本誌:著書出版直後の10月1日に会話した際は、市場はまだ楽観的段階との話だったが、その後S&P500指数は約9%下落した。今も考えは同じか?
マークス氏:いや、その時とは違う。興味深いのは事態の変化の速さだ。普通の世界と異なり、投資の世界ではものの見方が「申し分ない」から「絶望的」に突然反転する。理由は不明だが、市場心理の変化は理不尽で過剰反応する。2016年の年初の株価急落は、利上げと原油価格の下落が見込まれたことが原因だった。しかし、そもそも原油価格が下落することは悪いことだろうか。石油会社には悪いかもしれないが、他の多くの会社には良いことだ。金利上昇は予想されてきたため意外ではなかった。今回も状況は似ている。10月4日に株価が急落した時、10年物国債利回りの上昇のせいだとされた。しかし、3年にわたって金利は上昇し続けてきているのだから意外なはずはない。良いことだけ見る態度から悪いことだけ見る方向に投資家の心理が突然変化する。約1カ月前に市場は楽観モードだと言ったが、それは非常にはかなく終わった。



