「開始時間」に厳しい日本人が「終了時間」に厳しいドイツ人より圧倒的に生産性が低いワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

日本では、ダラダラ仕事を続けて残業することが評価されがちだ。しかし、ドイツ歴40年の筆者は、ドイツ人は終わりの時間にルーズなことを極度に嫌うと語る。さらに、日本人より休日が多いのに、1.4倍の生産性を誇るとも…。ドイツ人は、どのようにして仕事を時間内に収めているのか?※本稿は、ダヴィンチインターナショナル代表取締役の松居温子『9割捨てて成果と自由を手に入れる ドイツ人の時間の使い方』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。

定時で仕事を終わらせるには
終業時間の意識を強く持つ

 どうやっても重要なことを見極めるのが難しい場合、まずは時間を区切る練習から始めてみましょう。

 次の順番で、あらかじめ時間を区切ります。

(1)就業後の自由な時間を最初から決めて、そこに仕事以外のやりたいことを入れる

 サッカー、オーケストラ、ヨガ、料理、映画観賞……など、誰かのためではない予定がおすすめです。

(2)1日に入れるアポイントの数を意識的に減らす

 大きく減らす必要はありません。4~5回のアポイントを、2~3回に減らす程度に。また1つのアポイントに割く時間はしっかり取り、次のアポイントの時間までには十分な余白をつくります。

(3)業務が終わる1時間前に、あと1時間で何をするのか決める

 終わりの時間が決まっているので、残りの時間で何をするかを考えます。終わらなくても、明日に回しましょう。

 日本の社会人の場合は、特に(2)のアポイントを減らすのが重要です。

 多くの社会人は、カレンダーの予定欄の埋まり具合が、仕事の充実度に比例するという感覚を持っていると思います。