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今の働き方が「しんどい」と思ったときの がんばらない技術
【最終回】 2012年10月12日
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西多昌規 [精神科医・医学博士]

残業しないで帰ると
なぜ不安になってしまうのか

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「がんばらない技術」=「完全主義を手ばなす方法」最終回は、すばり、「マイナスの完全主義」の特徴とも言えるワーカホリズム、仕事依存についてです。まさにこの依存こそが、「気がつくと、いつも最後まで会社にいるあなた」に一番必要な「がんばらない技術」なのです。

やめられない、止まらないの心理状態

 マイナスの完全主義は、様々な精神的な問題のリスクになりやすいことが指摘されています。不安障害やうつ病、摂食障害といった精神の病気から、ワーカホリズム(仕事依存)、自らを傷つける自傷行為、なかなか抜け出せない疲れなど、いろいろです。
  なかでも、完全主義にいちばん縁がある精神科の病気として、強迫性障害があげられます。
「やめられない、止まらいない」ではないですが、たとえば、
「ドアの鍵をかけたか何度確認しても心配」
「手を何度洗っても、汚れているような感じがする」
  といった強迫観念が襲ってきます。

  鍵の確認、手洗いは、強迫観念の古典的なテーマです。自分には関係ないと思われるでしょうが、実は仕事や家事でもよくあることです。
  書類やパワーポイントを何度も見直してしまう、いざ提出しようとすると、強い不安を覚えてしまう。あなたにも経験はないでしょうか?

  余談ですが、重厚な作風の交響曲で知られるドイツの作曲家、アントン・ブルックナーは、強迫性障害で苦しんでいました。彼の交響曲には、初版、ハース版、ノヴァーク版など、いくつかのバージョンがあるのですが、完全主義者のブルックナーが、より完全を求めて、苦しみながら改良を重ねていたことが想像できます。

 アーティストなどクリエイティブな業種はもちろん、勤勉で仕事のできる人は大なり小なり「強迫性」を持っていることが少なくないのです。

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西多昌規 [精神科医・医学博士]

1970年石川県生まれ。1996年、東京医科歯科大学卒業。 国立精神・神経医療研究センター、ハーバード・メディカル・スクール研究員などを経て、現在、自治医科大学・講師。日本精神神経学会専門医、睡眠医療認定医など、資格多数。スリープクリニック銀座でも診療を行うほか、企業産業医としての活動も行っている。 著書に、『「昨日の疲れ」が抜けなくなったら読む本』『「月曜日がゆううつ」になったら読む本』(共に大和書房)、『「器が小さい人」にならないための50の行動』(草思社)、『「テンパらない」技術』(PHP文庫)など多数。


今の働き方が「しんどい」と思ったときの がんばらない技術

「部下や同僚に仕事を任せることができない」「やってもやっても仕事が終わらない」「気づくと、いつも最後まで会社に残っている」……以上の中でひとつでも当てはまるものがあれば、あなたは「マイナスの完全主義」に支配されている可能性があります。本連載では、そんな「しんどい」マイナスの完全主義を、成果の出せる「プラスの完全主義」に変える方法をご紹介していきます。

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