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正解のないクリスマスデートにカップルは苦戦中?
草食化では説明できない「リードしたくない」症候群

小川 たまか
【第53回】 2011年11月29日
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 あと数日で12月。街は一気にクリスマスムードに入りつつある。先日、未婚男女の恋人がいない割合が過去最高となったというニュースが流れたが(国立社会保障・人口問題研究所調べ)、クリスマスに関する以下のアンケートも、昨今の若者の恋愛観を垣間見ることができて興味深い。

 アンケートは、リユースショップ「エンターキング」を運営するサンセットコーポレイション(本社:千葉県)が自社モバイル会員を対象に行なったもの。有効回答者は1560人(男性1361人、女性199人)。年代は10代=520人、20代=655人、30代=295人、40代以上=90人。調査期間は11月7日~13日。

デートで相手をリードしたい
20代男性はわずか12.8%

 一昔前まで、男性にリードされることを好む女性は多かったもの。また、女性をリードしたがる男性も多かったはず。しかし、カップルでデートをする場合「クリスマスの計画をどちらに立てて欲しいか」をアンケートで聞いたところ、「自分」で立てたいと答えた男性はわずか16.5%。「相手」と答えた人は14.4%で、残りの約7割という大多数が「2人で」計画を立てたいと回答した(【図1】参照)。

 年代が下がるごとに「自分」と答えた割合は減少。40代では24.2%が「自分」と答えたが、20代では約半分の12.8%だった(【図3】参照)。

 それでは、女性側は不満を感じているかと思いきや、そんなこともないようだ。計画を「相手」に決めて欲しいと答えた女性は31.2%に留まり、「自分」で立てると答えた人も少数ながら5%いた。大多数が、男性と同じく「2人で」決めたいと答えている。最近のカップルは、どちらか一方が主導権を握るのではなく、2人で平等に意見を出し合うことを望ましいと考えているようだ(【図2】参照)。

「拒否られたらガッカリ」
草食すぎる「2人で」の理由

 男性側の意見を見てみよう。少数派に留まった「自分で派」の意見は「男なら自分で決めないと!」(10代)、「引っ張れる男になりたいから」(20代)、「相手に喜んでもらいたいから」(30代)、「サプライズを演出したい」(40代以上)。乙女チックな願望に応えてくれる、旧来の理想の男性像をイメージさせる回答だ。

 一方、こちらも少数派の「相手派」の意見は、「自分は優柔不断だから」(10代)、「めんどくさいから」(20代)、「自分で考えるのは面倒」(30代)など。無関心もいいところだが、これはクリスマスへの興味のなさなのか、恋人への興味のなさなのか判断しづらいところだ。

 そして大多数を占めた「2人で派」の意見は次のようなもの。「決めている間も楽しい」(10代)、「一緒にした方がその分の楽しみも増える」(20代)、「準備の過程が楽しい」(40代以上)といった仲の良さを感じさせる回答の一方で、「お互い納得して決めたいから」(20代)、「意見の一致が図れるから」(30代)という合理的な意見も。

 また、「優柔不断で自分で決められないし、相手に任せっきりも嫌だから」(10代)、「予定を立てるのは苦手だから一緒に立てる」(20代)、「拒否られたらガッカリするから」(30代)、「勘違いや嫌なことを防ぐため」(30代)という弱気な意見を聞くと、月並みだが「草食男子」という言葉を連想してしまう。「今の時代は男女平等だよ」(20代)という回答もあったが、思わず「男女平等」という大仰な言葉を口にしてしまうほど、現代の男性はデートプランを立てたり、一方的に女性に頼られたりすることを苦痛に感じているのかもしれない。

 「クリスマスは赤プリで食事をする」のが一種のステイタスだった時代と違い、価値観が多様化した現代では、クリスマスの「正解」がない。それだけに、男性たちは戸惑いを感じ、ときに面倒くさがるのだろう。逆に言えば、バブルの時代は価値観が統一されていただけに、迷わずに突き進むことができた。女性側も、彼が選ぶプランを大体把握できていたからこそ、安心してリードされていたのかもしれない。

 先日、当サイトに掲載された連載『ロス婚漂流記』第19回「幸せ婚の条件は『3高』から『3同』へ変わった?」の記事中では、「高身長、高年収、高学歴」から「仕事観が同じ、金銭感覚が同じ、育った環境が同じ」へと結婚の条件が変わりつつあることが触れられているが、「『みんなが求めるもの』から『2人が求めるもの』へ」という価値観の変化は、クリスマスのデートプランでも同じようだ。

(プレスラボ 小川たまか)


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