磨く

 頻出の「文章題」「平面図形」は定番の内容であることが多く、可能な限り高得点を取りたい。短時間で図や補助線を描く練習をしておくと良い。「整数・場合の数・条件整理」に関する思考問題への対策も必須だ。表や図に整理する作業を必要とする問題を多数経験しておくことが望ましい。また、本校入試の多くの問題で考え方を記述する必要があるため、普段から、図や式を書いたり、人に説明したりする習慣を持ちたい。

算数 頻出テーマ ベスト3:

1位 場合の数・条件整理

2位 速さ

3位 平面図形

社会の入試分析

傾向:記述中心の思考問題

 例年大問1題構成で、2000字程度のリード文の後に7問程度の小問が出題される。知識問題も数題出されるが、中心をなすのは記述問題で、資料を読み解いて自ら思考してまとめる問題が大半である。記述に字数制限はない。試験時間は40分と十分あるので、設問の意図を正確につかんで記述をしっかりまとめあげたい。

出題:例年通りの考えさせる問題

「労働」をテーマにした歴史・公民分野の融合問題であった。知識問題が5問出題されているが、いずれも基礎的な内容で落とせない。記述問題は、グラフを読み解いてまとめる問題が2問出たが、内容的に難しくないため、確実に得点したい。最後の問7は発展的記述問題で、点差がついたのではないか。

対策:過去問や類題の演習を怠らない

 本校の問題はあくまで記述問題がメインだが、知識問題も出題されており、また記述の答案も正確な知識に裏打ちされてこそ説得力が増すため、テキスト中心のオーソドックスな勉強スタイルは維持したい。そのうえで、過去問や学校別模試、類題を出題する他校の問題に数多く当たって分析力や思考力、記述力を磨いておく必要がある。また、記述答案は自己満足に終わらぬよう、必ず添削を受けることも大切である。

社会 頻出テーマ ベスト3:

1位 中世・近世(鎌倉~江戸)

2位 近現代(明治~令和)

3位 水・ごみなど

理科の入試分析

傾向:観察・分析・記述力が深く問われる

 本校の理科は、実験や観察に関する出題と配布された袋の中の物をテーマにした「お土産問題」で構成されている。いずれも、観察力・分析力が深く問われる内容になっており、解答の根拠を考え、記述する力が必要である。正確な知識も当然必要だが、知識だけでは歯が立たない。しっかりとした対策が必要。

出題:分析力を問う武蔵らしい出題

 例年通り大問3題の構成。大問1は西之島や富士山をテーマにした火山の噴火についての出題で、記述問題も複数含まれる。大問2は「とける」という現象についての計算と記述問題。大問3は本年もお土産問題。「くり出し式容器」を観察した上で、その構造や仕組みについて記述するという内容。

対策:「なぜ?」を考える習慣が大切

 本校の理科は、幅広く正確な知識を必要とする問題と、実験や観察の結果に対して分析を行い、その分析結果を記述させる問題を中心として構成される。本年度の出題でも例年通り複数の記述問題が見られた。本年度大問1で出た「軽石が水に浮くのはなぜか?」といった、現象に対する論理的な説明を求める問題が例年出題される。日頃の学習においては、記号選択であっても「なぜその答えを選択したのか」を明確にする姿勢が求められる。

理科 頻出テーマ ベスト3:

1位 実験器具

2位 いろいろな動物・季節と動物

3位 ヒトのからだとつくり

武蔵中学校の進路・入試情報

武蔵中学校の進路情報

 武蔵中学校は、中高一貫校であるため、ここでは武蔵高等学校の2024年度の大学進学者数を掲載しています(合格者数の公表はなし)。

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国公立大学
大学名 学部 現役 既卒
東京大学 文Ⅰ 2 1
東京大学 文Ⅱ 1 0
東京大学 文Ⅲ 4 1
東京大学 理Ⅰ 10 2
東京大学 理Ⅱ 2 1
東京大学 理Ⅲ 1 0
東京大学 推薦 0 1
京都大学 総合人間 1 1
京都大学 0 1
京都大学 経済 1 1
京都大学 0 2
京都大学 1 0
東京工業大学 1 0
東京工業大学 生命理工 0 1
東京工業大学 情報理工学 1 1
一橋大学 1 1
一橋大学 ソーシャル・
データサイエンス学部
1 0
北海道大学 0 2
北海道大学 総合理系 2 1
北海道大学 水産 1 0
東北大学 経済 2 0
東北大学 2 0
東北大学 1 0
大阪大学 1 0
神戸大学 海洋政策科学 1 0
筑波大学 生物環境学群 0 1
筑波大学 理工 1 0
千葉大学 法政経 0 1
東京農工大学 0 2
横浜国立大学 経済 1 0
横浜国立大学 経営 1 0
横浜国立大学 都市科学 1 0
東京学芸大学 教育 2 0
東京海洋大学 海洋資源環境 1 0
岩手大学 1 0
秋田公立美術大学 美術 1 0
滋賀大学 教育 1 0
岐阜大学 応用生物科学 0 1
東京藝術大学 美術 0 1
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国公立大学 医学部医学科
大学名 学部 現役 既卒
東京大学 ※再掲 医ー医 1 0
東北大学 医ー医 1 1
千葉大学 医ー医 1 0
新潟大学 医ー医 0 1
東京医科歯科大学 医ー医 2 1
札幌医科大学 医ー医 0 1
福島県立医科大学 医ー医 0 1
筑波大学 医ー医 2 0
山梨大学 医ー医 1 0
高知大学 医ー医 0 1
富山大学 医ー医 0 1
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私立大学
大学名 学部 現役 既卒
早稲田大学 政治経済 3 0
早稲田大学 1 1
早稲田大学 社会科学 1 1
早稲田大学 文化構想 1 0
早稲田大学 1 0
早稲田大学 人間科学部 0 1
早稲田大学 教育 0 2
早稲田大学 基幹理工 5 0
早稲田大学 先進理工 1 0
早稲田大学 創造理工 2 2
早稲田大学 スポーツ科学 0 1
慶應義塾大学 経済 0 2
慶應義塾大学 3 1
慶應義塾大学 1 1
慶應義塾大学 理工 2 3
慶應義塾大学 環境情報 2 0
上智大学 外国語 1 0
東京理科大学 創域理工 0 1
国際基督教大学 教養 0 1
明治大学 1 0
明治大学 0 1
明治大学 情報コミュニケーション 1 1
青山学院大学 経営 0 1
青山学院大学 教育人間科学 1 0
立教大学 1 0
立教大学 0 1
中央大学 1 1
中央大学 0 1
中央大学 0 1
中央大学 1 0
法政大学 1 0
法政大学 理工 0 2
武蔵大学 人文 1 2
武蔵大学 社会科学 1 0
芝浦工業大学 0 1
専修大学 1 0
順天堂大学 1 0
東京農業大学 生命科学 0 1
東海大学 1 0
東邦大学 1 0
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私立大学 医学部医学科
大学名 学部 現役 既卒
日本医科大学 医ー医 0 1
昭和大学 医ー医 0 1
東京医科大学 医ー医 0 1
獨協医科大学 医ー医 0 1
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海外大学
大学名 現役 既卒
Deep Springs College 1 0
Purdue University 1 0
University of Western Australia 1 0
University of British Columbia
※高2生飛び級入学1名含む
2 0
Eindhoven University of Technology 0 1
Semmelweis University  0 1
Temple University, Japan Campus 0 1

※参照: 武蔵高等学校中学校のHP

武蔵中学校の入試状況

武蔵中学校の入試日程・科目

偏差値

65

※参照: 四谷大塚

入試日程

(2025年度)

<募集人数>
男子 160 名


<出願(インターネット)・受験料支払い>
2025年1月10日(金)~2025年1月20日(月)

 

<入試日程>
2025年2月1日(土)


<合格発表>
2025年2月3日(月)
※ホームページ上に発表

入試科目

(2025年度)

4教科(合計320点)
 国語(50分/100点)
 算数(50分/100点)
 理科(40分/60点)
 社会(40分/60点)

※参照: 武蔵高等学校中学校のHP 

武蔵中学校の受験者数・合格者数

  2021年 2022年 2023年 2024年
募集人員(人) 160 160 160 160
出願者(人) 584 640 601 546
受験者(人) 574 624 579 530
合格者(人) 183 178 186 177
実質倍率(倍) 3.1 3.5 3.1 3.0

※森上教育研究所作成資料より

編集協力=福崎剛・フリーライター