「答えがわかったときの爽快感がハンパない!」
と話題になっているのが、書籍『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』(野村裕之著、ダイヤモンド社刊)だ。この本は、Google、Apple、Microsoftといった超一流企業の採用試験でも出題され、“考える力”を鍛えるトレーニングしても注目される「論理的思考問題」の傑作を紹介したビジネス書。2024年の年間ベストセラー4位(ビジネス書単行本/トーハン調べ)になり、シリーズ最新作『もっと!!頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』も登場するなど話題になっている。
なにより異例なのが、ビジネス書であるにもかかわらず全世代にウケていることだ。「家に置いていたら子どもが先に読んでいた」「就活の試験でも役立った」「脳トレとして読んでいる」といった声が殺到。この記事では、同書から1問を選んでAIに出題してみた。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

【頭の良さチェック!】「柔軟な視点で考えられる人」だけが正解できる思考ゲーム『26枚のお札』とは?『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』より

AIは「論理的思考問題」を解けるのか?

 論理的思考問題は、世界中で創作され、何百年にもわたって楽しまれてきました。
 では、人間より賢いと言われる「AI」は解くことができるのでしょうか?

 そこで、「論理的思考問題」の定義をしたうえで、書籍『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から1問を抜粋して、AIに下記のように聞いてみました。

「論理的思考問題」と呼ばれるものがあります。以下が、その特徴です。
・知識や難しい計算は不要で、問題文を読んで論理的に考えれば答えが出せる
・必要な情報は、問題文に書かれていることのみ

上記の定義を踏まえて、下記の「論理的思考問題」を解いてください。


「26枚のお札」

サイフの中に26枚のお札が入っている。
あなたはランダムに20枚のお札を取り出して、机の上に並べた。
すると、どんなふうに20枚を選んでも、その内訳には少なくとも1000円札が1枚、2000円札が2枚、5000円札が5枚、存在していた。
サイフの中に入っていたお札の総額はいくらだろう?

 

――『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』(158ページ)より

 さて、回答はいかに?

 ここから先に、AIによる解説と回答を掲載しています。

 進む前に、一度ご自身でも考えてみてください。

 …よろしいでしょうか。
 では、回答を見てみましょう。

 なおAIによる回答は実際の出力から内容を変えずに、文字のサイズ、色、太さのみ編集しています。

AIの回答

財布に入っていた総額は7万8000円です。

◾️考え方

ポイントは、「もし条件を満たさない20枚が作れるなら、それは“その種類のお札が少なすぎる”ことを意味する」という逆向きの見方です。

◾️1000円札が必ず1枚入る条件

もし1000円札が6枚以下しかなければ、残りは20枚以上(26-6=20)あります。
すると「1000円札を1枚も含まない20枚」を選べてしまい、条件に反します。
だから1000円札は7枚以上必要です。


◾️2000円札が必ず2枚入る条件

もし2000円札が7枚以下しかなければ、2000円札以外は19枚以上(26-7=19)あります。
そこに2000円札を1枚だけ足せば、2000円札が1枚しかない20枚(19+1=20)が作れてしまい、条件に反します。
だから2000円札は8枚以上必要です。


◾️5000円札が必ず5枚入る条件

同じ理屈で、もし5000円札が10枚以下なら、5000円札以外は16枚以上(26-10=16)。
そこに5000円札を4枚だけ足せば、5000円札が4枚しかない20枚(16+4=20)が作れてしまいます。
だから5000円札は11枚以上必要です。


◾️ここが決め手

必要最低枚数が
1000円札7枚 + 2000円札8枚 + 5000円札11枚 = 26枚
ちょうど合計26枚になります。

つまり、他のお札(1万円札など)が入る余地はなく、枚数は確定です。

◾️総額

・1000円札 7枚 → 7000円
・2000円札 8枚 → 16000円
・5000円札 11枚 → 55000円

合計 7000 + 16000 + 55000 = 78000円

 ふむふむ、なるほど…。
 この回答、はたして正解なのでしょうか?

 次ページで、書籍で紹介している回答を確認してみましょう。