障がい者に働く場を用意し、彼らの社会参加を大きく後押しした産業人というと、古くは渋澤栄一であり、戦後では、「オムロン太陽の家」を創立したオムロン創業者の立石一真、これに共鳴したソニー創業者の井深大らが知られているが、もう一人、忘れてならない人物がいる。宅急便という画期的なサービスを発明した小倉昌男である。彼は、善意と優しさで運営されていた障がい者が働く職場に「経営」を導入し、彼らに正当な報酬といっそうの働きがい、そして何より「働く喜び」をもたらした。本稿では、沼上幹著『小倉昌男』(PHP研究所)「第1部 第Ⅵ章 長いお別れ|5 新たな課題への挑戦:ヤマト福祉財団」をインタビュー形式に翻案し、小倉昌男のもう一つのイノベーションのみならず、産業人の社会的使命について、あらためて考察する。
続きを読む小倉昌男のもう一つのイノベーション
福祉の世界に「経営」を導入し、
障がい者に「働く喜び」を与える
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