スマートエイジングライフ
男の食育 笠井奈津子
【最終回】 2016年3月21日
笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]
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定年後も元気な人は40代のとき何を食べていたか

昨日食べたもの、覚えていますか?

 定年後も元気な方というのは、どのような食生活を送っているのでしょうか。

 某大企業の周年イベントに呼んでいただいたときのことです。講演終了後に、もうすぐ80歳にもなる役員の方が、“1日3食分の食事を書き出してみましょう”というワークショップで書かれたご自分の食事記録を見せにいらしてくださいました。

見た目は60代!?
まもなく80歳の男性の食事

 私の方までスタスタと歩いてこられるその動きや肌色を見る限り60代でも通りそうなその方のお食事はというと…。

<朝>
トースト、ヨーグルト、自家製梅ジャム、サラダ(ルッコラ・トマト・ヤングコーン・パプリカ・サニーレタス・アボカド・チーズ)と自家製バルサミコドレッシング・ゆで卵

<昼>
そば、納豆、桜えびと玉ねぎのかき揚げ、大根おろし、かれいの煮付け少し(昨晩の残り)

<夜>
ごはん、豚汁(ごぼう、れんこん、にんじん、こんにゃく、玉ねぎ、大根、里芋、生姜、豆腐、豚肉)、刺身、せりのお浸し、トマトとしそのサラダ、自家製蕗みそ

 これらをご自身で作られているとのこと。奥様は亡くなられて現在は一人暮らしをなさっているそうですが、食材を余らせがちな一人暮らしで、こんなにも品数が豊かな食事記録は今まで見たことがありません。昔からお料理が好きで、週末には家族のために料理をすることも多かったそうです。

 とはいえ、これは本当に特別なケースです。定年後も元気でいるためには、働き盛りの頃から料理に慣れ、品数を多く作りましょう、しっかり食べましょう、という話ではありません。

 ですが、定年後も元気な方、定年が近い会社役員の方とお話するとき、多くの方が、仕事に対してはアグレッシブでも、こと自己管理に関しては、「45過ぎたあたりからお酒が残るように感じて…」など些細なことをきっかけに、割と早いうちから“ある程度”は食生活で守りに入られていることに驚かされます。

笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科を卒業後、栄養士免許取得。現在、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリストとして活躍中。都内心療内科クリニック併設の研究所での食事カウンセリングやセミナーなどで、これまでに携わった8000通り以上の食事記録をもとに食事指導を行っている。また、“食卓に笑顔を”の願いのもと、『Smile table』を主宰し、ビジネスマン向けに企業内研修、カウンセリングをするほか、ワークショップなども実施している。最新の情報などはこちらへ。
著書には『甘い物は脳に悪い』『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』がある。
文化放送「オトナカレッジ・健康学科」に隔週木曜日出演中。詳しくはこちらから→オトナカレッジHP
ポッドキャスト「オトナカレッジ・聴く図書館」でも聴けます。番組紹介動画はこちら

 


男の食育 笠井奈津子

目、肩や腰の痛み、毛、お腹周り、ニオイ……。男も年を重ねれば重ねるほど、若い頃は気が付かなかった悩みに振り回されることになる。そんなとき、対策の1つになるのが「食」だ。しかし、男性が自分で正しいと思った対策するのには、注意が必要だ。実は思い込んでいる知識が勘違いであるばかりか、症状は悪化、さらに若さを一層失うことになりかねないからだ。この連載では、そんな「食」の知識に未だ乏しいミドル男性に対し、若い頃と変わらない身体を保ってもらう「男の食育」を行っていく。

「男の食育 笠井奈津子」

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