なぜ日本ハムファイターズは強くなったのか?
ビジネス的観点から球団経営を分析してみた

【第97回】2013年5月14日公開(2013年6月20日更新)
保田 隆明

 そんな鎌ヶ谷の球場であるが、観客動員数は2軍ではリーグ1位とのこと。球場に沖縄の砂を敷き詰めたり、今年は球界で初めて2軍球場に大型ビジョンも設置したそうである。特に今年は大型ルーキーの大谷翔平選手が1軍と2軍を行ったり来たりしているし、斉藤佑樹投手も2軍にいるので、ビジョンの活躍場面は多そうだ。

 1軍が本拠地としている札幌ドームは札幌市などが株主となっている第三セクターが保有しており、サッカーのコンサドーレも本拠地としている。札幌ドームの座席は可動式となっており、野球の日とサッカーの日で席の配置が異なる。鎌ヶ谷の球場はファイターズが保有しているので自由に手入れすることができるそうで、野球ファンに特化した球場を作り出すという面はある。

本拠地札幌ドームでは観客数3万人を超えることも。(c)TVh

 また、鎌ヶ谷で2軍を応援していたファンが、選手が1軍になった暁には北海道に応援しにくる、あるいは、千葉ロッテマリーンズとの対戦時にマリンスタジアム(千葉県千葉市)に応援に来るなどの副次的効果もあると思われる。

選手が市町村を応援する取り組みがスタート

 北海道には現在179市町村が存在する。今年からファイターズは、これら市町村を応援する応援大使として選手を任命するという取り組みを開始した。

 毎年18市町村に2名の選手を任命し、10年がかりですべての市町村に対して選手が応援大使となる。球団のウェブサイトの説明では「(応援大使となった)ファイターズの選手を市町村のポスター・広報誌・ホームページ・ブログ掲載に起用したり、互いにアイデアを持ち寄りながら特産品等のプロモーションやイベント・行事に選手が協力するといったことが可能となります。また、球団が認可するものに限り、期間限定で肖像権を無償でご使用いただくことができます」となっている。

 オフシーズンになれば何名かの選手が実際に市町村を訪れることがあるかもしれないし、市民や町民にしてみると応援大使となった選手に対してより親近感を感じることだと思われる。こういう地道な取り組みもファン獲得につながっていくのであろう。

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ダルビッシュが抜けて観客動員数が落ちた!?

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