今秋は値動き良好な小型株を
スイングトレードしなさい

【第22回】2012年9月11日公開(2012年9月16日更新)
藤井 英敏

 8月の東証一部の1日当たり売買代金は8730億円と前月比で6%減少し、今年の最低を更新しました。お盆休み中の8月13日には6144億円と、年末年始を除くと約9年ぶりの薄商いを記録しました。

 9月に入っても、この閑散相場は続いています。東証一部の売買代金は、日経平均が前日比191.08円高と大幅高した9月7日は辛うじて1兆円を超えたものの、6日まで、17営業日連続で1兆円を下回っていました。相場の季節は、夏枯れ相場から、秋枯れ相場に移行しています。

日本株が上昇する6つの条件と現状のズレ

 この薄商いは、多くの投資家が今の水準では、株を買いたくないと思っているからです。同時に、多くの投資家が今の水準では、株を売りたくないと思っているのでしょう。このため、買い物が薄く、売り物が薄い状態になって、売買代金が低迷しているのです。日本株を買いたくない投資家は、日本株が当分上がらないと考えていることでしょう。

 日本株が上がるための条件は、(1)日本経済が緩やかなインフレ状況にあり、(2)円相場が輸出企業にとって有利な円安基調であり、(3)米国・中国を中心に世界経済が堅調に推移し、(4)国内政治が安定し、(5)政府・与党が証券投資減税や企業の設備投資減税などに積極的で、(6)年金問題が解決し、老人中心に消費が回復すること、などが挙げられます。

 しかし、どうでしょう。現在の投資環境は・・・。(1)日本経済はデフレ状況にあり、(2)円相場が輸出企業にとって不利な円高基調であり、(3)米国・中国を中心に世界経済が減速気味に推移し、(4)国内政治が不安定で、(5)政府・与党が証券投資減税や企業の設備投資減税などに消極的で、(6)年金問題は依然未解決、老人中心に消費が低迷する可能性が高いのです。

 一方、株を売りたくないと思っている投資家は、多くの場合、評価損が目を覆うレベルにまで膨らみ、もはや、売るに売れない状況になっていると推察されます。

投資環境が劇的に変化するための条件とは

 7日のTOPIXの終値は735.17ポイントです。ちなみに、TOPIXは6月4日に692.18ポイントまで下落し、2009年3月に付けたバブル後の安値を更新し、1983年12月13日以来、約28年半ぶりの低水準となりました。7日終値は6月4日安値から42.99ポイント(6.21%)しか上回っていないのです。

TOPIXの週足チャート(5年) 出所:株マップ.com

 ここまで相場水準が下がっても、前述のような悪条件が重なり、日本株の先高観が強まりません。おそらく、株が上昇する条件が揃わない限り、日本株を買いたい人は増えることはないでしょう。一方、余程、株が急落するか可能性が高まるか、上昇してこないと、日本株を売りたいという人も増えないと思います。

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閑散相場でのトレードの掟とは?

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