ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

“追い出し部屋送り”ではなく再教育の道はないのか?
企業が人材流出を招かないため肝に銘ずべきこと

岡 徳之
2013年2月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

昨年12月に朝日新聞がその存在を報じて以来、議論を呼んでいる「追い出し部屋」。これは、戦力外と見なされて異動を命じられた社内失業者の受け入れ先部署の通称であり、業績不振でリストラを進める大手電機メーカーを中心に設置されていると言われる。追い出し部屋問題では企業側への批判が高まっているが、戦力外になりかけている社員の士気を引き上げ、再び有効活用する選択肢は企業側にないのだろうか。そして戦力外にならないために会社員が持つべき心構えとは何か。(取材・文/岡 徳之、協力/プレスラボ)

「追い出し部屋」は
10年前からすでに存在していた!

 昨年12月に朝日新聞がその存在を報じて以来、「追い出し部屋」が議論を呼んでいる。

 追い出し部屋とは、戦力外と見なされて異動を命じられた社内失業者の受け入れ先部署の通称であり、業績不振の大手電機メーカーを中心に設置されていると言われる。もちろん会社では追い出し部屋という名前ではなく、「事業・人材強化センター(BHC)」「キャリアステーション室」「プロジェクト支援センター」など、それらしい名称が付けられている。

 しかしその実態は、リストラ候補者を集めるための部署ではないかと言われている。関係者の証言からしかうかがい知れないが、配属された社員は自分自身の出向先を見つけることや、ひたすら単純作業を行うことを会社から強いられ、最終的には「自己都合」による退職を強要されるのだという。

 この報道を契機とし、厚生労働省が企業に対して「退職の強要」などの違法行為がないか調査を始めた。まずは、電機大手のパナソニックのほか、業績悪化などでリストラを進めているシャープやソニー、NEC、生命保険大手の朝日生命保険の計5社に調査のメスを入れている。

 しかし、「追い出し部屋が生まれたのは、なにも最近のことではない」と語るのは、ブラック企業アナリストの新田龍氏である。「追い出し部屋の問題自体は、私がブラック企業の研究を始めた10年ほど前からすでに存在していました。この問題を朝日新聞が今回大きく報道したことで、注目を集めたのです」(同氏)

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

おか・のりゆき

「マイナビニュース」「J-CAST」など、主にウェブ媒体での執筆活動を行ない、IT業界全体を俯瞰するマ クロな視点とウェブ技術に特化したミクロな視点で、業界を定点観測している。デジタルネイティブ世代とロスジェネ世代の中間層(1986年1月生まれ)。PRエージェンシー勤務を経 て、2011年より企業広報・ソフトウェア開発を専門とした株式会社tadashikuを立ち上げる。国内大手BtoCブランドのPR業 務に従事し、国際的な広告賞を受賞したデジタルクリ エイティブキャンペーンにも携わった。


News&Analysis

刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。

「News&Analysis」

⇒バックナンバー一覧