新郎新婦が永遠の愛を誓い合う結婚式。連載第29回で結婚式を挙げない「ナシ婚」が進行していることを紹介したが、2人の晴れの舞台を両親や親族、友人、同僚などが祝う結婚式を重要視するカップルはいまだに多い。

 しかし、とにかくお金がかかる。リクルートが発行する結婚情報誌『ゼクシィ』の「結婚トレンド調査2011」によると、挙式、披露宴・披露パーティにかかる総額は、首都圏の平均で356.7万円。不況のご時世で、この金額を気前よく払える若年層は少なく、「ナシ婚」を選ぶ理由もうなずける。

「ナシ婚」ならまだ良い方で、「結婚資金が貯まらない」という理由で結婚を躊躇してしまうカップルも多いだろう。

 ということで、今回は結婚式で一番気になる金銭的なデータを紹介しよう。

不況なのに結婚式の費用は増加?
地域により「挙式熱」の温度差も

 まずは、同じ「結婚トレンド調査2011」から。首都圏の平均結婚式費用は356.7万円と紹介したが、ボリューム層は400~450万円未満で15.7%。700万円以上の高額結婚式を挙げている層は2.0%で、50万円未満は0.9%だった。

 このご時世に700万円以上の結婚式を挙げるとはうらやましい限りだが、実は結婚式や披露宴にかける費用は増加傾向にある。というのも、2005年の調査では首都圏の平均は291.1万円となっているため、昨年はそれと比べて65万円以上増加しているのだ。

「晩婚化が進んで貯蓄が多いカップルが結婚式を挙げている」「低所得者層が『結婚式離れ』している」など、様々な要因は考えられるが、結婚式に費用をかけない「ジミ婚」のトレンドが進んでいると思いきや、意外と結婚式への熱は冷めていないようである。