日本企業への就職に関心を持つカンボジア人学生が増加中!

 「4年前の就職説明会の参加企業数は12社でした」。プノンペン大日本語学科のロイ・レスミー学科長は感慨深げに言う。このとき、日本語学科の卒業生は45人。レスミー学科長は「学生たちの就職先がないことが心配で、日本語学習者を増やしたいと思っても積極的な広報活動ができなかった」と、当時を振り返る。

 日本語を勉強しても就職に結びつかない。たった4年前まではそれが現実だった。だから当時入学した今年の日本語学科卒業生はわずか31人。仕事に結びつきやすい韓国語学科や英語学科のほうがずっと人気が高かったという。

 「日系投資元年」といわれる2010年ごろから、カンボジアに進出する日系企業は急速に増えている。一方で、不足しているのが日本語人材。今年はプノンペン大学日本語学科の卒業生が少なかったこともあり、就職説明会を他大学や日本語教育機関全体に参加を呼びかけ、大規模なものにした。

 その結果、主催者も驚く800人近い日本語学習者や、日本企業への就職に関心を持つカンボジア人が集まり、参加企業・団体の説明を熱心に聞いた。会場となったCJCCのホールは、一時、各社のブースを回る学生たちで身動きがとれないほどだった。

自社で製造している製品を並べてアピール。別室では企業ごとのプレゼンテーションも行なわれ、それぞれに工夫をこらした説明をしていた【撮影/木村文】

 正直なところ、このうちどれだけがすぐに就職可能な卒業生(既卒生)だったかは分からない。ただ、少なくとも集まった若者たちに、日系企業の魅力を伝える場になったことは間違いない。

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就職説明会は、自らの行き方を選べるようになった証

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