しかし、それら9000人も翌年の20歳になってしまうと他のスキー場に浮気をするのではないか、という懸念も当然ある。それに対してオーンズでは、今年からは20歳はリフト1日券を980円にするという取り組みをしており、顧客の定着率の維持をはかっている。
また、これは年齢制限はないが、トマムリゾートとの共通シーズン券の発行も行っている。トマムは全国的にも人気のスキーリゾートであり、憧れ感のある場所である。しかも、オーンズからは距離が相当に離れているので、顧客を食い合うことはない。シーズン券に少し値段をプラスすればトマムも利用できるなら、オーンズで共通のシーズン券を買っておこうという人も出てくるはずだ。
また、夏場はユリの花を植えて、一面お花畑にするという取り組みも2013年より開始している。スキー場にとっては通年で稼ぐことが一つの課題であるが、それに対しても取り組み始めたことになる。
一つ一つの策は特に奇をてらったものではない。地元の人たちに頻繁に足を運んでもらおう、新規顧客を増やそう、その2点に忠実に即した内容となっている。
海外客の取り込み策
オーンズのような地元密着型とは別に、大規模リゾート型のスキー場にとっては、北海道にやってくるアジアからの旅行客を取り込みたい。
タイからの観光客が歌登という知名度が全くない北海道北部の町を大挙して訪問しているという事例は以前のコラムで取り上げたが、そこでも雪像作りなど雪は大きな観光資源の一つである。札幌の雪祭りにも毎年多くの海外客がやってくる。しかし、スキーの経験がないアジアからの海外客にとって、スキー場を訪問するのはハードルが高い。
そこに対して、北海道運輸局では、北海道内に存在するアジアからの留学生をスキーのサブインストラクターとして育成しようというプロジェクトを立ち上げた。



