高画質・高速化や機能向上に加え
さらなる進化が必要

 こういった時代の流れを受けて、ここ最近はついにドワンゴも大規模な改革に取り組むようになった。

 これまで生主が稼ぐためには、前述のユーザーチャンネルを開設するか、直接、ファンやパトロンから寄付金を募るかしかなかったが、昨年8月、ドワンゴはこれまでニコ動にしかなかった「クリエイター奨励プログラム」をニコ生にも導入。平たく言えば、これは生主の人気度に応じて金銭が支払われる仕組みだ。

 さらに今後、ドワンゴはシステムを新バージョンにアップデートし、ログインなしでニコ生を視聴できるようにも調整中(すでにニコ動はログインなしで視聴可能)で、パソコンとスマホの両方で高画質・高速化も目指している。

 これらの取り組みに対して、ユーザーからは賛否両論あるものの、ニコ生も遅ればせながら、着々と進化を遂げていることは間違いない。ただし、三上氏は、ニコ生が再び過去の盛況を取り戻すには、さらなる進化が必要だという。

「画質や速度、ログインの問題を解消したところで、いまさらニコ生が優位性を持てるわけではありません。すでに機能面では、他社のサービスはほぼ横並びの状態で、やっとニコ生がそれに追いつくというだけの話。現にあのYouTubeでさえ、ライブ配信というジャンルではそれほどうまくいっていませんからね」

「すでにニコ生から出ていった元・生主たちを呼び戻すのは、正直難しいと思います。ならば、新規の集客を目指すしかないでしょうね。そのためには、例えばドワンゴが、テレビ局やプロ野球球団を買っちゃうぐらいのレベルでの改革が必要になってくると思います」

 これまで数々の有名配信者を輩出してきたニコ生は、この戦国時代を生き残ることができるのだろうか。巣立っていった元・生主たちも、“生みの親”であるニコ生の未来を案じているに違いない。