米国株の中でも「メタバース」関連株の代表的な銘柄である「メタ・プラットフォームズ」と「エヌビディア」のそれぞれの“強み”を詳しく解説!
発売中のダイヤモンド・ザイ4月号の大特集は「波乱相場の今こそ”買い”の【日米最強株】」! この特集では「EV」「DX」「ESG」「インフレ」「メタバース」という旬の5大テーマにスポットを当て、5年で株価数倍も狙える関連株を紹介している。特徴的なのは、日本株と米国株の両方を取り上げていることだ。また、5大テーマに関する最新のトピックスなども解説しているので、銘柄研究の参考になるだろう。
今回はこの大特集から、「メタバース」関連でアナリストが注目する米国株の2銘柄を紹介!
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メタバースには「仮想現実」と「疑似現実」の2種類がある!
一足早く普及すると見られているのは「疑似現実」のメタバース

昨年、フェイスブックがメタ・プラットフォームズ(FB)に社名変更し、一気に知名度が上がった「メタバース」。楽天証券経済研究所の今中能夫さんは「メタバース市場は、2028年に約8300億ドルになると予測されています。この巨大市場で主導権を握ろうと、競争が始まっています」と話す。
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そもそもメタバースとは何なのか、整理しておこう。中央大学国際情報学部教授の岡嶋裕史さんは「メタバースとはネット上に作られた仮想世界のことで『仮想現実』と『疑似現実』の2タイプがある」と言う。
まず「仮想現実」は、現実の“イイとこどり”をした別世界のこと。ゲーム性を備えた、新たな生活空間として期待されている。すでにメタ・プラットフォームズやマイクロソフトが仮想現実に乗り出しているが、想定されるユーザー数や投資規模は従来のゲームとケタ違いだ。
「従来のゲームの同時接続人数は数万人程度。一方、米国の巨大IT企業が抱えるユーザーは億人単位です。その数の接続に耐えられる設備への投資は欠かせません。例えばメタ・プラットフォームズは、2022年に300億ドル前後の設備投資を予定しています」(今中さん)
「仮想現実」に対し、「疑似現実」のほうに分類されるメタバースは、現実世界を真似して再現したデジタル空間を指す。この空間を「デジタルツイン」とも呼ぶ。「疑似現実」は仮想世界で商売したり、現実と同じ条件でシミュレーションしたりする場として、企業活用が期待される。すでに実用も進んでおり、「仮想現実」よりも一足早く普及する可能性が高い。
今後、この2つのメタバースが浸透した際に恩恵を受ける企業として、今中さんは以下の4分野を挙げる。
①プラットフォームを作る企業
②半導体関連の企業
③開発ソフトや機材を作る企業
④コンテンツを提供する企業
①はメタバース空間そのものを展開する企業のこと。メタバース内で行われるビジネスで出た利益に対し、一定率の収益を得られる。また、膨大なユーザーが利用できるネット生活空間を生み出すには、設備投資が欠かせない。それに伴って半導体の需要が拡大するので、②の半導体関連の企業は成長が期待できそうだ。
さらに③のように、メタバースを構築するためのソフトを提供したり、VR機材などメタバースをより楽しむための商品を提供したりする企業や、ユーザーにビジネスツールやゲーム、音楽などのコンテンツを提供する企業も恩恵を受けるだろう。
今中さんによると「ユーザー数や設備投資に必要な額を考慮すると、メタバースの土台作りは米国企業が主導すると予想しています」とのことで、日本企業が参入するとしたら、主に④の分野などになりそうだ。
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「仮想現実」の分野に注力の「メタ・プラットフォームズ」、
「疑似現実」の分野で伸びる「エヌビディア」に注目!
ここからは「仮想現実」と「疑似現実」という2つのメタバースを牽引する米国企業で、業績成長と株価上昇の可能性が特に高い2銘柄を詳しく分析していこう!(※株価と業績は2月3日時点。PER、ROE、配当利回りは予想ベース。PBRは実績ベース。米国株の業績データは「QUICK・ファクトセット」。最低購入額は1ドル=115円で計算)。
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まずは「仮想現実」タイプのメタバースに注力しているメタ・プラットフォームズ(FB)だ。
メタ・プラットフォームズは旧フェイスブックで、もともとはSNS企業。SNSの広告事業が鈍化する状況を打開するべく、メタ・プラットフォームズに社名を切り替えた。同社が手掛ける「仮想現実」タイプのメタバースは、“同時に億人単位のユーザーがネット上で生活を送る”ことがキモになる。最初のユーザー集めでつまずく企業も少なくないだろうが、メタ・プラットフォームズはSNS「フェイスブック」で、約30億人のユーザーをすでに獲得している。その規模のユーザーに耐えられるプラットフォーム作りに必要な資金も十分で、投資を惜しまないところが同社の強みだ。
すでに「ホライズン・ワールド」や「ホライズン・ワークルーム」などのVRサービスを展開し、メタバースの実現に歩みを進める。「仮想現実」に没入させるVRヘッドセット「メタ・クエスト」も、グループ会社で提供。今後もメタバース関連の投資を拡大させる予定だ。
続いては、「疑似現実」のメタバースに力を入れる半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)だ。
エヌビディアのメタバース進出は、市場で前向きに捉えられている。注目すべきは、同社が提供する「疑似現実」を作るための開発ソフト「オムニバース」だ。オムニバースの特長は①一つのデータに異なるツールから同時接続できる②現実に忠実な世界を再現し、シミュレーションが可能③どこでもVR・ARコンテンツを手軽に利用できる、という3点。要するに、オムニバース内ではアドビやオートデスクなどの複数の異なる作成ツールを利用して、3D空間を作れるのだ。
東海東京調査センターの堤雄吾さんは「現実と同じ条件でのシミュレーションを可能にするオムニバースは、今後ますます企業からの需要が増えると予想されます」と分析する。企業向けの有料版は、年9000ドルの利用料で提供され、今後もサブスクリプション型のサービス展開で収益拡大が期待される。導入企業の一つである自動車メーカーのBMWは、オムニバースで工場の疑似現実を作成しており、「最終的には計画プロセスの30%を効率化できると考えている」と述べている。
こうしたメタバース実現に向けた設備投資の動きが、半導体メーカーであるエヌビディアの業績にプラスに働く可能性も高いだろう。
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