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週刊・上杉隆

「伝書鳩」前首相の茶番に現首相が振り回されて、代表選緒戦は小沢氏が優位に

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第140回】 2010年9月2日
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 きょう(9月1日)、民主党代表選が告示された。

 テレビ・新聞報道による大々的な報道を経て、結局、菅直人首相と小沢一郎前幹事長の一騎打ちになった。

 いきなりだが、まず政策論とは別に、この代表選における「票読み」のヒントを記しておこう。ちなみに何の役にも立たない知識である可能性もあるので、読み飛ばしてもらっても構わない。

 今回の代表選をひとことで現すと、それは「アレルギー選挙」だといえる。

 具体的には、民主党内に存在する「菅アレルギー」と「小沢アレルギー」のぶつかりあいによって、最終的にその拒否反応の低いほうが勝利をものにするという筆者の仮説である。

 所詮、政治は権力闘争である。それゆえか、これまでの取材を通して感じることは、個々の政治家の政治決定において、政策よりも感情の優先されることが少なくないということだ。

負のエネルギーほど強く作用する
それが「政治の法則」

 その政治的な感情はまた、負のエネルギーで構築されたものであればあるほど、より強くなる傾向にあるようだ。これは筆者の秘書時代にも「政治の法則」として教えられたものだ。

 たとえば選挙では応戦するよりも落選させようとする力の方が強く働く。日々の政治でも同様だ。すなわち、「あいつだけはダメだ」という拒否反応(アレルギー)こそが、政治決定に影響を及ぼすことが少なくないのである。

 たとえば今回、新生党、新進党、自由党と、ずっと小沢氏と政治行動をともにしてきた渡部恒三氏や石井一氏が、菅氏の推薦人名簿に名を連ねる一方で、新党さきがけの時から菅氏の同志であった鳩山由紀夫氏や川内博史氏が、小沢氏の選対に入るという行動こそ、まさしくそのアレルギー反応の現れである。

 つまり、そのどちらにアレルギー反応が強く出るかどうかによって、今回の代表選の国会議員票の行方に少なからず影響するということである。

 さて、本題に入ろう。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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