試作問題はすでに公表済み!情報をいち早く収集しよう

国語の試作問題
国語の試作問題 出典:大学入試センター

 実はすでに大学入試センターから新課程の試作問題が公表されています。例年、試作問題から傾向が変わることや難易度が下がることがあるので、全く同じ内容になるわけではないですが、試作問題を見てみると、確実に今までよりも大変な入試になっていることがわかります。単純に教科数や出題量が増えているため、高校2年生、高校1年生は新課程入試に対応するために、これまでよりも受験勉強を早く始める必要があるでしょう。

 入試傾向が変わる初めての年「新課程入試元年」は、他の人よりもいち早く情報を入手し、行動していくことで差がつきます。しかし、高校生は目の前に意識がいきがちで、先を見通し、情報収集をすることが得意な人は多くありません。ですので、ここからお伝えする内容を保護者の方がしっかり理解し、お子様へ伝えていただくことが重要です。

試験時間のびすぎ!新課程共通テストの科目や時間など変更点

 まず細かい試作問題をみていく前に、現在公表されている時間割から出題科目や制限時間の変更点の概要を見ていきましょう。大学入試センターから新課程の共通テストの時間割が試験時間割(イメージ)として公表されています。共通テストは1日目の文系科目、2日目の理系科目の2日間実施されます。

 まず1日目の文系科目から見ていきましょう。下の表が現行と新課程の時間割です。

 現行では9:30から始まって、順に地歴・公民、国語、英語と続き、終わりが18:10。2025年は試験科目順に変化はありませんが、地歴・公民が10科目から6科目に変更、国語では、現代文2題、古文1題、漢文1題の計4題だったのが、第3問に現代の生活に関わる題材について図やグラフを読み取る問題が配点20点で追加され、現代文3題、古文1題、漢文1題の計5題に変更されます。現代文110点、古文・漢文90点。制限時間は80分から90分に変更されます。

現行 1日目

1科目受験

10:40-11:40(60)

2科目受験

9:30-11:40(60×2)

地歴・公民

「世界史A」「世界史B」

「日本史A」「日本史B」

「地理A」「地理B」

「現代社会」「倫理」

「政治・経済」「倫理、政治・経済」

13:00-14:20(80) 「国語」
15:10-16:30(80) 「英語」リーディング
17:10-18:10(60) 「英語」リスニング

  ↓

2025年1日目 試験時間割(イメージ)

1科目受験

10:40-11:40(60)

2科目受験

9:30-11:40(60×2)

地歴・公民

「地理総合、地理探究」

「歴史総合、日本史探究」

「歴史総合、世界史探究」

「公共、倫理」「公共、政治・経済」

「地理総合、歴史総合、公共」

13:00-14:30(90) 「国語」
15:20-16:40(80) 「英語」リーディング
17:20-18:20(60) 「英語」リスニング

※参考:大学入試センター

 2日目の理系科目です。現行では9:30の理科基礎からはじまって数学、理科と続き、理科を受験する人は17:50まででした。2025年では理科基礎も理科も同じ時間になり、午前中にまとまります。そして、数学が午後からになり最後に情報と続く日程です。つまり理系は朝一番から理科2科目と数学を受験し、最後に情報というかなり密度の高い2日目になります。

 科目では、数学は数ⅡBが数ⅡBCに変わり、時間は60分から70分に変更、情報Ⅰが時間60分、配点100点で出題教科に追加されます。

2023年2日目

9:30-10:30(60)

理科①

「物理基礎」「化学基礎」

「生物基礎」「地学基礎」

11:20-12:30(70) 「数学Ⅰ」「数学ⅠA」
13:50-14:50(60)

「数学Ⅱ」「数学ⅡB」「簿記・会計」

「情報関係基礎」

1科目受験

16:50-17:50(60)

2科目受験

15:40-17:50(60×2)

理科②

「物理」「化学」

「生物」「地学」

  ↓

2025年2日目 試験時間割(イメージ)

1科目受験

10:40-11:40(60)

2科目受験

9:30-11:40(60×2)

理科①

「物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎」

「物理」「化学」「生物」「地学」

13:00-14:10(70) 「数学Ⅰ」「数学ⅠA」
15:00-16:10(70) 「数学ⅡBC」
17:00-18:00(60) 「情報Ⅰ」

※参考:大学入試センター

 1日目と2日目をまとめると以下のようになります。