レバノンの学校で珠算が盛ん
大学の教育学部にもそろばん科が
世界に珠算が広がっている。
レバノンで珠算教室を運営するジニアスマップ社(元AC MAS社)は、サウジアラビアやヨルダン、トルコなど13ヵ国に217教室を開き、約3万3000人の生徒を抱えている。同社に協力しているのが、「播州そろばん」として知られる兵庫県小野市で、そろばんや関連グッズを企画製造販売しているダイイチ会長の宮永英孝(65歳)だ。
「日本が戦後の焼け野原から経済大国に成長した理由が『読み、書き、そろばん』だと、レバノンの人たちが聞いて、珠算を学ぼうと考えたようです。現在、レバノンでは17校の学校で珠算学習が行われており、またレバノン国際大学でも教育学部の中にそろばん科を新設して、そろばんの先生たちを育てようとしています」
2012年にジニアスマップ社を経営し、児童教育の研究者でもあるドクター・ハーディ・ハムザが来日し、宮永と会ったことをきっかけに、取り引きが始まり、そろばんや教育用ゲームなど250万円分を納めた。