「便利さ」と「豊かさ」はイコールではない。このことに同意する人は少なくないようだ。ヤフーの意識調査によると、「携帯電話がない方が豊かな生活を送れると思う?」という質問に、「思う」と答えた人は5月20日19時30分の時点で52.6%と半数を越えた。現代人にとっての「豊かさ」とは一体何なのか。
意識調査の実施期間は2013年5月17日~27日(現在も実施中)。5月20日19時30分の時点での男女比は、男性79.5%、女性20.5%。
過半数が「携帯がない方が豊か」
その理由は?
意識調査のきっかけとなったのは、俳優の上地雄輔さんが5月13日に書いたブログのエントリ「ごっほーこくーん」。上地さんはこの中で、生まれ育った横須賀に帰ったことに触れている。その体験から携帯電話を持っていなかった頃を思い返したようだ。
文末では、「せっかくなので超便利な携帯をちょいとだけ封印して」「いろんな物、人、動物、海川山風空木々、月星太陽、全てを香ったり、聞いたり、見たり、触ったり、口にしたり五感で感じてみます♪」と綴っている。このエントリが、一部で「上地雄輔 『脱携帯電話生活』を宣言」と報じられ、意識調査につながった。
携帯電話が一般に普及してはや10年以上。携帯と「豊かな生活」の関係は、これまでも多くの人が口にしてきたところだ。先日もお昼のテレビ番組で、「iPhoneにしょっちゅう触る癖を直したら、五感が敏感になった気がする」と話すゲストの歌手に対し、司会者が「電車でもみんなiPhoneや携帯の画面を覗いていて、『情報が得られるから見る』って言っているけれど、そんなに情報が必要なのだろうか。(iPhoneを見ることで見落としている)窓の外の景色にも『情報』はある」という内容の受け答えをしていた。