ダイヤモンド・ザイ誌上で3カ月に1度掲載している「理論株価」は、割安度が一発でわかると大評判。現在発売中のダイヤモンド・ザイでも、全上場3619銘柄の「理論株価」を掲載しており、しかも3月決算企業の第2四半期決算、12月決算企業の第3四半期決算に基づく今期予想の修正を反映した“最新版”となっているので注目だ。また、前回(2016年10月号)掲載時と同様、個別の理論株価とともに日経平均株価の理論株価も掲載しているので、個別銘柄の割安度、割高度だけでなく、全体の方向感を判断することにも役立ててほしい。

今回は、ダイヤモンド・ザイに掲載している「理論株価」特集の中から、日経平均株価に採用されていて、実際の株価と理論株価の乖離が激しい「割高な株」と「割安な株」を紹介していこう。

日経平均株価の理論株価は3カ月前より上昇も
実際の株価が大きく上昇したため割高に転換

 株は割安な時に買って値上がりしたら売るのが基本。ただ、その割安の判断が難しい。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)など、さまざまな指標で判断することもできるが、過去のデータやライバル企業と比較する必要があり、なかなか面倒かつ難しい。そこで役に立つのがダイヤモンド・ザイに掲載する「理論株価」だ。現在の株価が理論株価より安ければ割安、現在の株価が理論株価より高ければ割高で、実に簡単に割安株を発見することができる。

 また、ダイヤモンド・ザイでは個別銘柄だけでなく、日経平均株価の理論株価も算出。今回の日経平均株価の理論株価は1万7770円で、前回(2016年11月号)の1万7233円より3%も上昇した。一方、実際の日経平均は、11月の米大統領選の結果を受けて始まったトランプ相場で、前回の1万6995円から1万8274円と、7.5%も上昇した。この結果、日経平均株価はその理論株価よりも3%割高になった。

 日経平均株価指数は225銘柄で構成されているが、どの銘柄でも指数に与える影響が同じというわけではなく、株価が高い銘柄の影響を大きく受けやすい。特に、株価が3万9000円台(12月5日現在、以下同)のファーストリテイリング(9983)、1万9000円台のファナック(6954)の株価動向は、日経平均を大きく左右するが、前回同様、この2銘柄はいずれも割高。ファーストリテイリングの割高度は前回(206%)より若干減ったが、それでもまだ180%と高い。ファナック前回(98%)より割高となり123%となった。

 他の日経平均採用銘柄では、セブン&アイホールディングス(3382)キヤノン(7751)大和ハウス工業(1925)など26銘柄が、実際の株価が上昇したり、理論株価が下落したりして前回割安だったのが今回は割高に転じている。今後、日経平均株価がさらに上昇すれば、こうした銘柄の割高度はさらに増してくるはず。急激な株価高騰には注意が必要だ。

◆日経平均採用銘柄で割安から割高に転換した26銘柄(割高度順)
  会社名(コード) 株価(12/5) 理論株価 割高度 最新の株価
1位 日揮(1963) 2052円 1426円 44%
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2位 ニコン(7731)  1641円  1241円 32%
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3位 カシオ計算機(6952)  1510円  1182円 28%
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4位 セブン&アイHD(3382)  4299円  3443円 25%
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5位 日本ハム(2282) 2949円  2378円 24%
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6位 東邦亜鉛(5707)  478円  387円 24%
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7位 ミネベア(6479)  1171円  998円 17%
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8位 ヤマハ発動機(7272)  2703円  2381円 14%
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9位 川崎重工業(7012)  366円  323円 13%
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10位 アルプス電気(6770)  2800円  2480円 13%
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11位 サッポロHD(2501)  2924円  2607円 12%
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12位 パナソニック(6752)  1206.5円  1089円 11%
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13位 日立建機(6305)  2461円  2239円 10%
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14位 横河電機(6841)  1595円 1479円 7%
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15位 キヤノン(7751  3288円 3056円 8%
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16位 三菱電機(6503) 1579.5円  1471円 8%
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17位 鹿島(1812)  803円  753円  7%
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18位 大和ハウス工業(1925)  3183円  3012円  7%
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19位 古河機械金属(5715  220円  210円  6%
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20位 沖電気工業(6703)  1529円  1461円  5%
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21位 日本精工(6471)  1293円  1247円  5%
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22位 丸井グループ(8252)  1555円  1522円  4%
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23位 日本水産(1332)  501円  491円  2%
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24位 オークマ(6103)  1053円  1032円  2%
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25位 ジェイテクト(6473)  1876円  1857円  1%
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26位 千代田化工建設(6366)  849円  842円  1%
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日経平均株価の採用銘柄で理論株価より大幅に割安なのは?
1位は円安で受注採算が改善中の三井造船!

前回、日経平均採用銘柄の中で理論株価が株価に対して50%以上と大幅に割安だったのは19銘柄だったが、今回は株価上昇が影響して10銘柄とやや減少した。

◆日経平均採用銘柄で50%以上割安な10銘柄(割安度順)
  会社名(コード) 株価(12/5) 理論株価 割安度 最新の株価
1位 三井造船(7003) 172円 496円 65%
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2位 ヤフー(4689)  417円  1202円 65%
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3位 スカパーJSATHD(9412)  537円  1547円 65%
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4位 みずほFG(8411)  208.3円  519円 60%
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5位 三井住友FG(8316) 4403円  1万840円 59%
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6位 三井住友トラストHD(8309)  4230円  9355円 55%
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7位 三菱UFJFG(8306)  708.7円  1550円 54%
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8位 新生銀行(8303)  189円  411円 54%
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9位 双日(2768)  297円  622円 52%
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10位 りそなHD(8308)  582.4円  1156円 50%
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1位三井造船(7003)。直近の円安を受けて受注採算が改善しており、収益性向上が期待されている。2位ヤフー(4689)。第2四半期は前期のアスクル評価益を除いて実質15%増益を果たした。以下、無料放送などの加入策を強化中のスカパーJSATホールディングス(9412)、金利上昇で収益改善が期待される金融株のみずほフィナンシャルグループ(8411)三井住友フィナンシャルグループ(8316)三井住友トラストホールディングス(8309)三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)新生銀行(8303)。そして円安と資源高が追い風となる中堅商社、双日(2768)と続いている。

 今後は大幅な円安による輸出企業の業績改善がさらに進み、株価が割安になる銘柄が増えることが考えられるので、次回の理論株価にも注目してほしい。

 最後になったが、理論株価の算出方法を紹介しよう。理論株価はその株の成長価値(予想1株益に将来の想定成長率を掛けて算出)と利益価値(予想1株益に将来利益の織り込み年数を掛けて算出)、そして資産価値(直近の1株純資産)を合計したもの。つまり、業績と財務のデータから算出している。

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