きょう(9月1日)、民主党代表選が告示された。
テレビ・新聞報道による大々的な報道を経て、結局、菅直人首相と小沢一郎前幹事長の一騎打ちになった。
いきなりだが、まず政策論とは別に、この代表選における「票読み」のヒントを記しておこう。ちなみに何の役にも立たない知識である可能性もあるので、読み飛ばしてもらっても構わない。
今回の代表選をひとことで現すと、それは「アレルギー選挙」だといえる。
具体的には、民主党内に存在する「菅アレルギー」と「小沢アレルギー」のぶつかりあいによって、最終的にその拒否反応の低いほうが勝利をものにするという筆者の仮説である。
所詮、政治は権力闘争である。それゆえか、これまでの取材を通して感じることは、個々の政治家の政治決定において、政策よりも感情の優先されることが少なくないということだ。
負のエネルギーほど強く作用する
それが「政治の法則」
その政治的な感情はまた、負のエネルギーで構築されたものであればあるほど、より強くなる傾向にあるようだ。これは筆者の秘書時代にも「政治の法則」として教えられたものだ。
たとえば選挙では応戦するよりも落選させようとする力の方が強く働く。日々の政治でも同様だ。すなわち、「あいつだけはダメだ」という拒否反応(アレルギー)こそが、政治決定に影響を及ぼすことが少なくないのである。
たとえば今回、新生党、新進党、自由党と、ずっと小沢氏と政治行動をともにしてきた渡部恒三氏や石井一氏が、菅氏の推薦人名簿に名を連ねる一方で、新党さきがけの時から菅氏の同志であった鳩山由紀夫氏や川内博史氏が、小沢氏の選対に入るという行動こそ、まさしくそのアレルギー反応の現れである。
つまり、そのどちらにアレルギー反応が強く出るかどうかによって、今回の代表選の国会議員票の行方に少なからず影響するということである。
さて、本題に入ろう。