企業の経費節約の「アルバイターン」、
数十万円の「海外インターンシップ」も登場

 「インターンシップ」をうまく活用したのは1日インターンシップだけではありません。

 別のアイデアマンは、アルバイトをインターンシップと言い張るアイデアを考え付きました。アルバイトなら給料を払わなくてはなりませんが、インターンシップなら無給で経費節約ができます。仮に事故が起きた場合、アルバイトなら労働災害になりますが、インターンシップなら、労働者じゃないという理屈でうやむやにできます(本当はできないのですが)。学生の間では「アルバイターン」などとも言われているようです。

 別のアイデアマンは、海外ツアーとインターンシップを結びつけることを考え付きました。海外では、現地の工場見学などおざなりの「就業体験」をさせておけば誰からも文句は出ません。何なら日本で「海外インターンシップの心構え」「帰国記念パーティー」など不要なオプションをつけておけば数十万円にも設定できます。

 別のアイデアマンは、自己啓発セミナーと結びつけることを考え付きました。最初のインターンシップは無料。しかも1週間程度と長め。そこで学生をおだてておいて、終了後に数十万円の自己啓発セミナーを勧めるのです。

 「インターンシップ」という言葉が一人歩きした結果、会社の説明会だのアルバイトだの自己啓発セミナーだの余計なものが随分と出てきてしまいました。残念ながらこれが日本のインターンシップの大きな問題です。

 さすがに、1日インターンシップは会社説明会、それを3年生夏休みに開催するのは、と批判が高まりました。そのため、日本経済団体連合会は「本来的なインターンシップに立ち返る」という観点から「採用選考に関する企業の倫理憲章」として2013年4月入社予定者について、採用広報活動の開始日を大学3年生の12月1日に後ろ倒しすることを発表しました。

 これはつまり、12月1日以前に行う1日インターンシップを事実上禁止したことを意味します。

 実際、今年の各就職情報会社サイトを見ると、大手企業の1日インターンシップは昨年に比べて激減しています。1日インターンシップを開催しているのはベンチャー企業や中小企業が中心となっています。

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インターンシップに参加する前に考えて欲しい8つのポイント

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