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小川たまかのダイバーシティ・ホンネとタテマエ

「気の強い女」はメンドーでも、
「気の強い男」が気にならないのはナゼ?

小川たまか [編集・ライター/プレスラボ取締役]
【第3回】 2015年5月26日
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男性は「上司らしい」、女性は「上司気取り」
偏見を扱ったCMがフィリピンで話題

Photo:yuuuu-Fotolia.com

 同じように部下に指示を出していても、男性の場合は「上司らしい」と見られ、女性の場合は「上司気取り」と思われる。同じように聴衆の前で熱弁をふるっていても、男性は「説得力がある」と思われ、女性は「強引で厚かましい」と思われる……。

 こんな「偏見」を描いたCMがフィリピンで放映されたそうです。広告主はP&G。

 詳しくはこちらの記事を。

 「女も強く輝け」というプレッシャー パンテーンのCMにネットで賛否両論 (ウートピ)

 いやいや何を、そんなバカな……と思うでしょうか。でもこれ、男性に限らず女性も持っている「偏見」だと思います。こんなことを偉そうに書いている私にも偏見がある、と思わされたことが先日ありました。

 とある連続ドラマを見ていたときのこと。作品中に、脇役の一人としてショートカットでメガネ姿の女性記者が登場しました。この女性がまあ気が強くて、自分の意見を周囲の記者や警察関係者に堂々と大声で主張するのです。表情も怒っています。この女性記者が画面に登場するたび、正直なところ思ってしまいました。「うるさい女性だな」と。

 生意気そうで、うるさい。キーキー声で怒鳴ってばかりで、感情的すぎやしないか。ドラマの中には彼女の他にも複数の男性記者が登場し同じように意見を主張していたので、彼女だけを生意気な人物として描くという演出上の意図があったわけでは恐らくないと思います。でも、同じドラマを見た知人の男性も、「ああいう女性って結婚できなさそう」と感想を口にしていました。つまり、「モテなさそう」。

 なぜ彼女の行動だけが目立って見えたのか。うーん……と思って想像してみました。彼女がもし男性だったら?

 メガネをかけた小柄な男性だと思って彼女の言動を見てみると、不思議なことに全然生意気に感じないのです。若いからこそ威勢がいい、正義感にあふれているんだね、と見える。ああ、自分の中にも「意見を声高に主張する女は偉そうでかわいくない」という偏見があるんだなと感じました。私自身も強く意見を主張することのある女なのに、同時にそういう女のことが大嫌いだという。

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小川たまか [編集・ライター/プレスラボ取締役]

1980年・東京品川区生まれ。フリーランスとして活動後、2008年から下北沢の編集プロダクション・プレスラボ取締役。働き方、教育、ジェンダー、性犯罪などを取材。ツイッターアカウントは@ogawatam


小川たまかのダイバーシティ・ホンネとタテマエ

今、注目度が高まっている「ダイバーシティ」という概念。多様化・多様性に対して、賛同する意見が多い一方で、否定的な見方があるのも事実。特に日本企業内で取り入れられる場合に、「女性の働き方」の代名詞でも使われることが多くなっている。何か問題が起こったとき、男性を始め、当事者以外の人は実はどう感じているのか?そこから見える日本社会の姿とは?
「ダイバーシティ」をタテマエだけでなく、多彩な角度・観点から本音で論じる。

「小川たまかのダイバーシティ・ホンネとタテマエ」

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