ena中学部
出典: enaの公式サイト

生徒が真面目に勉強するようになる取り組みが充実

 ena中学部の授業は、双方向の授業を心掛け、生徒に考えさせ、発言をさせる。発言する時には必ず手を挙げ、講師の許可を得る必要がある。そういった授業中のルールを入塾の段階から教えていくため、授業中に生徒が騒ぐようなことは起こりにくい。

 授業では、前回の内容が身についているかの確認テストが実施される。この確認テストで合格点が取れないと、繰り返し再テストを受けることになる。再テストは授業外で行うため、合格できない場合は、週末などの授業がない日に校舎に来て受けなくてはならないこともある。そのため、生徒は一回で合格しようと、日々、学習に取り組むようになる。

 2024年3月より、オンラインで保護者が授業を見ることができる「ネット授業参観」をスタートした。家にいながら授業参観ができるわけだ。それに加え、別録りの単方向映像授業(録画した授業動画)も配信しているため、生徒はいつでもそれを見て復習することができ、欠席時の補完としても活用している。

 ネット授業参観や単方向映像授業は、塾生専用アプリ「ena-base」を通して受けることができる。このアプリでは講習などの申し込みや、出欠情報、イベント情報、成績の確認、塾からのお知らせの受け取り、小テストのダウンロードなどができる。

授業の時間内外を問わずに面倒見よく指導してくれる

 ena中学部は、都立高校入試で重要になる内申点対策に力を入れている。定期テスト3週間前に「定期テスト対策超のお知らせ」を配布し、学校ワーク(中学で配布される問題集)の指導に取りかかる。

 学習指導要領の改訂により、「主体的に取り組む姿勢」が内申点に加味されることになったため、提出物の内容がますます重要となる。定期テストの2週間前になると、土曜日は6時間、中学生が校舎で勉強に励む。ここでは講師が一人ひとりの学校ワークの内容を確認し、適宜アドバイスをしたり、定期テストの範囲でわからないところがあれば教えたりしていく。

 中学3年生は9月より、毎日校舎に通うのが基本となる。授業では解説が中心となるため、授業外の時間を活用しながら過去問などを解いていく。

「都立高校入試では記述式問題が多いですが、記述の指導はenaが得意とするところです。作文の添削と違い、記述式問題の添削はその場で対応ができますから、口頭でどこが足りないかなどをアドバイスすることもできます」(ena 福家龍 小中本部長)

 なお、定期テスト前の週末対策や受験前の過去問演習など、授業以外で行われる指導のすべてに追加料金はかからない。

おだやかな雰囲気の講師が多い

 新人講師の研修は毎週、本社で実施している。また、単方向映像授業が配信されているので、新人講師は先輩講師の授業を随時見て学ぶことが可能だ。先に紹介したように、校舎での授業は保護者へ配信されているため、ベテラン講師が新人講師の授業を見て、適宜アドバイスもできる。オンラインの普及で講師の研修もやりやすくなっている。

 enaにはいわゆるスパルタ講師ではなく、おだやかな講師が多いという。授業の受け方をきちんと教えるので、生徒はルールやマナーを守って授業を受ける。他塾に比べると、女性講師が比較的多いのも特徴だ。

ena中学部の授業の様子
ena中学部の授業の様子(提供:ena<学究社>)

オリジナルのテキストや模試で都立高校入試の対策はバッチリ

 ena中学部のオリジナル教材「PERSPECTIVE」は、都立高校入試の過去問を中心に作成されている。中学1年のテキストでも、その段階で解ける過去問を載せているため、中学1年から入試対策に取り組むことができる。テキストは問題が中心で、解説は授業が中心となる。また、問題には「共通問題レベル」「自校作問題レベル」とレベルが書かれており、クラスによって扱う問題も違ってくる。

 さらに「ena都立高過去問題集『金本』」という、都立自校作成問題校(11校)の入試問題と都立共通問題を収録した問題集を作成。ena講師陣による別解・解答例や、解き方の課程が詳細に記載された解説も付いており、考え方の幅が広がり、見直しもしやすい教材である。

 教材以外ではオリジナルの模試がある。中学1年、中学2年は「合格力診断テスト」で合格判定を行う機会を年に数回設け、中学3年では「都立高合判」という模試を年に5回受験する。

選抜テストを突破すると、最難関校向けコースも受講できる

 enaは首都圏に180校あるが、そのうち21校で「ena最高水準」という最難関校向けのコースを設置している。国立附属高、開成高、早慶高、都立日々谷、西、国立などの最難関を目指す生徒のためのコースだ。選抜テストが毎月あり、合格すると受講できるコースだ。通常のテキストに加え、最難関国私立レベルまでに対応した教材を使って指導を行い、ベテランの精鋭講師たちが進路指導や併願校の組み方をアドバイスしていく。

 それ以外に「レギュラーコース」の生徒向けにも、中学3年になると日曜特訓で、都立自校作成問題校である日比谷、西、国立、戸山、青山、立川、八王子東、新宿、国分寺、国際などのコースを設けている。

enaオンラインclassでも質問や面談が可能

「enaオンラインclass」では、授業をオンラインを通じて自宅で受けることができる。決められた時間割で授業を受け、その時間帯はクラス担任が単方向映像授業(録画された授業動画)を画面共有で配信し、映像越しに受講生の様子を確認する。単方向映像授業を途中で止め、問題を解いたり、質問をしたりする時間を確保している。このオンラインclassは、保護者会や面談もオンラインで行う。

 オンラインclassは部活動が忙しくて塾に通う時間が取れない生徒、距離的な問題で通塾できない生徒などが受講している。合格実績は好調で、オンラインをうまく活用している生徒も多いようだ。

ena名物である合宿で勉強に没頭

 enaといえば合宿である。富士山合宿所と清里合宿所の2カ所に、計4つの合宿所を持っている。合宿では1日9時間以上の授業を行うだけでなく、それ以外にも復習タイムが設けられ、講師が側についてその日の疑問や課題を解決する。夏期合宿や正月合宿では合宿場専用サイトを開設し、日々のレポートや写真を配信しているため、保護者は子どもの様子を知ることもできる。

「enaでは、ほとんどの生徒が部活動に所属しています。部活動で培った集中力が夏の合宿で研ぎ澄まされます。また、参加者が多いので志望校別にクラスを分けることもでき、習熟度に合わせた対策を実施しています」(ena福家龍 小中本部長)

 特に部活動を頑張ってきた中学生が勉強に専念できるのは夏休みからである。その夏の間に、勉強に没頭できる環境に身を置くことができる合宿は有意義であろう。

どんな生徒に向いている塾か

 内申点の向上を図る塾の中には、定期テスト前にはその対策一色になるところも多いが、enaは通常授業を止めることなく、授業以外で定期テスト対策をする。つまり、内申点を上げるための対策と、一般入試を突破するための対策の両方を並行して行っていく。そのため、一般入試で都立などの公立校と私立を併願する生徒には合うだろう。一方で、内申点を上げるための手厚い指導を必要としない生徒にとっては、合わないケースもあるかもしれない。

ena中学部の基本データ

校舎数(中学・高校受験)

182校

生徒 非公開
授業料(月額)

小学2年生(週1日)0円

小学3年生(週1日)0円

小学4年生(週2日)25,410円

小学5年生(週3日)37,510円

小学6年生(週4日)49,610円

中学1年生(週2日)15,730円

中学2年生(週3日)30,250円

中学3年生(週4日)37,070円

※2024年度の授業料、すべて税込。

※中学1~3年生の最高水準コースは授業料が半額。

 

その他、模試教材費が半期ごとにかかる。

自習室の有無 あり
質問対応 授業前後や自習室使用時に対応
授業の生徒数 1クラス15名程度
専任講師の比率 非公表
生徒の男女比 非公表