ユニークベニューとは、美術館や博物館、歴史的建造物、さらには競技場や庭園など、本来は会議やレセプションのための施設ではない場所を、イベント会場として特別に活用することを指す。

会場選びを単なる「手段」としてではなく、企業のメッセージを視覚的、体感的に伝えるブランディングの核として捉える動きが今、加速している。

参加者が会場に足を踏み入れた瞬間、その空間が持つ圧倒的な空気感、歴史の重み、あるいは芸術的な洗練が、企業の理念や伝えたいメッセージと一体化し、空間そのものが持つ力が、企業のアイデンティティーを雄弁に物語ってくれるからだ。

東京には、歴史を誇る神社仏閣から、最先端の技術を駆使した競技場、世界的なアートが集う美術館など、驚くほど多様でインパクトのあるベニューが存在する。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択国立新美術館

本来が貸し会場ではないため、独自の利用条件や制約の確認、開催に向けた調整は必須だ。それでも、企業理念やイベントのテーマと会場の個性を結び付ければ、場所選び自体が企業のメッセージを伝えるブランディングになる。

イベント目的別
ユニークベニュー選びのヒント

会場に求める規模や設備、空間の特性はイベントの目的に応じて変わる。例えば、大規模な全社集会やグローバルカンファレンスなら、数千人規模に対応するTOYOTA ARENA TOKYOが候補になる。大型映像設備などを生かし、企業の将来像をダイナミックに表現できる。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択TOYOTA ARENA TOKYO

挑戦や一体感を伝えたい催しには、スポーツ施設ならではの高揚感が生きるMUFGスタジアム(国立競技場)を勧めたい。メインエントランスから陸上トラックを望む特別感、収容力のあるスペースで、体験と会議、表彰式などを組み合わせて開催できる。参加者が同じ場所を歩き、同じ景色を見ること自体が、組織の目標を共有する仕掛けになる。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択MUFGスタジアム(国立競技場)

国技館も、相撲の殿堂という象徴性によって、節目の式典や海外参加者を迎える催しに強い印象を残す。入社式などの実績があり、日本らしさと企業の節目を重ねられる会場である。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択国技館

海外からの招待客に日本文化を届けるなら、観世能楽堂も選択肢の一つだ。本格的な能舞台での企業プレゼンテーションに、短時間の能鑑賞や解説、ロビーでのレセプションを組み合わせれば、文化体験が単なる余興ではなく、イベント全体の物語になる。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択観世能楽堂

勝運・商売繁盛の御利益で知られる神田明神(神田神社)では、参拝や祈禱と会議、レセプションを組み合わせ、事業の門出やチームの結束を印象付けられる。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択神田明神(神田神社)

一方、東京都現代美術館や国立新美術館は、建築空間を生かした商品発表やファッションショーの開催に実績があり、創造性や革新性を視覚的に訴求するのにふさわしい。浅草花やしきのようなアミューズメント施設なら、遊園地ならではの非日常感を生かし、チームビルディングやファミリーを交えた参加者同士の交流を促す企画も考えられる。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択東京都現代美術館
【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択浅草花やしき

屋外施設にも独自の可能性がある。夢の島公園アーチェリー場の開放感を生かし、ヨガやウェルビーイングなどを取り入れれば、参加者の心身を整える時間まで含めて企画できる。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択夢の島公園アーチェリー場

会場探しから企画の具体化まで
専門スタッフが支援

東京のユニークベニューに可能性を感じつつも、多くの企業担当者が足踏みする要因は「利用のハードル」にある。「歴史的な施設は手続きが複雑ではないか」「利用条件が厳しいのではないか」といった懸念は、決して小さくない。しかし、そうした実務上の課題を解消するための近道が、東京観光財団(TCVB)が運営する「ユニークベニューワンストップ総合支援窓口」の活用である。イベントの趣旨や参加人数、開催時期などを伝えると、専門スタッフが条件に合う施設を提案。施設との調整や視察同行、英語での問い合わせ対応など、成約までを支援する。

一定の条件を満たすイベントには、会場設営費などを対象とした助成制度も用意されている。

専門窓口への相談から始まる第一歩が、想像を超えるイベントづくりの可能性を切り開くといえるだろう。

【企業メッセージを最大化するイベント空間】参加者の「体験価値」を高める会場選択
●問い合わせ先
ユニークベニュー
ワンストップ総合支援窓口
(東京観光財団内)
TEL:03-5579-8870
E-mail:tokyouniquevenues@tcvb.or.jp
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