そもそも高校受験の塾はいつから通うべきなの?
高校受験に向けて、小学6年生の3月頃から塾に通う生徒もいますし、中学3年生から通い始める生徒もいます。高校受験の塾に通うのは、当然志望校に合格するという目標を達成するためですが、志望校や合格までの過程は一人ひとり違います。そのため、いつから塾に通わせるべきかは、志望校や通塾の目的によって異なります。
難関校を志望するなら早めに通うべき
難関校に合格するためには、早めに受験に備えることが大切です。
公立の難関高校に合格するためには、学力検査と内申点の両方で高得点を取る必要があります。
一方で、私立の難関高校を一般受験する場合は、内申点はあまり重要ではありませんが、試験できちんと得点することが必要です。そのため、私立の難関校を受験する場合も、早めに塾に通い、中学3年生までの学習範囲を終わらせて、演習や過去問対策に時間をかけることが大切になってきます。さらに、最新の入試情報を手に入れたり、客観的に学力を把握したり、入試へのモチベーションを高めたりするためにも、通塾は必須と言っても過言ではありません。なお、私立高校の推薦入試を利用する場合は、内申点が重要になってきます。
難関校を志望している場合、受験のノウハウを持っている塾に通って効率的に学習を進めていくことが、合格への近道と言えます。トップ校を目指す子は小学生や中学1年生のうちから通塾を始めていることもありますので、スタートで出遅れないようにするためにも、早めに塾に通うべきでしょう。
内申点を高くするには早めの方が良い
高校受験では、内申点(調査書点)が入試の合否を大きく左右します。内申点は、主に中学校の定期テストの結果と授業や課題に対する取り組み状況によって成績が決まります。定期テストでよい点を取らないと、内申点で高い点数を取ることができないため、内申点を高くするには早めに定期テスト対策を得意とする塾に通い、定期テスト対策をするのがよいでしょう。
内申点の出し方は、地域や学校によって異なっており、例えば以下のようになっています。
- 東京都、愛知県など:中学3年生だけの内申点を入試に反映する
- 神奈川県、富山県など:中学2年生と中学3年生の2年分の内申点を入試に反映する
- 大阪府、埼玉県など:中学1年生から中学3年生までの3年分の内申点を入試に反映する
また、私立高校入試では、推薦入試で内申点の基準を設けている学校もあるため、推薦入試を考えている場合も内申点が非常に重要になります。内申点は後からではどうにもならないため、早めの対策が必須です。
内申点の換算の仕方も地域や学校によって異なります。ここでは、都立高校を例にとって内申点について解説します。都立高校の場合、学力検査に基づく入試では、内申点を以下のように計算します。
学力検査の教科 | 内申点 |
---|---|
5教科(国・数・英・社・理) | (国+数+英+社+理)+(音+美+保体+技家)×2=65点満点 |
3教科(国・数・英) | (国+数+英)+(社+理+音+美+保体+技家)×2=75点満点 |
これをもとに、学力検査の満点1000点(※1)に照らし合わせて点数が計算されます。学力検査と内申点の比率が、7対3に設定されている場合、「内申点×300÷満点」で内申点を換算します。
例えば、学力検査が5教科で、内申点がオール4の場合、「52×300÷65=240」になり、換算後の内申点が240点になります。もし内申点がオール3なら、「39×300÷65=180」になり、オール4の受験者に比べて60点分の差がつくことになります。
このように、内申点を上げておくと受験で有利になることがあるため、早めに通塾して中学校の成績を高く保つのもひとつの受験戦略です。
※1 令和5年度入試から、中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の20点が加算され、1020点満点になります。
中学校での勉強で学力が十分なら遅めでも良い
遅めに通っても大丈夫な子どもの条件は、「中学校の成績がよいこと」と「実力テストや模試を受けても好成績を収められること」です。
前述のように、内申点は入試において非常に重要なポイントですし、難関校を志望する場合は早めの対策が必要です。一方で、中学校の成績がよくて、学力が十分身に付いているなら必ずしも早めに通塾する必要はないでしょう。
ただし、内申点がよいからと言って、学力が高いとは限りません。中学校の定期テストは、決められた出題範囲で、授業中に学習している内容が出題されるため、比較的点数が取りやすくなっています。一方で、実力テストや入試は出題範囲が広く、学校で習ったパターンとは異なった出題形式の場合もあります。
そのため、「学校の成績はよい」という子でも、実力テストや模試を受けるとあまり点が取れないということも往々にしてあります。学力が十分身に付いているかどうかは、実力テストや模試の結果を見て確認する必要があります。
「実力テスト」と「模試」では、模試を受けた方がより客観的に学力状況を把握できます。学校ごとに行われる「実力テスト」は、「総合テスト」や「復習テスト」と呼ばれることもあり、入学時から実力テストを受ける時点までの全範囲が出題されます。そのため、これまでの学習がどの程度身に付いているかを判断するための材料としてはよいでしょう。しかし、学校の先生が作るために内容の偏りがあったり、校内の生徒のみが対象のテストのため受験者が少なかったりするという欠点があります。
一方で、「模試」は受験に特化した内容で構成されていますし、受験者が多いためより客観性が高い結果を得ることができます。模試では志望校判定が出るため、全体の中での自分の位置も把握しやすいです。
例えば、難関校を志望している場合に受験する模試としては、駿台中学生テストが有名です。駿台中学生テストは全国規模の模試で、難易度が高めに設定されています。そのため、ハイレベルな受験者の中で、自分はどれくらいの実力があるかを測る指標として有効です。
実力テストや模試を受けた結果、好成績を収めることができていれば、遅めに塾を始めても大丈夫でしょう。基礎学力が十分に身に付いていれば、公立高校入試の共通問題(統一問題)による学力検査でも十分に得点することが見込めますし、遅めに通塾しても実力を伸ばしていくことが期待できます。
高校受験における塾のメリット
高校受験における塾のメリットはいろいろと考えられます。ここでは、「内申点対策」「志望校に合った入試対策」「受験勉強のモチベーション」の3つのメリットについて解説します。
内申点対策をしっかりと行ってくれる
塾では、入試対策の他にも、内申点対策をしてくれるところもあります。特に、地域に密着している塾では、各学校や中学校の先生ごとに定期テストの過去問を持っていて、出題の傾向に合わせた対策をしてくれる塾もあります。
当然のことながら、中学校では学習指導要領に準拠した授業を行っているため、中学校の定期テストの出題範囲が大幅に変わることはありません。また、学校の先生ごとに出題形式の傾向があったり、同じような問題が出題されたりすることもあります。地域密着の塾では、これまで入手した中学校の定期テスト(過去問)を活用して、定期テスト対策を行ってくれる塾があり、内申点対策に役立ちます。
一方で、過去問に頼った定期テスト対策をしている場合、十分に実力が身に付かないこともあります。本来であれば、定期テストはそれまでの学習をどの程度理解できているかを測ったり、しっかりと学習を身に付けさせたりするために行われるものです。
しかし、過去問に頼った対策をしていると、自分で計画を立てて学習をしたり、過去問の範囲外の学習が疎かになってしまったりする可能性があります。そのため、過去問だけに頼った定期テスト対策には十分気をつけましょう。
志望校に合った入試対策を行ってくれる
志望校に合わせた入試対策ができるのも塾のメリットです。例えば、早稲田アカデミーの「必勝志望校別コース」では、開成高校、筑波大学附属駒場高校、国立高校などの対策に特化したコースと、早稲田、慶應、青山、中央などの対策に特化したコースがあります。他にも、都立や県立を目指す「都立・県立高校対策コース」などもあり、志望校合格に向けて効率よく学習することができます。
大手塾の他にも、地域に密着した塾だと、地域の受験情報を多く持っていることが多く、生徒の学習状況や志望校に合わせた対策を行ってくれます。また、塾では最新の入試情報を入手することができるため、入試傾向の変化にも対応しやすいというメリットがあります。
同じ志望校を目指している生徒と会える
塾に通うことで、同じ志望校を目指している生徒とも知り合うことができるため、モチベーションを高めやすいというメリットもあります。中学生にとって、受験に向かって一緒にがんばれる仲間がいるというのは、モチベーションを保つために有効です。
また、塾内テストの結果を知ることで、自分の実力が把握しやすいのもメリットです。特に競争心が強い生徒だと、「友達よりも高い点数を取るために勉強をがんばろう」という気持ちを喚起させるのに効果的でしょう。
学年別の高校受験塾の開始時期
難関校を志望校にしている場合は早めに塾に通うべきですが、塾に通い始めるベストなタイミングは子どもの学力や家庭の状況によって様々です。ここでは、それぞれの学年で塾を始めるメリットや注意点について解説します。
中学生が塾に行っている割合は?
中学生の通塾率については、文部科学省が公表している「令和3年度子供の学習費調査」が参考になります。この調査結果によると、中学生の通塾率は以下のようになっています。
学年 | 公立中学校 | 私立中学校 |
---|---|---|
中学1年生 | 57.8% | 51.6% |
中学2年生 | 69.2% | 53.4% |
中学3年生 | 84.0% | 56.7% |
これらの調査結果から、中学1年生時点で半数以上の生徒が塾に通っており、学年が上がるにつれて通塾率が高くなっていることがわかります。また、私立中学校よりも公立中学校の生徒の方が通塾率が高く、公立中学校の3年生では84%もの生徒が塾に通っていることがわかります。
中学1年生から塾を始めるメリットや注意点
中学1年生から塾を始めると、「主要科目で好成績を取ることが望める」「学習習慣が身に付く」「苦手科目をつくらずに学習を進めやすい」などのメリットがあります。
学習塾では、1教科の受講も可能ですが、国数英の3科目、または理社を含めた5科目で授業を行っているところがほとんどです。主要科目で好成績を収めることで、高い内申点を取ることが望めるので、受験に有利になります。
また、毎週決められた時間に通塾し、塾から出た宿題に取り組むことで、学習習慣が身に付きやすくなります。中学校に入ると、小学校のころとは生活リズムが変化します。学校や子どもによって異なりますが、部活動が始まったり、宿題を毎日提出しなくてよくなったりして、学習習慣が乱れやすくなります。
しかし、塾に通うことで、学習習慣が身に付くため、「勉強するのが当たり前」という意識で中学校生活を送ることができるようになります。さらに、中学1年生から学習の基礎固めをしておくことで、教科に対して「苦手」という意識が付きにくくなります。勉強に対して苦手意識がなくなることで、前向きに学習に取り組めるようになります。
中学1年生から塾を始める注意点としては、塾代が高くなることです。塾代の詳細については後述しますが、中学3年生から通塾を始める場合と比較すると、多額の費用がかかることになります。
また、中学生になって部活動が始まったり、生活習慣が変化したりすることも注意するべきポイントです。子どもに大きな負担をかけすぎないように、体力的にも精神的にもサポートできる体制を整えることが重要です。
中学2年生から塾を始めるメリットや注意点
中学2年生から塾を始めるメリットは、入試を見据えて比較的長期的な学習スケジュールを立てやすいところです。復習する範囲が中学1年生の学習内容に絞られるため、弱点の分析や苦手の克服もしやすくなります。また、中学3年生の学習を早くスタートすることで、過去問演習の時間も確保しやすくなります。
特に、中学2年生の内申点が高校受験に影響する場合は、このタイミングで入塾して定期テスト対策をするのが効果的です。また、中学2年生になって「勉強が難しい」と感じている生徒は、わからないことが増えていく前に対策を立てるようにしましょう。
一方で、中学1年生までの生活リズムと大きく変化することに注意する必要があります。部活動や生徒会活動で忙しい中、さらに塾を始めるとなると、体力的にもかなりの負担になります。しっかりとスケジュールを立てて、無理なく学習を進められるようにする必要があります。
中学3年生から塾を始めるメリットや注意点
中学3年生から塾を始めるメリットは、子ども自身も受験生としての意識が高まっている時期であり、受験勉強に真剣に取り組みやすい時期であることです。部活動が終われば時間的にも余裕ができますし、学習の環境は整いやすくなるでしょう。また、早く塾に入るよりも塾代を抑えられるため、家庭の経済的負担が少なくて済むこともメリットです。
中学3年生から塾を始める注意点としては、志望校対策が間に合わないことが挙げられます。難関校を志望していても、それまでの基礎学力が十分に身に付いていなければ、難関校に合格するのは難しいでしょう。
また、大手の集団塾では、中学2年生の時点ですでに中学3年生の学習内容を勉強し始めているため、先取りで学習を進めている生徒に追いつくためには、相当の努力が必要になります。
高校受験に向けた塾に通うタイミングは?
それぞれの学年ごとに、塾に通い始めるメリットと注意点がありますが、塾に通い始めるタイミングも大切です。1年間のうちで、どのタイミングで塾に通うのがいいのかは一長一短ですので、以下を参考にしてみてください。なお、個別指導塾では個別にカウンセリングしてカリキュラムを決めることが多いため、ここで紹介する内容は主に集団塾の内容になっています。
3月、4月(春休み)から塾に通うケース
高校受験では、3月頃から新学年のカリキュラムが開講する塾が多いため、このタイミングで入塾するのがおすすめです。中学校では、2月から3月頃に学年末テストが行われるため、この時期はその学年の学習状況が把握しやすくなっている時期です。学年末テストであまり点数を取れていないようであれば、早期の入塾を検討する方がよいかもしれません。
また、小学6年生の3月から通塾を開始すれば、中学校の先取り学習ができるため、中学校の学習をスムーズに進めやすくなります。さらに、春休みは部活動も少なくて勉強に集中しやすい時期ですし、子どもも新学期の始まりをきっかけに気持ちが勉強に向きやすい時期でもあります。
夏休みから塾に通うケース
夏休みは、学習時間をたくさん確保しやすい期間です。受験対策をするにも、苦手科目の克服をするのにも絶好のタイミングと言えるでしょう。
塾にもよりますが、夏期講習のカリキュラムにはそれまで学習した単元の復習が含まれていることが多いので、スタートで出遅れてしまったと感じている生徒にもちょうどよいタイミングです。また、中学3年生の秋からは志望校別の対策が始まる塾も多く、中学3年生で塾に通うなら夏期講習が最後のタイミングと言っても過言ではありません。
夏期講習なら時間的に他の塾との掛け持ちが可能なこともあるため、いくつかの塾を検討している場合は、夏期講習に通ってどの塾に入るか決めるという方法もありでしょう。ただし、夏休みは大会に向けて部活動が忙しくなる生徒もいます。しっかりとスケジュールや自分の学力状況を確認して、無理なく通えるように受講する教科やコースを選択しましょう。
冬休みから塾に通うケース
冬休みには、冬期講習が行われます。復習中心の塾では、1学期・2学期に学習した内容を総復習するカリキュラムが組まれていることが多いようです。予習中心の塾では、3学期や新学年の予習をするためのカリキュラムが組まれていることもあります。復習をするために通塾したいのか、予習をするために通塾したいのか、目的に合った塾を選ぶことが大切です。
また、中学2年生や中学3年生のカリキュラムが始まるタイミングで入塾を検討している方にとっては、冬期講習を体験授業の代わりにして塾を決定するという方法もあります。
高校受験に向けた塾の一般的な費用
文部科学省が公表している「令和3年度子供の学習費調査」では、学習塾費の金額(年間1円以上の支出者のみの平均額)が公表されています。その調査結果によると、学年ごとに支出した金額が以下のようになっています。
学年 | 公立中学校 | 私立中学校 |
---|---|---|
中学1年生 | 約270,000円 | 約246,000円 |
中学2年生 | 約294,000円 | 約340,000円 |
中学3年生 | 約464,000円 | 約387,000円 |
これらの調査結果から、中学校3年間塾に通った場合の学習塾費の総額は、約100万円に上ることが分かります。この金額が、一般的にかかる学習塾費のひとつの目安になります。
それでは、実際に塾に通った場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか。ここではいくつかの塾の料金を参考にして、中学1年生から通塾した場合の費用と、中学3年生から通塾した場合の費用を算出してみます。なお、塾代の幅がわかりやすいように、中学1年生から5教科を受講した場合と、中学3年生から3教科を受講した場合を例にして比較をします。
【早稲田アカデミー】
早稲田アカデミーは、関東を中心に150以上の校舎を展開する大手の学習塾です。開成高校や筑波大学附属駒場高校、早稲田や慶應の附属高校など、難関校の合格実績が豊富となっています。志望校別のコースが充実していたり、学力測定テストやプレオープン模試など、公開模試の種類も充実していたりするという特徴があります。
項目 | 通塾にかかる費用 |
---|---|
入塾金 | 22,000円 |
中学1年生の料金 | 5科目:29,480円 / 月 3科目:22,880円 / 月 |
中学2年生の料金 |
特訓クラス(選抜クラス)
|
中学3年生の料金 |
特訓クラス(選抜クラス)
|
※別途、年会費2,900円/月・教材費・必修テスト代が必要。参照: 早稲田アカデミー 中学1年生対象コース、参照: 早稲田アカデミー 中学2年生対象コース、参照: 早稲田アカデミー 中学3年生対象コース
<通塾料金の目安>
①中学3年生(中学2年生の2月)から3教科(レギュラークラス)を受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
入塾金 | 22,000円 |
授業料 |
343,200円 (内訳:28,600円×12ヶ月) |
年会費 |
34,800円 (2,900円×12ヶ月) |
合計 |
400,000円 (その他、教材費や必修テスト代が必要) |
②中学1年生から5教科(選抜クラス)を受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
入塾金 | 22,000円 |
授業料 |
1,416,040円 (内訳:29,800円×10ヶ月+42,350円×12ヶ月+50,820円×12ヶ月) |
年会費 |
98,600円 (2,900円×34ヶ月) |
合計 |
1,536,640円 (その他、教材費や必修テスト代が必要) |
【Z会進学教室】
Z会進学教室は、首都圏と関西圏を中心に展開する学習塾で、中学受験から大学受験までを対象にした授業を行っています。教室数は少ないものの高い合格実績があり、個別指導やオンライン受講もあるため、状況に応じた受講がしやすくなっています。中学3年生の9月から志望校別特訓が開講しますが、途中入会者のために復習講座などのオプション講座も開講しています。
項目 | 通塾にかかる費用 |
---|---|
入会金 | 17,000円 |
中学1年生 難関高校受験 コースの料金 |
5教科 ・月に3週授業 37,200円 ・月に4週授業 49,600円 英数国のみ ・月に3週授業 30,000円 ・月に4週授業 40,000円 理社のみ ・月に3週授業 19,200円 ・月に4週授業 25,600円 |
中学2年生 難関高校受験 コースの料金 |
5教科 ・月に3週授業 37,200円 ・月に4週授業 49,600円 英数国のみ ・月に3週授業 30,000円 ・月に4週授業 40,000円 理社のみ ・月に3週授業 19,200円 ・月に4週授業 25,600円 |
中学3年生 最難関国私立高校 受験コースの料金 |
5教科 ・月に3週授業 54,300円(3・4・5・7月)、56,700円(12月) ・月に4週授業 72,400円(6月)、75,600円(9・10・1月)、72,000円(11月) 英数国のみ ・月に3週授業 45,900円 ・月に4週授業 61,200円 理社のみ ・月に3週授業 21,900円(3・4・5・7月) ・月に4週授業 24,300円(11・12・1・2月) |
※月に3週授業とは、4・5・7・12・1・2月のこと。月に4週授業とは、6・9・10・11月のこと。3月度・8月度・12月度は別途講習受講料が必要。受講料には、教材費・テスト代・設備費を含む。参照: Z会進学教室 中1生、参照: Z会進学教室 中2生、参照: Z会進学教室 中3生
<通塾料金の目安>
①中学3年生から英数国の3教科を受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
入塾金 | 17,000円 |
授業料 | 535,500円 |
合計 |
552,500円 (別途で、3月・8月・12月の講習料が必要) |
②中学1年生から5教科を受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
入塾金 | 17,000円 |
授業料 | 1,488,300円 |
合計 |
1,505,300円 (別途で、3月・8月・12月の講習料が必要) |
【ena】
enaは中学部、「進学指導重点校合格実績No.1」という実績を持つ学習塾で、都立重点校、都立特別推進校、都立推進校などに強い塾になっています。対面の授業と映像授業を合わせた「ダブル学習システム」を導入しており、自宅学習やテスト対策にも役立てることができます。また、定期テスト対策教材「enaワーク」を持っていれば、定期テスト対策動画(映像授業)も視聴することが可能です。
項目 | 通塾にかかる費用 | その他 |
---|---|---|
中学1年生の料金 | 3科 14,300円 / 月 5科 15,400円 / 月 |
模試教材費 3科:26,400円×2期分 5科:39,600円×2期分 |
中学2年生の料金 | 3科 27,500円 / 月 5科 31,900円 / 月 |
模試教材費 3科:33,000円(前期)・39,600円(後期) 5科:44,000円(前期)・52,800円(後期) |
中学3年生の料金 | 3科 28,160円 / 月 3科+演習 33,660円 / 月 5科 33,660円 / 月 5科+演習 38,060円 / 月 |
模試教材費 3科:33,000円(前期)・39,600円(後期) 3科演習:44,000円(前期)・52,800円(後期) 5科:44,000円(前期)・52,800円(後期) 5科演習:55,000円(前期)・66,000円(後期) |
参照: ena中学部
<通塾料金の目安>
①中学3年生から3教科のみを受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
授業料 |
337,920円 (内訳:28,160円×12ヶ月) |
模試教材費 |
72,600円 (33,000円+39,600円) |
合計 |
410,520円 (その他、管理費や季節講習料が必要) |
②中学1年生から5教科・5科+演習を受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
授業料 |
1,024,320円 (内訳:15,400円×12ヶ月+31,900円×12ヶ月+38,060円×12ヶ月) |
模試教材費 |
297,000円 (39,600円×2+44,000円+52,800円+55,000円+66,000円) |
合計 |
1,321,320円 (その他、管理費や季節講習料が必要) |
【ITTO個別指導学院】
ITTO個別指導学院は全国で1,100校舎以上を展開する個別指導塾です。高校受験はもちろん、中学受験や大学受験まで幅広く対応することが可能です。ITTO個別指導学院の授業はマンツーマンもしくは講師1人に対して生徒2人から3人で行われるのが特徴です。
より詳しい情報を知りたいという方は、下記の記事を参考にしてみてください。
ITTO個別指導学院の料金や費用は?他塾と比較して徹底検証!
項目 | 通塾にかかる費用 |
---|---|
入塾金 | 13,200円 |
中学1年生の料金 | 【月4回、50分】14,850円 / 月 【月4回、80分】21,450円 / 月 |
中学2年生の料金 | 【月4回、50分】15,510円 / 月 【月4回、80分】22,660円 / 月 |
中学3年生の料金
|
【月4回、50分】16,280円 / 月 【月4回、80分】23,650円 / 月 |
※上記の料金は、ITTO個別指導学院フリーコースの場合。参照:ITTO個別指導学院|早稲田校【公式】
<通塾料金の目安>
①中学3年生から【月4回、50分/回】を受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
入塾金 | 13,200円 |
年会費 | 16,500円 |
授業料 |
195,360円 (内訳:16,280円×12ヶ月) |
合計 |
225,060円 (その他、模試代・教材費などが必要) |
②中学1年生から【月4回、50分/回】を受講した場合
項目 | 費用 |
---|---|
入塾金 | 13,200円 |
年会費 |
49,500円 (16,500円×3回) |
授業料 |
862,070円 (内訳:14,850円×12ヶ月+15,510円×12ヶ月+16,280円×12ヶ月) |
合計 |
622,380円 (その他、模試代・教材費などが必要) |
高校受験に向けた塾の選び方
高校受験に向けた塾の選び方には、いくつかのポイントがあります。塾のホームページや資料、体験入塾などを活用して、自分の目的に合った塾を見つけるようにすることが大切です。
塾の合格実績が自分の志望校と合致するか
特に最難関校の合格を目指す場合、塾の合格実績はとても参考になります。多くの合格実績があるということは、合格に必要なノウハウや環境が揃っていることが多いからです。合格実績のある塾には優秀な生徒も集まりやすいので、切磋琢磨しながら学習する方がモチベーションが高まる生徒にはおすすめです。
ただし、合格者数も大切ですが、合格率(合格者数を受験者数で割った割合)も気にしてみてください。受験者数が多いと合格実績が多くなりやすいですが、受験者数が少なくても合格率で計算してみると高い合格実績を出している塾もあります。入塾前の説明を聞くタイミングで、自分が志望している学校の合格率を確認してみるとよいでしょう。
塾の費用が予算内かどうか
集団塾と個別指導塾では、個別指導の方が料金が高額に設定されています。集団塾と個別指導塾の詳細については後述しますが、予算が限られている場合は、まずは集団塾を検討してみて、どうしても子どもに合わない場合は個別指導塾を検討するのがおすすめです。
また、受講科目が多くなればその分だけ費用がかかります。例えば、ホームページで確認した授業料は安価でも、管理費、教材費、夏期講習などの受講費、模試代などを含めると想定より高額になることもあります。入塾前に、年間でどれくらいの費用がかかるのかを確認しておきましょう。
また、志望校が固まっている場合、3教科だけ受講すれば受験対策になることもあります。志望校が3教科受験なのか、5教科受験なのかも事前に確認しておきましょう。
塾の雰囲気や指導方針が子どもと合っているのか
塾の雰囲気の違いは、塾全体の雰囲気の違い、校舎による雰囲気の違い、講師による雰囲気の違いなど、様々な要素が絡んでいます。競争心を煽るタイプの塾もあれば、褒めて伸ばすタイプの塾もあります。
また、少人数で講師との距離が近い校舎もありますし、大規模の分チューターを配置して相談しやすい体制を整えていることもあります。さらに、熱血で指導する講師もいれば、淡々と指導する講師もいるため、体験入塾で通う校舎や講師との相性を確認しておくようにしましょう。
また、子どもの志望校や学力に合ったコースを選ばないと、思うように学力が伸びていかないことも考えられます。その学力層に向けたコースがあるのか、どのようなカリキュラムを組んでいるのかなど、指導方針も確認しておきましょう。
さらに、定期テスト対策を行っているか、自習室に講師やチューターが常駐しているか、授業後に講師に質問ができるなどのサポート体制が整っているかなど、入塾後のイメージを想定して子どもと合っているかどうかを判断することが大切です。くれぐれも「友達が通っているから」という安易な理由で選ばないようにすることが大切です。
高校受験では集団塾と個別指導塾はどちらが良い?
学習塾を選択するときに、集団塾にするか個別指導塾にするかは、塾に通う目的によって使い分けることになります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、「何のために塾に通うのか」という視点をもって選択することが大切です。
集団塾のメリットやデメリット
集団塾のメリットは、志望校合格に向けたカリキュラムや教材が整っていることです。それぞれの学習塾では、これまでの指導経験から志望校合格に最適だと考えられるカリキュラムを組んでおり、そのカリキュラムに合わせた教材を用いています。そのため、体系的に学習することができますし、受験に必要な学習範囲を網羅することができます。
また、ある程度規模が大きい集団塾では、同程度の学力層の生徒でクラスを編成するため、同じような志望校の仲間と競い合いながら学習できるのもメリットです。子どものモチベーション維持に、友達の存在が欠かせないこともありますので、子どもの性格によっては大きなメリットになるでしょう。さらに、個別指導塾に比べて費用が安いことも集団塾のメリットです。
他の生徒と競い合いながら成長できるタイプの子どもには向いている一方で、クラス分けテストの結果次第でやる気をなくしてしまうタイプの子どもには向いていません。また、カリキュラムが整っている反面、そのカリキュラムについていけない生徒は、個別指導と併用するなど、別途の対策が必要になります。
個別指導塾のメリットやデメリット
個別指導塾は、生徒の学習状況に応じたカリキュラムで学習できるのが大きなメリットです。入塾テストや実力診断テストなどをもとにしたカウンセリングを行い、どの学年から遡って学習するのがよいのか、また志望校合格に向けてどれくらいのペースで学習するのがよいのかなど、一人ひとりに合わせたカリキュラムで学習をすることができます。主に講師1名に対して生徒が1人から3人で授業をする形態のため、生徒の理解度に応じた指導をしてもらいやすく、生徒から講師に質問もしやすいのがメリットです。
また、希望に合わせて授業の曜日や時間、受講する科目を決められるため、部活動や習い事との調整が可能な点もメリットです。講師との相性が合わなければ、講師変更が可能な塾もありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。集団塾に通いながら、苦手科目は個別指導塾と併用するなど、生徒の状況に合わせて受講しやすくなっています。
さらに、個別指導塾は地域の学校事情に通じているところが多く、定期テスト対策にも有効なことがあります。定期テストで高得点を取ることは、基礎学力の定着だけでなく内申点対策にもなるため、一般入試でも推薦入試でも有利になります。
塾によっては、その中学校の生徒が定期テストの校内順位が何位か、塾生が定期テストで何点取っているか、通塾前と比較して何点アップしたかの情報を開示してくれますので、その実績を参考にして個別指導塾を選ぶのもよいでしょう。先述の通り、定期テストの過去問対策が有効な場合もありますので、入塾時に定期テスト対策がどの程度充実しているかを確認するようにしてください。
デメリットとしては、学習のペースがマイペースになる可能性があることです。生徒の苦手に合わせ指導することで、学習ペースが遅くなってしまうことが懸念されます。学習ペースが遅くなると、目標とする偏差値に届かなかったり、過去問対策が遅れてしまったりすることがあります。また、集団塾に比べて競争心が育ちにくいことや比較的費用が高いことも、個別指導塾のデメリットです。
高校受験塾にいつから通うべきか~まとめ
高校受験塾にいつから通うべきかは、生徒一人ひとりによって異なります。もし、難関校を志望している場合や内申点を高くしたい場合には、早期に塾に通うことを検討しましょう。また、勉強が苦手な生徒も、苦手科目や弱点分野が増える前に、塾で適切な指導を受ける方が望ましいでしょう。
いずれにしても、塾に通うタイミングは、子どもの学力、志望校、部活動や習い事、家庭の経済状況などに左右されますので、長期的な見通しをもって入塾のタイミングを判断することが大切です。
小学校での学習範囲外からも出題される中学受験と違い、中学校で学ぶことしか入試に出ないのが高校受験です。しかし統計を見て分かる通り、なんと8割以上の中学3年生が塾に通っています。
塾なしで中学学習内容の十分な理解ができる子が非常に少ないことが推察されます。いま定期テストや実力テストで十分な点数が取れていないのであれば、通塾または何らかの対策を早めにとるべきだと私は考えます。